■強含み、ユーロ圏経済の過度な悪化に対する懸念和らぐ
今週のユーロ・ドルは強含み。10月30日発表の7-9月期ユーロ圏域内総生産速報値は市場予想を上回り、ユーロ圏経済の過度な悪化に対する懸念は和らいだことが要因。ユーロ圏のインフレ緩和のペースは減速していることも意識され、リスク回避のユーロ売り・米ドル買いは縮小した。取引レンジ:1.0769ドル-1.0905ドル。
■下げ渋りか、米重要イベントでドル買いも域内経済にらみ
来週のユーロ・ドルは下げ渋りか。11月5日投開票のべ大統領選と米連邦公開市場委員会(FOMC)はいずれもドル買い要因とみられ、ユーロを下押ししそうだ。堅調な米経済指標もドル買いを後押しする見通し。ただ、足元のユーロ圏経済指標は明るさがみられ、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げ観測によるユーロ売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。
予想レンジ:1.0700ドル-1.0950ドル
■堅調推移、7-9月ユーロ圏GDPは市場予想を上回る
今週のユーロ・円は堅調推移。10月30日発表の7-9月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は市場予想を上回ったことがユーロ買い材料となった。欧州中央銀行(ECB)による12月利下げは織り込み済み。日本とユーロ圏の金利差が大幅に縮小するとの見方はやや後退しており、リスク回避的なユーロ売り・円買いは縮小した。取引レンジ:164円44銭-166円69銭。
■底堅い値動きか、域内経済回復への期待残る
来週のユーロ・円は底堅い値動きか。日本銀行金融政策決定会合で金融正常化に前向きな姿勢が示されたが、欧州中央銀行(ECB)の追加利下げは織り込み済みでリスク回避のユーロ売りはやや後退する見通し。また、米大統領選の行方を巡ってドル高・円安が進行した場合、ユーロ・円も上値を伸ばす可能性がある。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・7日(木):9月小売売上高(8月:前月比+0.2%)
予想レンジ:164円00銭-168円00銭
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