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米国株式市場見通し:CPIやFOMCに注目

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2022年12月10日(土曜日) 株式会社フィスコ 担当 NYデスク

来週は11月消費者物価指数(CPI)や12月連邦公開市場委員会(FOMC)に注目だ。11月CPIは伸びの鈍化が予想されており、インフレピークアウトが証明されると、来年の利上げ観測が後退し、株式市場の買い材料になりそうだ。金利先高観やドル先高観が後退していることも企業の収益改善期待につながる。ただ、今週発表されたPPIが期待された程には鈍化しなかったため、CPIも予想を上回った場合には売りが継続することになり、警戒が必要だ。

FRBは4回号連続で75ベーシスポイント(BP)の利上げを実施後、50BPに利上げペースを減速することがほぼ確実視されている。今回の会合では、パウエル議長の会見や声明に加え、スタッフの予想が公表される予定で内容に注目したい。インフレに鈍化の兆しが見られていて、FRBは過剰な利上げ回避を目的にペースを減速する方針だが、インフレの完全な沈静化のために利上げを継続していく姿勢を維持している。パウエル議長はじめ、FRB高官はピーク金利について、従来想定されていた水準を上回る5%超に引き上げる必要性を指摘しているが、この方針に変更がないかどうかをスタッフ予測などで確認していくことになろう。想定以上にタカ派色が示された場合には、過剰な利上げを警戒した売り圧力が再び強まりそうだ。

下支え要因としては、中国がコロナ規制緩和を続けていて、企業の需要回復期待につながることが挙げられる。また、FRBがタカ派姿勢を緩和した場合、買い戻しが強まりそうだ。労働市場次第では、FRBは来年にも利下げを開始することになると指摘する市場関係者もいる。来年に入り、雇用が減少に転じ、経済が急速に冷えた場合は、利下げの可能性も高まることになるだろう。

経済指標では、11月消費者物価指数(CPI)(13日)、11月輸入・輸出物価指数、(14日)、12月二ューヨーク連銀製造業景気指数、11月小売売上高、新規失業保険申請件数、12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、11月鉱工業生産・設備稼働率、10月企業在庫、10月対米国投資(15日)、12月米国製造業PMI(16日)などが発表予定となっている。FRBは13日から14日の2日間にかけFOMCを開催する。

主要企業決算では、ソフトウエアメーカーのオラクル(12日)、アドビ(15日)が予定されている。そのほか、建設会社のレナー(14日)、レストラン運営のダーデンレストラン(16日)、などが予定されている。

(Horiko Capital Management LLC)


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