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日経平均の28000円が徐々に意識されてくる

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 3日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まりそうだが、終日底堅い値動きになりそうだ。2日の米国市場は435ドル高だった。マイクロソフトがドル高の影響を加味し4-6月の業績見通しを引き下げたことが嫌気され、朝方は売りが先行した。米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長の発言が伝わり売りが強まる場面も見られた。ただし、ADP雇用統計が予想を下回ったことからFRBによる過度な金融引き締めへの警戒感が和らいだほか、3日発表の雇用統計に対する警戒感も後退し上昇に転じた。長期金利が落ち着いて推移したことで半導体株が買われたほか、マイクロソフトが上昇に転じたこともセンチメント改善に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円高の27775円。円相場は1ドル129円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、日経平均は4月21日の戻り高値27580円水準を突破してくることになりそうだ。日経225先物は一時4月戻り高値27760円を突破したことから、いったんは達成感が意識されるものの、来週のメジャーSQを控えるなか、オプション権利行使価格の27500円から27750円のレンジに移行し、これを突破してくる可能性も出てきた。これにより27750円から28000円の権利行使価格でのレンジ推移となり、先物主導によるヘッジの動きが強まりそうだ。

 買い一巡後は米雇用統計を控えて次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、押し目狙いの買いは切り上がりを見せてくることが見込まれる。また、VIX指数は25.00を下回ってきたことから、ショートは仕掛けづらく、反対にリスク選好のなかでショートポジションをニュートラルに傾けてくる動きとなろう。昨日のNT倍率は14.24倍に上昇したが、心理的な抵抗である14.30倍を意識させてくる。さらに日経平均の28000円が視野に入るなか、指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好からNTロングの動きも強まることになりそうだ。

 物色としては、米国の流れを引き継ぐ格好から半導体株などへは値幅取りを狙った資金が向かいやすいだろう。今一つ方向感が出にくい中小型株についても値ごろ感からの買いが意識されやすいところだ。メルカリ<4385>のプライム移行でマザーズ指数の動きは読みづらくなろうが、次の中核銘柄を探る動きなども今後は意識されてくる可能性がありそうだ。
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