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まずは27000円水準での底固めの動き

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 24日の日本株市場は、27000円を挟んだこう着感の強い相場展開が見込まれる。23日の米国市場はNYダウが618ドル高だった。バイデン大統領が訪問中のアジアで国内経済の景気後退の可能性を巡り「避けられないものではない」と述べたほか、対中制裁の緩和を示唆したため、景気への悲観的な見通しが緩和。JPモルガンのダイモンCEOが投資家向け説明会で、経済や業績に明るい見解を示したため金融セクターが買われて相場の上昇をけん引した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の27085円。円相場は1ドル127円80銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から小動きで始まろう。バイデン大統領の発言は昨日の段階で織り込まれていたほか、NYダウは前週まで8週連続で下落していたこともあり、ある程度は週初の上昇を想定していた買いの動きもあったと考えられる。そのため、こう着感が強まるなかで、まずは27000円水準での底固めの動きに向かいやすいだろう。また、米国は上昇を見せたものの、依然として底入れ感はないといった見方もされている。米国では24日に5月製造業購買担当者景気指数(PMI)やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言、25日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を控えているため、これを受けた市場反応を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいところ。

 もっとも、米国では先週末にオプションの満期日が通過したほか、月末には年金のリバランスに伴う買い需要が見込まれており、割安感のあるハイテク株などへは押し目を拾う動きが意識されやすい。そのため、東京市場においても弱含む局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。また、27000円近辺での底堅さが意識されるようであれば、ショートカバーの動きも入りやすくなるだろう。

 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ商いが中心になるため、指数インパクトの大きい値がさ株の動向が注目されよう。昨日の東証プライムの売買高は4月下旬以来の低水準だったこともあり、よりインデックスに絡んだ商いに反応しやすいところ。また、昨日のマザーズ指数は2.6%超の上昇を見せていた。ただし、FRONTEO<2158>がストップ安を付けるなど、これまで指数に影響を与えていた銘柄の不安定な動きも目立つ。そのため、直近IPO銘柄など売り一巡から需給不安の少ない銘柄などへの物色に向わせそうだ。
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