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ユニーバーサルレイヤー2でクリプトをスケールさせる

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以下は、フィスコ・マーケットレポーターのタマラ・ソイキナ(ツイッター@crypto_russia / 以下、タ)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2023年2月6日に執筆

近年、日本の暗号資産取引所では新しいブロックチェーンプロジェクトが上場する事例が増えてきました。日本ではあまり知られていなくても、世界的に大きなコミュニティを持ち、将来性のある野心的なプロジェクトは多くあります。

今回は、Polychain Capitalを始めとする複数の世界的VCから、これまでに合計15億ドルの資金調達に成功し、ブロックチェーンをスケールさせるユニバーサルレイヤー2を開発するEclipseのCEO、ニール・ソマニ氏(以下、ニ)にインタビューの機会をいただきました。

タ「Eclipseの概要について簡単に説明していただけますか?」
ニ「Eclipseはブロックチェーンスケーリングプロジェクトで、開発者はカスタマイズ可能なモジュール式のロールアップを独自に設定することができます。Solana、NEAR、Cosmosなど、複数のレイヤー1ブロックチェーンと互換性があります。アプリケーションがスケールし、クリプトが次の10億ユーザーを超えると、多くのプロジェクトが、特定のブロックスペースを特定のアプリケーションに専用するアプリケーション専用ブロックチェーン(appchain)を実装しています。アプリチェーンは、開発者にカスタマイズ性とパフォーマンスの利点を提供すると同時に、構築されるメインブロックチェーンのセキュリティを活用します。その例として、Axie InfinityのRoninサイドチェーン、dYdXのソブリンチェーン、Celestiaのモジュール式実行レイヤーなどが挙げられます。ロールアップは、チェーンのスループットを向上させ、アプリケーションが一定時間内に多くのトランザクションを処理できるようにすることで、ブロックチェーンのスケーリングを支援します。Eclipseは、開発者が各エコシステムの長所を活用したロールアップを設定できるようにし、セキュリティモデル、フィーストークンのメカニズム、およびユースケースに基づく他の側面にわたってカスタマイズ性を提供します。

タ「Eclipseは、特にどのようなユースケースに対応しますか?」
ニ「ゲーム、DeFi、NFTなどの領域で、次世代の高スループットなWeb3アプリケーションを可能にします。間もなくコンシューマー、DeFi、トークンインセンティブの物理インフラネットワークに焦点を当てたパブリックテストネットをCosmosエコシステム上で立ち上げる予定です。」

タ「ゲーム分野での可能性の広がりについて、もう少し詳しく教えてください。」
ニ「オンチェーンゲームは、スループットとカスタマイズの不足によって妨げられてきました。Eclipseでは独自にカスタマイズしたブロックチェーンを構築できるため、通常のレイヤー1や既存のレイヤー2のブロックチェーンでは決して実現できないような機能を組み込むことができます。例えば、検証可能なランダム性(VRF)のための機能を構築したり、ユーザーが自分のネイティブトークンでガスを支払えるようにしたり、行列の掛け算のような複雑な演算をサポートしたりすることができます。」

タ「ニールさんは以前にはTerraの開発に関わっていました。その経験はEclipseでどのように活かされていますか?」
ニ「私は以前、TerraでEVMを開発していましたが、Terraが崩壊し、特定のエコシステムにデプロイすることのリスクに気づきました。そこでEclipseでは、カスタマイズ可能なベースレイヤーで独自のロールアップを展開できるようにし、アプリケーションが展開される場所を常に切り替えられるようにしました。」

タ「Eclipseの登場は、L1エコシステム間の競争やユーザーメリットにどのような影響を与えるのでしょうか?」
ニ「Eclipseによって、ユーザーがどのレイヤー1ブロックチェーンを使うか自由に選択できるようになると、レイヤー1ブロックチェーンはユーザーが離れてしまうため高い価格を設定できなくなります。つまり価格が下がるまでレイヤー1ブロックチェーン同士で競争することになるでしょう。一方、独自のEclipseチェーン上のアプリケーションは、MEVなどの新しい価値の源泉を得ることができます。Eclipseはすでに、多くの大手パートナー向けに複数のプライベートテストネットチェーンを稼働させています。」

タ「最後に、Eclipseのトークノミクス構想ついて教えていただけますか?」
ニ「トークノミクスについてまだ詳細に言及できませんが、トークンはロールアップの価値発生のための様々な他のレバーに加えて、シーケンサーフィーに使用される予定です。」

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