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目先達成感も、29000円辺りでの攻防からの一段高に備えたいところ

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 17日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。16日の米国市場ではNYダウが239ドル高だった。ウォルマートやホーム・デポなど小売企業の予想を上回る決算が好感され、消費関連株を中心に買われた。また、バイデン大統領の署名によりインフレ抑制法案が成立したこともプラス材料となった。一方で、長期金利が上昇したことからハイテク株は利益確定の売りに押される格好となり、ナスダックは下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の28950円。円相場は1ドル134円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時29000円を回復しており、1月4日以来の年初来高値を更新した。日経平均についても節目の29000円回復が意識されやすく、インデックスに絡んだ商いが先行することになりそうだ。一方で、急ピッチの上昇に対する過熱感も意識されていることもあり、29000円回復で目先的な達成感が高まる可能性はありそうだ。米ハイテク株が利食いに押されたこともあり、より達成感を意識させることになろう。

 もっとも、日経225先物の年初来高値更新により、6月の急落局面で買いポジションを解消したファンドなどは、以前の水準までポジションを買い直す動きが迫られている。S&P500は1月高値から6月安値までの半値戻しを達成し、その後のリバウンド基調を継続しているため、ショートカバーの動きが強まりやすいところである。このような需給状況のなかでは押し目買い意欲の強さが意識されやすく、下値を切り上げてくる可能性はある。

 そのため、寄り付き後は次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、相対的に出遅れている銘柄やセクターなどへの修正リバウンドを狙った動きに向わせそうである。また、中小型株についてもリバウンドの動きが徐々に高まってきているため、物色対象に広がりが見られてくる可能性もありそうだ。まずは買い一巡後の底堅さを見極めつつ、29000円辺りでの攻防からの一段高に備えたいところであろう。
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