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大阪王将「厨房にナメクジ大量発生」騒動で株価が大幅下落。苦境の飲食業界で労働環境の劣悪化にブチ切れた従業員たちの“暴発”が今後続出か?

中華料理チェーン「大阪王将」の仙台中田店で働いていたと語る人物が、厨房にナメクジが大量発生しているなど、その劣悪すぎる衛生環境を自身のTwitterで暴露し、大きな反響を呼んでいる。

一連の暴露ツイートを展開しているのは、短期のアルバイトといった類ではなく、社内の調理検定なども持つなど、同社の社員として一定の期間以上働いてたとされる人物の模様。

五月雨式に投稿されているツイートには、ナメクジ大量発生の話にくわえて、ゴキブリがなぜか洗濯機から発生しているしているという動画も。さらに、油まみれの電子レンジが燃えたという話のほか、なかには店で野良猫を飼っていたという話も飛び出すなど、従業員の衛生意識が異様に低く、日々の清掃も全く行き届いてないといった実情が明らかにされている。

誤飲すれば大変なことにもなりかねないナメクジ

「厨房に大量のナメクジ」という、想像もしたくもないような状況のインパクトもさることながら、当該店舗が「カツドンチャンネル」という名で一部で有名だった元YouTuberが働いている店だったいうことでも、大いに注目を集めている今回の件。

渦中のナメクジだが、夏場などの湿度の高い季節には家庭などにも発生することがあるものの、飲食店の厨房において大量に湧くというのは、SNS上でも「そんなの見たことも聞いたこともない」といった反応も多く、悪い条件が揃わないことにはあり得ないケースである可能性も。

ちなみにナメクジには「広東住血線虫」という寄生虫がいるようで、過去にはナメクジを飲み込んだ人物が、脳に寄生虫が住み着いてしまい、1年以上の昏睡状態や体の麻痺などの末に8年後に亡くなったというケースもあったという。

いっぽうで今回の暴露に関してだが、本人によると直属の上司である店長からの度重なるパワハラ、さらには給料の未払いもあったことなどを理由に挙げているようだ。ちなみに、すでに職場からは荷物を引き上げ「退職届も置いてきた」ということで、退職の意志を固めたうえでの暴露だったようだ。

親会社の株価は大幅下落の憂き目に

今回の騒動が大いに影響したのか、東証プライムに上場している大阪王将の親会社であるイートアンドホールディングスの株は大いに売られてしまう展開となり、25日の終値は2,380円と、先週金曜日と比べて-122円という大幅な下落に。

また大阪王将のサイトで店舗情報を見てみると、当該店舗に関しては「店舗整備の為、当面の間 臨時休業」と書かれており、今回の件で休業に追い込まれた模様。さらに、この大阪王将のサイトにくわえ、親会社であるイートアンドホールディングスのサイトには、今回の件に関してのリリースが今日になって掲載されたようだ。

大阪王将のサイトに掲載されたリリースでは、今回の一連の書き込みでお客様や関係者に多大な心配と迷惑をかけたとしてお詫びを述べるとあり、現在は保健所とも連携の上検査および調査中で、調査結果や今後の対応は後日発表するとしている。なお、問題の店舗は直営店ではなく、フランチャイズ店だったとも、併せて記載されている。

SNS上では、今回ここまでの騒動となったことで、会社側から名誉棄損や営業妨害などで訴えられるのでは、と心配する声も。すでに株価などにも少なからず影響が出ているということもあって、そのような懸念が浮上しているようだが、実際のところどうなるのかは、今回の件を会社側が事実と認めるか否かを含めた、今後の対応次第といったところ。

いっぽうで大阪王将といえば、王将フードサービスが展開する「餃子の王将」と、過去には名称をめぐっての裁判を繰り広げるなど、根深い対立関係があるとされているが、なんと今回問題が起こった大阪王将の店舗の近くには、餃子の王将の「4号仙台中田店」店舗も存在。ネット上では、故意か知らずにかは不明だがこれらが混同して語られるなど、ある種の風評被害も発生しているようだ。

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最近では、回転すしチェーンの「スシロー」でも、顧客への裏切りとも言えそうな出来事が多発するなど、不祥事の報道が絶えない外食業界。近年はコロナに加え物価の高騰もあって、リーズナブルさをウリにしたチェーン店などは特に苦境に立たされてというが、そのことが元からブラックだとの指摘が多かった劣悪な労働環境にも大いに影響を及ぼすだろうことは、想像に難くないところ。

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実際、つい先日には「くら寿司」で、パワハラを苦にした従業員が店舗の駐車場で焼身自殺をするという、痛ましい出来事もあったばかり。今回の件も含めた、飲食店従業員たちの様々な形での“暴発”が、今後相次ぐ可能性も大いにあり得そうな情勢だ。

Next: 「大阪王将の騒動の最大の被害者は…」

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