19日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今後の利下げに慎重姿勢を示し、過度なドル先安観は後退。ただ、日銀の金融正常化をにらみ、円買い圧力がドルの重石となりそうだ。
米FRBは17-18日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で4年超ぶりに政策金利の引き下げを決定。利下げ幅は0.50%と当初の予想を上回ったため、政策発表後はドル売り優勢の展開に。ただ、今後の利下げペースは緩やかになるとの見方からドルは買い戻された。ユーロ・ドルは1.11ドルを割り込み、ドル・円は142円70銭台と大きく切り返した。本日アジア市場もその流れを受け、ドル・円は一時144円に接近している。
この後の海外市場はFOMCでの政策決定を消化する展開で、今後の追加利下げに消極的な政策方針を受け引き続きドル買い地合いに振れやすい。一方、今晩のフィラデルフィア連銀製造業景気指数は先行指標とみられるNY連銀製造業景気指数と同様、予想外に強い内容ならソフトランディング期待によるドル買いも。ただ、明日の日銀の政策決定に向け金融正常化の思惑が広がり、円買い圧力がドルの一段の上昇を抑えるとみる。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・7月経常収支(6月:+505億ユーロ)
・20:00 英中銀が政策金利発表(5.00%に据え置き予想)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:23.0万件、前回:23.0万件)
・21:30 米・9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:-0.5、8月:-7.0)
・21:30 米・4-6月期経常収支(予想:-2600億ドル、1-3月期:-2376億ドル)
・22:00台 南ア中銀が政策金利発表(0.25ポイント引き下げ予想)
・23:00 米・8月景気先行指数(前月比予想:-0.3%、7月:-0.6%)
・23:00 米・8月中古住宅販売件数(予想:390万戸、7月:395万戸)
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