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7月のくりっく365、ドル・円は高値もみ合い、スイスフラン・円は強含みか

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東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、2022年6月の取引数量が前月比35.8%増の409万1442枚、1日の平均取引数量は18万5977枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は4118.29億円と前月比で55.49億円増加した。取引通貨量では、米ドル、豪ドル、メキシコペソ、英ポンド、南アフリカランドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、6月の取引数量が前月比19.0%減の564万1801枚、1日の平均取引数量は25万6512枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は755.58億円となり、前月比で38.29億円の増加となった。

取引数量トップは米ドル・円で178万1320枚(前月比63.9%増)だった。前月に引き続き日米の金利差拡大を想定したドル買い・円売り傾向が続いた。6月14-15日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利が0.75pt引き上げられた一方、16-17日に開かれた日銀金融政策決定会合では、現行の緩和政策を維持することが決定されている。また、米国のインフレ関連指標にて市場予想より弱い内容が発表されると、景気後退を懸念し神経質な動きもみられた。トルコリラ・円は取引数量22万9389枚(前月比63.1%増)だった。エルドアン大統領が6月6日行った演説で利下げ継続を言及し、リラ売りが優勢となった。円安進行のため対円では小動きとなったが、対ドルでは一時1ドル=17リラ台と史上最安値にせまる勢いだった。23日の金融政策決定会合では政策金利の据え置きが決定され一服するも、24日に企業にリラ買い・外貨売りを促す新たな規制策を発表しリラは急騰。対円でも1リラ=8円台前半まで上昇した。ただ、この急騰も長くは続かず、月末には再びリラ売り基調となった。

7月のドル・円は高値もみ合いか。日本の金融緩和スタンスは当面維持されるとみえ、基本的に日米金利差を意識したドル高・円安傾向は継続すると思われる。6月29日に1998年以来の1ドル=137円に到達しており、今後高値をさらに更新してくるか注視したい。今後の米FOMCの利上げペースを占う上でも、7月も米国のインフレ関連指標に焦点があたるだろう。8日発表の6月米雇用統計や13日発表の6月消費者物価指数(CPI)が特に注目材料となりそうだ。市場予想より弱い内容で景気後退懸念が強まった場合には、7月の利上げ幅0.75pt観測が後退し、その後の利上げペースの鈍化も想定され、円買い・ドル売りの動きも出てくる可能性はある。7月FOMCは26-27日に実施される予定で、50-75ptの利上げが見込まれている。スイスフラン・円は強含みか。スイス国立銀行(中央銀行)は6月16日に約15年ぶりとなる利上げに踏み切り、政策金利を0.5pt引き上げた-0.25%とした。今年前半から動意を見せていたフラン・円は政策金利決定後も急伸し、1フラン=140円台へ突入している。スイス中銀は今後も追加利上げを検討しており、引き続き日銀の金融緩和姿勢が維持されれば、円売りがフランを押し上げるとみられる。

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