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DDグループ Research Memo(6):高収益ブランドの出店拡大が成長をけん引。足元業績は過去最高益を更新(2)

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■DDグループ<3073>の決算動向

各事業の業績や主な取り組みは以下のとおり。

(1) 飲食・アミューズメント事業
a) 飲食
売上高は前期比17.9%増の27,228百万円、セグメント利益は2,717百万円(前期は26百万円の利益)となった。経済活動の活性化とともに主要な出店エリアである都心への人流や外食需要が緩やかに回復し、既存店売上高(平均)はコロナ禍前の2020年2月期比90.9%(前期は同72.3%)にまで戻った。損益面でも、増収による収益の押し上げに加え、コスト構造改革の継続や原価高騰対策(共同購買等)も奏功し大幅な増益を達成した。出退店については、新規出店6店舗、退店19店舗により2024年2月期末の店舗数(直営店)は271店舗となった。また、ニューノーマルへの対応や新たな顧客層の獲得を目論み3店舗で新業態への業態変更を行った。

b) アミューズメント
売上高は前期比17.9%増の7,501百万円、セグメント利益は同74.4%増の1,481百万円となった。「飲食事業」同様、都心エリアへの人流が回復してきたことや行動制限の撤廃などにより、既存店売上高(平均)はコロナ禍前の2020年2月期比87.3%(前期は同72.1%)にまで戻った。損益面でも、元来、収益性の高い業態であることから、売上高の回復とともに大幅な増益となり、セグメント利益率も19.7%の高水準に達した。前期末から出退店の動きはなく、2024年2月期末の店舗数は52店舗である。活動面では、「BAGUS」公式アプリをリニューアルし、ブランド間相互送客の強化※によるLTVの最大化に取り組んだ。

※ビリヤード、ダーツ、カラオケ業態とインターネットカフェ業態のポイント共通化など。

(2) ホテル・不動産事業
売上高は前期比15.3%減の2,349百万円、セグメント利益は同59.7%減の341百万円となった。減収減益となったのは、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設としてホテル1棟(PARK IN HOTEL ATSUGI)を提供(一棟有償借り上げ)していたのが、2023年5月末に計画どおり終了し、その後リニューアル工事期間(2024年3月15日まで)に入ったことが主因である。しかし、貸コンテナ事業は安定推移しているうえ、ホテル事業についても国による旅行支援などが追い風となるなか、既存ホテルのリブランド効果や話題性のあるコラボ企画等※が奏功し堅調に推移した。また、販売用不動産の売却も業績に大きく寄与したようだ。活動面でも、貸コンテナ事業において需要が拡大しているバイクコンテナを増設したほか、シェアハウス運営において「SUNNYSIDE INN材木座II」をオープンするなど、顧客ニーズに応える施設づくりや新たなサービスの展開にも取り組んだ。

※「FREAK’S STORE」ブランドと「8HOTEL」のコラボアイテムや「BILLABONG」ブランドとオリジナルコラボレーション水着の販売、「KAMAKURA HOTEL」における期間限定の日帰りサウナプランの実施、湘南を拠点とするインフルエンサー(ヨガトレーナー)を迎えての「8HOTEL SHOMAN FUJISAWA」でのウォーターヨガレッスンの開催など。

3. 2024年2月期の総括
2024年2月期を総括すると、コロナ禍からの回復により計画を上回る大幅な業績の伸びを達成したことは、ニューノーマルに向けて同社業態の優位性が失われていないことを実証できた点でも大いに評価できる。特に第4四半期において過去最高益(第4四半期ベース)を更新したことは本格回復を印象づけることができたと考えられる。この数年間の落ち込みは、政府のコロナ禍対策(人流抑制や営業制限など)に伴う不可抗力によるものであり、特に都心のドミナント展開にこそ強みを有する同社にとって大きなハンディとなったが、経済活動の正常化や行動制限の緩和などにより都心への人流が戻ると、本来の集客力が復活してきた。さらに言えば、足元の収益性はコロナ禍前を上回って推移しており、この数年間を通じて取り組んできたコスト構造改革(筋肉質な収益体質への転換)は、今後の戦略遂行に向けてプラスの材料と言える。活動面においても、新業態による新規出店の動きやブランド間相互送客の強化、他社IPコンテンツとのコラボカフェ開催など、新中期経営計画で掲げたブランドポートフォリオの再構築やLTVの最大化に向けて、具体的な形が見えてきた点は評価できる。また、社内データ基盤の統合など、DX化の推進が本格的に動き出している点も今後注目していきたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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