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ユーロ週間見通し:もみ合いか、ECBの利上げペース減速の思惑残る

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■強含み、米長期金利低下を意識したユーロ買い

今週のユーロ・ドルは強含み。週初に1.0223ドルまで売られたが、米国経済の大幅減速を警戒して米長期金利が低下したことから、11月24日に1.0448ドルまで上昇した。ただ、欧州中央銀行(ECB)による大幅利上げ予想に対する懐疑的な見方が広がったことから、ユーロ買いは一服し、週末前のユーロ・ドルは1.04ドルを挟んだ水準で推移した。取引レンジ:1.0223ドル-1.0448ドル。

■底堅い値動きか、域内経済の回復期待残る

来週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。11月30日発表のユーロ圏消費者物価指数は伸びが小幅に鈍化すると予想されるが、インフレ高止まりにより欧州中央銀行(ECB)が金融引き締め方針を継続すればユーロ買いに振れやすい。域内経済の回復が期待されていることもユーロ買いにつながりそうだ。一方、米国のインフレはピークアウトを背景に連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペース鈍化の思惑が広がるなか、ドル買い後退の可能性が指摘されている。

予想レンジ:1.0250ドル−1.0550ドル

■伸び悩み、ECBによる大幅利上げに対する懐疑的な見方も

今週のユーロ・円は伸び悩み。米国経済の減速観測が強まり、米長期金利の低下を受けてユーロ買い・米ドル売りが活発となり、11月23日の取引でユーロ・円は一時146円14銭まで買われた。ただ、米ドル・円相場が円高方向に振れたことや欧州中央銀行(ECB)による大幅利上げ予想に対する懐疑的な見方が広がったことから、ユーロ・円は24日の取引で一時143円台後半まで反落し、週末前は主に144円台で推移した。取引レンジ:143円66銭−146円14銭

■もみ合いか、ECBの利上げペース減速の思惑残る

来週のユーロ・円はもみ合いか。11月30日発表のユーロ圏消費者物価指数はやや鈍化する見通しだが、欧州中央銀行(ECB)当局者はタカ派姿勢を堅持し、ユーロは売りづらい展開となりそうだ。ただ、域内経済は不透明感を深めており、ECBの利上げペースは減速するとの見方は後退していない。また、12月1日の失業率など他の経済指標が悪化すれば、ユーロ買いは縮小する可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・11月30日:11月消費者物価コア指数(10月:前年比+5.00%)
・12月1日:10月失業率(9月:6.6%)

予想レンジ:142円50銭−146円50銭


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