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NYの視点:米消費者信頼感が悪化、高インフレや金利高で下半期の景気減速やリセッションを警戒

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インフレ高進に加え、これに対処する連邦準備制度理事会(FRB)の急速で大幅な利上げが消費者の不安をあおっている。消費者信頼感が急速に悪化しており、消費の減速が経済の成長を抑制すると懸念される。

最新6月のミシガン大消費者信頼感指数確定値は50.2と過去最低を記録したことに続き、米コンファレンスボードが発表した6月消費者信頼感指数は98.7と、5月103.2から予想以上に低下し、昨年2月来で最低となった。特に期待指数が66.4と2013年3月以来で最低に落ち込んだことが影響した。消費者は高インフレや利上げで下半期の景気が減速し、景気後退リスクが上昇することを警戒している、とコンファレンスボードの幹部が指摘している。回答者の3割近くがビジネスの状況は下半期に悪化すると見ており、金融危機時の2009年3月来で最高の割合となる。

また、2020年8月で最高となる回答者が賃金が減少すると見ていることも明らかになっており、消費者の悲観的見通しが明らかになりつつある。必然的に下半期の消費、小売りにも影響を与えることになる。

■6月消費動向
ミシガン大消費者信頼感指数確定値:50.2(過去最低)
ミシガン大現在景況感:53.8(過去最低)
ミシガン大消費者先行景況感:47.5(過去最低)

コンファレンスボード消費者信頼感指数:98.7(昨年2月来で最低)
コンファレンスボード景況:147.1(2月来で最低)
コンファレンスボード期待:66.4(2013年3月以来で最低)

ビジネス
良好19.6(19.8)
悪化23(21.7)
普通57.4(58.5)
6カ月後
改善14.7(16.4)
悪化29.5(26.4)
不変55.8(57.2)

雇用
十分51.3(51.9)
不十分37.1(35.7)
困難11.6(12.4)

6カ月後
増加16.3(17.5)
減少22.0(19.5)
不変61.7(63.0)

所得6カ月後
増加15.9(17.9)
減少15.2(14.5)
不変68.9(67.6)

一方で、FRBが政策決定するうえでパウエル議長やブレイナード副議長と同じく影響力のある米NY連銀のウィリアムズ総裁は28日のCNBCとのインタビューで経済が強く、景気後退は基本シナリオではないと言及。FRBは今年かなりの利上げが必要で、、明らかに金利を年末までに3%‐3.5%へ引き上げる必要がある、としたほか7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%または0.75%の利上げを協議すると、FRBのフォワードガイダンスを繰り返した。



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