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FOMCを控えたこう着のなか、決算を手掛かりとした物色は活発

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 31日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識されそうである。30日の米国市場はNYダウが260ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が31日から開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、持ち高調整の売りが優勢となった。利上げペース減速が予想されているものの、ピーク金利が5%超になるまで利上げが継続するとの思惑もあるなか、金利上昇を警戒した売りに一段安となった。さらに、ハイテクの利食い売りが相場を押し下げ、終盤にかけ主要株式指数は下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の27410円。円相場は1ドル130円40銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。米国市場の下げについては足もとで強いリバウンドを継続していたこともあり、FOMCを控えた利益確定の動きといった見方であり、嫌気売りにはつながらないだろう。米国同様、FOMCの結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりそうだが、日経225先物はナイトセッションで一時27570円まで買われる場面が見られた。節目の27500円を上回ってきたこともあり、ややショートカバーの動きは意識されそうだ。

 また、日経平均は足もとで27500円処での上値を抑えられる格好が続いているが、下値支持線の75日線から上放れ、5日線を支持線とした下値切り上げを見せてきている。狭いレンジでの推移で明確なトレンドが出ている状況ではないものの、一目均衡表では雲のねじれの局面にきており、トレンドが出やすいタイミングとなる。遅行スパンは実線を下から上に突き抜ける、上方シグナルを発生させてきたこともあり、リバウンドが意識されやすいだろう。

 そのため重要イベントを前に積極的なトレードは限られるものの、イベント通過後をにらんだ押し目買い意欲は強そうだ。また、決算発表が本格化するなか、NEC<6701>が通期計画の営業利益1850億円を据え置いた。コンセンサスは1490億円程度と慎重に見ていたこともあり、見直し買いに向かわせやすい。また、OLC<4661>の上方修正も評価される可能性があるなか、センチメント改善につながり、決算を手掛かりとした個別物色は活発化しそうだ。

 そのほか、前日の引け後に決算を発表したところでは、日特殊陶<5334>、ウェッズ<7551>、洋シヤター<5936>、NECキャピ<8793>、マクニカHD<3132>、ソシオネクスト<6526>などがポジティブである。

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