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大幸薬品 Research Memo(2):2021年12月期業績予想は売上高125億円、営業損失20億

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■今後の見通し

大幸薬品<4574>の2021年12月期通期の業績予想は、売上高:12,500百万円、営業損失:2,000百万円、経常損失:3,400百万円、親会社株主に帰属する当期純損失:2,800百万円と今年8月の修正予想を維持した。前期(12ヶ月間に調整した参考数値)と比較すると、売上高で前期比9,500百万円減、営業利益で同6,500百万円減、経常利益で同7,800百万円減、親会社株主に帰属する当期純利益で同5,900百万円減と、前期業績及び期初予想を大幅に下回る見通しである。

医薬品事業の売上高予想は4,320百万円(前期参考値は4,337百万円)と前期並みである。2021年12月期下期以降は緩やかな回復を見込んでいたものの、夏場の需要はやや低調だった。第3四半期段階の通期売上高予想に対する進捗率は70.0%(前年同期は71.5%)であり、進捗はやや遅れるが挽回可能な水準である。

感染管理事業の売上高予想は前期比52.6%減の8,170百万円である。2020年から半減する予想だが、2019年の実績値7,728百万円よりも高い。第3四半期段階の通期売上高予想に対する進捗率は65.2%(前年同期は68.8%)である。秋冬シーズンのドラッグストア商談では順調に棚を確保している。新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの流行やその報道の状況などが、店頭の消化を左右することになる。「クレベ&アンド」ハンドスプレーの新製品の拡販、二酸化塩素のコロナ不活化エビデンスの活用、業務用や海外向けなど新規販売チャネルへの注力などの営業・マーケティング施策は継続し、売上高計画の達成を目指す。

利益に関しては、棚卸資産の評価減や生産調整に伴う操業停止関連費用の計上を行ったため、通期予想においても大きな損失を予想する。一方で、抜本的な需要調整やコスト圧縮を今期中に実施しているものと見られ、弊社では、2021年12月期の第3四半期単独では各利益が黒字であること(営業利益で702百万円)も踏まえ、来期以降の回復には期待が持てるものと考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


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