2026年5月19日に発表された、株式会社Aoba-BBT2026年3月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。
エグゼクティブサマリー
柴田巌氏:みなさま、本日はご多用の中、株式会社Aoba-BBT2026年3月期の通期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。代表取締役社長の柴田巌です。
まず、2026年3月期業績のサマリーです。売上高は76億6,800万円で、前年比0.4パーセントの微減となりましたが、過去2番目に高い水準で着地しました。 営業利益は4億5,500万円で、前年比3.3パーセントの増益です。営業利益額として過去最高額には若干届きませんでしたが、高水準で着地することができました。
当期純利益は2億7,400万円で、前年比13.1パーセント増となり、1割強の増益で着地しています。1株当たり純利益は21.67円で、前年比17.6パーセント増加となっています。
来期は営業利益で38.1パーセントの増益を目指しており、売上高がほぼ横ばいで、利益が若干上積みされる見込みです。今後は、外部環境を鑑み、収益性をより高め、営業利益率を向上させる経営にシフトしていく方針です。
そのため、2026年3月期は準備期間として、このような数字になったと考えています。内訳としては、達成した成果もある一方で、不十分な課題も残ったため、詳細は後ほどご報告します。
スライドの下部には、いくつかのハイライトをトピックとして記載しています。まず、業績を牽引したのは「プラットフォーム事業の成長」です。主要事業であるインターナショナルスクール事業では、売上高、営業利益ともに過去最高を達成しました。
在籍している生徒数は過去最高となり、1,600名を超えています。しかし、物理的なキャパシティが上限に近づいており、成長を今後さらに継続するためには、こちらの課題への対応が必要な状況です。
また、都内に13ヶ所の拠点を持ち、サテライトキャンパスを含めた学校を運営していますが、個別に見ると、十分な黒字化ができていなかったり、4年弱あったコロナ禍の影響でマーケティングがうまく進まなかったりする拠点もありました。
しかし、2025年度は、ほぼすべての拠点で黒字化を達成しています。そのため、収益性の観点からも、フラグシップキャンパスであるアオバージャパンインターナショナルスクール(以下、A-JIS)だけに依存する収益構造ではなく、利益と売上のポートフォリオが多様化し、非常に強固な収益基盤になりつつある、ということがトピックの1つ目です。
トピック2つ目の「収益性・財務体質の改善」として、営業利益率はまだ5.9パーセントであり、道半ばではあるものの、前年比で0.2ポイント向上しました。最終的には10.5パーセント以上を目指しており、今後3年から4年の間に4.6ポイント以上の改善を実現していきたいと考えています。
自己資本比率は63.6パーセントであり、自己資本比率が非常に高いバランスシートとなっています。現預金は30億1,200万円で、今後、このキャッシュポジションを成長投資や収益性向上に向けた投資に活用していく予定です。
また、ゼロ金利・マイナス金利からの脱却により金利のある世界への移行し 、今後は、日本国内でも資本コストを含めた金利が上昇することが想定されています。そのような状況下で、バランスシートはアセットライトで、レバレッジが低い、非常に透明性の高い状態になったと考えています。
来期の見通しとして、売上高79億6,800万円で前年比3.9パーセントの増収、営業利益6億2,800万円で前年比38.1パーセントの増益、当期純利益3億9,300万円で前年比43.6パーセントの増益を計画しています。
会社情報

会社概要です。当社は大前研一が1998年4月に創業しました。大前は現在も、「BBT(ビジネス・ブレークスルー)大学」「BBT大学院」の学長として教鞭をとっており、「教える」という経営の中核で、当社の業績に非常に大きく貢献しています。
従業員数は629名、株主数は4,687名です。事業展開としては、オーストラリアのゴールドコーストに「BOND(ボンド)大学」という事業パートナーがいます。またフィリピンにBBT Online Globalという子会社があり、アジアではこのような拠点を中心にビジネスを展開しています。
スライド右側には、アルムナイの数を記載しています。2万4,410名以上のアルムナイが、世界中で活躍しています。「アタッカーズ・ビジネススクール」は6,445名、「BBT大学院」は1,930名で、もうすぐ2,000名を超える見込みです。
また、「BOND-BBT MBA」は1,510名と、国内ビジネススクールのアルムナイ組織としては最大規模ではないかと考えています。
さらに「BBT大学」が941名と、総勢2万4,410名以上のアルムナイの方が、一生涯学び続けるLifetime Empowerment Networkとしてつながりを持っている状況です。
起業の殿堂

起業の殿堂です。これまで「アタッカーズ・ビジネススクール」を中核として推進してきました。「アタッカーズ・ビジネススクール」は1996年に開学しました。
それ以降、旧BBTが提供してきた他のプログラムの修了生も含め、1,000社以上のスタートアップ企業が私どもの学習コミュニティから羽ばたき、19社の企業がIPOまたはIPO相当のエグジットを達成しました。
1,000社超のうち19社という実績が、起業家を育成し、日本で新しいビジネスを創出していくという、私どものミッションの1つの切り口の現在地点となります。
今後も人材育成の成果を市場で証明していくため、IPO、またユニコーン企業といった日本経済の構造を変えていくような方々を支援していきたいと思っています。
19社の中で、スライド右下の株式会社ハッチ・ワークの大竹弘氏は、同社の創業者兼現会長であり、私どもの社外取締役も務めていただいています。大竹氏には、起業家育成において経営陣の一員として注力していただいている状況です。
また、スライドに記載している企業の何名かの方々とは、創業当時のご苦労や今後の戦略、将来の夢などについて対談を行いました。内容は「YouTube」や当社のサイトに掲載していますので、株主のみなさまもぜひご覧ください。
教育の最先端を走るEdTechカンパニー

我々は、教育の最先端を走るEdTechカンパニーとして、テクノロジーを活用することで教育を牽引していくことに取り組んでいます。
ミッションは「世界で活躍するリーダーの育成」、ビジョンは「Lifetime Empowerment(LTE)」です。ミッションは、私どもの定義では「我々は何をするのか」という「Do」です。したがって、世界で活躍するリーダーを育成していく「WHAT WE DO」はリーダーの輩出を指しています。
ビジョンは「我々は何者になりたいのか」「社会においてどのような存在としてみなされたいのか」ということで「Lifetime Empowerment」としています。一生涯学び続ける学び舎となることを目指すのが、我々のミッションとビジョンです。
また、大切にしている価値観は「知のネットワークは、人間の能力を無限に伸ばす」ということです。
何歳になっても、世界のどこにいても、学び続けることで自分の人生をさらに成長させ、それにより充実した前向きで意味のある人生を形づくっていくことを目指しており、我々のコアバリューとしています。
事業セグメント(1/2)

事業セグメントは、スライドに記載のとおり、いくつかに分かれています。マトリックスの縦軸の上部がオンライン、下部が対面となります。学校の形態がオンラインスクールなのか、物理的な校舎としての学校なのか、というイメージで捉えていただければと思います。
また、横軸は学習者です。右側は社会人として学ぶビジネスパーソンを対象としています。一方、左側は18歳以下を対象とし、幼稚園から小学校、中学校、高等学校をメインとしながら大学生も若干含まれています。
スライド左下のインターナショナルスクール事業系では物理的な校舎を構え、インターナショナルスクールの運営を行っています。
また、人材育成事業系(法人向け研修)としては、プライム市場やスタンダード市場に上場している企業やグローバルに展開している外資系企業を含め、年間で800社前後の法人向けに研修事業を提供しています。
研修プログラムの提供形式としては、オンラインでの学習スタイル、対面での学習スタイル、そしてそれらを組み合わせたブレンド型のスタイルがあります。そのため、縦軸でのプロットはちょうど真ん中付近に位置付けています。
University事業系(大学・大学院・海外MBA)としては、文部科学省の認定を受けている一条校として、「BBT(ビジネス・ブレークスルー)大学経営学部」と「BBT大学大学院経営学研究科」の2つのコースを運営しています。
これらは、100パーセントオンラインで社会人が働きながら学び、経営学士または経営学修士を取得できるコースです。もちろん、高校を卒業して大学に進学する方も一定数いらっしゃいます。働きながら学ぶ方や専業学生として通学型ではないスタイルで学びたいという方もいらっしゃいます。
さらに、海外MBAとしては、先ほど紹介したオーストラリアのゴールドコーストにあり、オーストラリアで初めての私立大学である「BOND大学」と2001年から提携しています。オーストラリア政府が認定するMBAを100パーセントオンラインで取得できるコースです。現在、1,500名を超える卒業生が巣立っています。
事業セグメント(2/2)

スライドは、獲得していただきたい素養の概要です。縦軸は幼児、学生、大学・大学院生、一般社員、中間管理職、経営層と分かれており、年齢や組織における役割で整理されています。
横軸はケイパビリティです。ナレッジやスキルの場合もあれば、マインドセットの場合もありますが、どのような素養を身に付けたいかという観点で整理されています。
スライド下部は、高校生以下の年齢層を対象としています。全人教育の一環として、探究力、英語力、国際的視野、好奇心・探究の原体験に重点を置き、国際バカロレアのカリキュラムや、一部ケンブリッジ国際教育のカリキュラムを取り入れることで、世界標準の学びを提供しています。
また、近年ではオンラインで高等学校のカリキュラムを提供し始めており、通学だけではなくオンラインでも学べるよう裾野を広げているところです。
スライド上部では、論理的に考え、問題を解決する能力にフォーカスしています。これは社会人として、あらゆる業種で求められる能力です。
また、AI時代においては、AIを活用し、AIとコミュニケーションを図り、実行していくためにも、論理的に考え、データに基づいて問題を特定し、その原因をデータに基づいた議論を通じて見出し、解決する能力、すなわちプロブレム・ソルビング能力(問題解決能力)が必要とされます。
さらに、ハードスキルとして、IT、統計、ファイナンス、マーケティングといったスキルも記載していますが、これらはビジネスパーソンがビジネスやマネジメントを行う上での必須スキルといえます。伝統的な経営学の領域とも大いに重なっているかと思います。
ソフトスキルは、すべてのビジネスが人間同士の共同作業で成り立っているため、ピープルスキルやソフトスキルは非常に重要です。
中でも、チームや組織、さらには地域社会や国を率いるためのリーダーシップ、そしてその裏返しにあたるフォロワーシップの習得は、これからますます重要性を増していきます。
対面でのリーダーシップはもちろんのこと、サイバー社会やデジタルあるいはオンラインでのコミュニケーションにおけるリーダーシップの両方を兼ね備えることが、さらに求められると考えています。また、言語面では英語でのコミュニケーションも必要です。
そして構想力が重要となります。AIがますます、人間のルーティンワークをより高い生産性と安定したパフォーマンスで担う時代が到来している中で、これらの能力の重要性が一層増しています。
したがって、我々人間には、構想力として、0から1を生み出す力や、AIが統計的に導き出す以上に、非線形的で非連続的な発想によって新しい価値を構想する力が求められる時代に入りました。我々はこれらをリカレント教育やリスキリング教育として提供しています。
スライドの右側には「AIでは代替できない能力」「AIを味方にする能力」としてキーワードを記載しているため、ご覧ください。
全体として、幼稚園から高校までを対象に、クリエイティビティや構想力を含む全人的な教育を行い、社会人になってからは、仕事の専門領域や各自が志向するキャリアパス、さらには人生の道筋を意識しながら能力をさらに伸ばしていただきたいという思いで設計しています。
周年プロジェクト

2025年と2026年は、当社の主要なプログラムのうち5つがアニバーサリーイヤーを迎えます。スライド中央にロゴが5つありますように、まず「アオバジャパン・インターナショナルスクール(A-JIS)」は1976年5月18日に創業され、昨日で50周年を迎えました。
また、「アタッカーズ・ビジネススクール(ABS)」は1996年創業のため30周年となります。「BOND-BBT MBA」は2001年にパートナーシップを開始して25周年、そして「BBT大学院」は2005年にフルオンラインで開学し、2025年で20周年を迎えました。
さらに、2010年に開学した「BBT大学 経営学部」は2025年で15周年となり、これら5つのプログラムが2025年から2026年にかけてそれぞれアニバーサリーイヤーを迎えます。
そのため、当社グループとしては、この2年間、これまで歩んできた教育の歴史、現在地点、卒業された方々のご活躍、そして今後について、みなさまに広く知っていただくために、広報活動にも注力しています。
ご寄付やコラボレーションのアイデアをいただいたり、PRや広報活動に卒業生の方々がご協力くださったりと、2年間で非常に多様な切り口で接点を持つことができています。
ぜひ株主のみなさまも、「これだ」とご関心をお持ちいただける機会がありましたら、お申し出いただいたり、またアルムナイの方々との交流の場にご参加いただいたりしていただければ幸いです。
周年プロジェクト- アルムナイ資産を持続成長の事業基盤へ

その流れの中で、「Lifetime Empowerment Network」、略称「LEN(レン)」と呼ぶコミュニティサービスを立ち上げました。これは、5つの教育機関の周年を契機に、また、冒頭で紹介した「Lifetime Empowerment」というビジョンを実現していくという思いも込め、立ち上げたアルムナイ組織です。
学校やプログラムの垣根を越えて、Aoba-BBTが提供するプログラムの修了生の方々が交流し、ビジネスの発想やなにかおもしろいことをするための仲間作りなど、さまざまなフックや切り口として、この組織を役立てていただきたいという目的で、「LEN」を立ち上げました。
今後は、マーケティング活動や広報活動、また学校においては生徒の獲得などを通じて、事業価値にも結びつけていきたいと考えています。
こちらの「LEN(レン)」という活動は、教育機関として同じ志を持って学んだ方々が能動的に交流できるコミュニティにしていきたいという思いを一番強く持ち、運営を開始したものです。以上が全体の概要となります。
2026年3月期 通期業績ハイライト

ここからは数値についてご説明します。これまでの説明と重複する部分もありますが、ポイントをハイライトしていきたいと思います。
通期の業績です。2026年3月期の売上高は76億6,800万円となりました。前期の77億円に対し、今期は3,100万円の微減となり、概ね横ばいで推移しました。一方、営業利益は4億5,500万円で、前年比1,400万円の増益を達成しています。
経常利益は、2025年3月期にいくつかの学校への寄付をいただき、営業外収入に計上していた影響で、前年比1,300万円の減益となっていますが、その理由から特段問題視していません。親会社株主に帰属する当期純利益は2億7,400万円で、前年比3,100万円の増益となりました。
2026年3月期 計画対比

期初に業績の見通しとして、スライドの緑色のグラフで示す数字を株主のみなさまにご説明していましたが、計画対比で売上高が93.0パーセント、営業利益が75.0パーセントの達成率となりました。
金額に換算すると、売上高では5億8,100万円、営業利益では1億5,100万円と業績見通しを下回りました。経営者として、決して褒められる業績ではない部分も多いと感じています。
この場をお借りして、株主のみなさまに対し、未達であった部分について深くお詫びします。ただし、実績自体は過去最高水準に近い水準で推移しており、新しい年度以降は、2025年度に未達の領域も含めて克服し、上積みを目指して努力していきたいと思っています。
未達だった理由は、「BBT大学」の経営学部入学者の減少やグループ会社であるITプレナーズジャパン・アジアパシフィックの大型案件がワンタイムの案件であったことなどが業績に影響しました。
もちろん、インターナショナルスクール事業などで上積みした部分もありましたが、完全に業績見通しを補うには至りませんでした。
大学という観点では、「BBT大学院」のMBAコースおよび「BOND-BBT MBA」コースが、2025年度を通じて比較的堅調に上積みを果たしました。
したがって、大学院の教育プログラムは、現在上昇基調にある状況ですが、一方で、学士取得を目的とした大学に関しては、日本全体の状況を見ても、業界として曲がり角に差し掛かっていると考えています。
コロナ禍の影響により、通学型の大学に通わないかたちで4年間を卒業する方が現れるようになり、また、AIの到来によって、学位よりも身につけたスキルそのものが就職活動やキャリアアップにおいてより重要視されるようになっています。
そのため、今後は大学の学士取得に向けたビジネスモデルを能動的に変革していく必要があると考えています。
セグメント別実績(売上高/営業利益)

セグメント別の実績です。プラットフォームサービス事業の売上高は40億8,500万円から41億9,900万円に増収しました。リカレント教育事業の売上高は、先ほどお話しした「BBT大学」の学部入学者の減少が影響し、36億600万円から34億5,700万円と、若干の減収となっています。
営業利益に関しては、プラットフォームサービス事業が3億5,600万円から3億8,400万円に増加し、リカレント教育事業は8,700万円から6,900万円へ減少しました。いずれもトップラインの動向に連動するかたちで推移しています。
現在、プラットフォームサービス事業の売上高および利益の構成比は高い状況ですが、リカレント教育事業も法人事業や大学院での学びを中心に上昇基調にあるという手応えを感じており、次の3年間では大いに成長余力があると捉えています。
一方で、大学はモデルの見直しが必要と考えていますが、「BBT大学」のインテンシブコースは非常に好調でした。3ヶ月間で30万円の受講料で1つのスキルを習得するプログラムです。例えばAIに関するスキルや、財務諸表を分析して読み解いていくスキルなどを習得することができます。
このインテンシブコースは大変好調で、2025年度には前年より多くの方に受講いただきました。そのため、時流に合った学びを適切に提供することで、良い反応を得られるという手応えを感じた1年でした。
セグメント別概況・トピックス 〜プラットフォーム事業系〜

プラットフォームサービス事業系は売上高および営業利益ともに過去最高を達成しました。今後も売上高と営業利益の双方において拡大を目指していきたいと考えています。
ハイライトの1つ目としては、都心のキャンパスがおかげさまで定員がいっぱいになりつつあります。そのため、物理的な投資を含めて、キャパシティの拡張を進めていきたいと考えています。
2つ目は、オンラインでのプログラム提供です。私どもはアジア地区で唯一、国際バカロレア協会からオンラインでIBDP高等学校課程の教育を提供する公式ライセンスを取得しています。このため、オンライン教育も中長期的により一層伸ばしていきたいと考えています。
また、生産性の向上の観点から、生成AIなどを活用して教材を作成するなど、これまで以上にテクノロジーを活用したコンテンツ作りにも挑戦していきたいと考えています。
3つ目として、神奈川県三浦半島の葉山町、石川県金沢市、熊本県菊池郡菊陽町や合志市、その他リリースしていない地域も含め、地方自治体との提携関係があります。今後、直接学校を運営するという観点では、首都圏と金沢市を中心に、包括的な提携モデルの推進を進めたいと考えています。
セグメント別概況・トピックス 〜プラットフォーム事業系〜

スライドは生徒数の推移を示したものです。ご覧のとおり、2024年から2025年にかけて、生徒数は1,510名、1,536名、1,576名、1,608名と、1,500名強の生徒数を順調に上積みしています。
セグメント別概況・トピックス 〜人材育成事業系〜

人材育成事業系です。法人研修事業は2025年度も高い水準で推移しました。2026年度は「AI×経営スキル」の需要がさらに増していくと、足元の実需を見て捉えています。法人研修事業の伸長を図る3本柱として、1つ目は「サクセッション連動研修」になります。
こちらは、サクセッションプランと連動し、本部長、執行役、取締役、CXOといった経営の中核を担うトップマネジメントチームの方々を選抜して学んでいただく手助けをすることで、経営のバトンタッチを支援するものです。
2つ目は「生成AI実装研修」です。現在、業種を問わず、生成AIをどのように事業構造としての組織に実装していくかが重要な課題となっています。
また、人間が行う業務とAIやテクノロジーが担う業務、あるいは組織内に残す業務と外部に出す業務の選別について、あらゆる業種の企業が非常に速いスピードで試行錯誤されています。我々は、人材面や組織面の観点からこの取り組みを支援しており、需要も非常に伸びています。
3つ目は、「新規事業の創出」です。AIによる、既存事業をより良くし、限られたリソースで多くの成果を上げるような「Do more, Do better」ではなく、非線形的に無から有を生み出す、つまり「0」から「1」を創出するような「新規事業の創出」のための人材が非常に強く求められるようになりつつあります。
この傾向は今後も続くと考えているため、このような分野をさらに伸ばしていきたいと考えています。
セグメント別概況・トピックス 〜University事業系〜

University事業系についてです。「BBT大学院」は入学生が前年比177パーセントを記録し、伸長しました。
また、「BOND-BBT MBA」プログラムは昨年10月から厚生労働省の専門実践教育訓練給付金プログラムとなり、最大100万円超の給付金の還付が得られるようになったことから、入学者数や出願者数ともに増加基調にあります。そのため、大学院レベルの事業の動向は、現在追い風となっています。
一方、「BBT大学」の入学者数は24名と前年比69パーセントとなり、非常に苦戦しました。しかし短期集中型のインテンシブコースが前年より増加したため、今後、学士というレイヤーは市場構造が変化しつつあることを前提に、スクールモデルやプロダクトモデルを見直す必要があると考えています。
今後の成長戦略としては、「MBA二本柱の伸長」や、アルムナイやインターナショナルスクールの卒業生などアルムナイ組織を強化する「LEN(生涯学習ネットワーク)構築」です。また、「学部生スクールモデルの再定義」も挙げられます。
海外を見ると、4年かけて大学を卒業するという制度が一般的ではない国も少なからずあります。そのため、若い人たちが高等教育においてどのような学びを求めているのか、またどのような学びが彼らのキャリアの進展に一層役立つのかを念頭に、取り組みを進めていきたいと考えています。
市場環境:両セグメントとも、成長市場

事業戦略、市場環境、今後の成長戦略についてご説明します。まず、市場環境についてです。プラットフォームサービス事業は国際教育の観点で非常に成長しています。スライドの緑色の棒グラフが示すとおり、直近5年間でアジアのスクール数は10パーセント以上増加しました。
リカレント教育事業は、企業向け研修サービスが2020年から2025年にかけて、5,000億円前後の規模から6,000億円を超える規模まで成長しています。このような市場の成長を業績の獲得に結び付けていきたいと考えています。
今後の経営戦略

今後は、特に売上高の拡大を目指します。これまで資本コストがゼロ金利またはマイナス金利だった時代から、インフレを含めて資本コストが上昇しつつある現況を受け、次の3年間は収益性を重視した経営への転換を図ります。
スライドには営業利益率10パーセント以上と記載していますが、10.5パーセント以上を目標としたいと考えています。
重点項目の1つ目である「市場成長×競争優位」としては、インターナショナルスクールを首都圏および地方大都市へ展開します。首都圏および金沢市で直接展開を予定していますが、それ以外の場所はパートナーシップを想定しています。
また、2つ目の「AIによる人材の変質」に関しては、外部の専門家、特に「BBT大学院」のヒューマンリソースデベロップメントやAIテクノロジーの専門家の知見をお借りして、取り組みを進めています。
現在、すべての企業が人材や各人材が持っているスキル、今後組織で行う業務の棚卸を実施した上で、AIが行うもの、アウトソーシングするもの、システムで自動化するもの、人間が行うものというように再整理および再定義しようとしています。
我々はその取り組みにおいて、構想段階、教育プログラムの設計開発段階、実行段階、フォローアップといったあらゆるフェーズで支援を行いたいと考えています。
3つ目の「AIによる教育方法の刷新」はEdTech領域です。今後、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学といった教育機関も変わっていく必要があります。また、通学型のキャンパスを構える学校も、ブレンド型の教育やAIを活用した教育にシフトする必要があります。
その観点から、EdTechのソリューションとしての「AirCampus」や、我々がこれまで培ってきたものも大いに役立てられるのではないかと思います。
今後の成長戦略 〜セグメント別の事業成長戦略〜

こちらのスライドは先ほどお伝えしたことと重複するため、割愛します。以上で、2025年4月から2026年3月までの業績報告を終了します。この間、株主のみなさまには多大なるご支援をいただき、誠にありがとうございました。私からの説明は、以上です。
質疑応答:市場評価を本来あるべき水準に高めるロードマップの検討について
「市場評価を本来あるべき水準に高めるロードマップの検討を考えていらっしゃいますか?」というご質問です。
配当は11円を維持します。配当性向は50パーセント強ですが、資本構成としてバランスシート上では低いレバレッジ構成となっています。そのため、将来の投資の財源を確保しつつ、株主さまへの配当を維持できる財務状況です。
今後、収益性を高める観点からの投資を見据え、配当性向や1株当たりの株価を向上させるため、自社株買いなどによる株主さまへの還元も検討していきます。「市場評価を本来あるべき水準に」というご質問ですが、現在PBRが1倍を切るギリギリのところにあるかと思います。
より企業価値そのものを市場に認識していただけるよう、インターナショナルスクール事業やオンライン大学事業、そして法人研修事業を成長させるかたちで進めていきたいと考えています。
なお、株主総会は、6月24日の午前10時から、東京都千代田区六番町のOhmae@workビル地下1階の会議室にて行う予定です。例年と同じ場所と時間での開催を予定しています。
質疑応答:2027年3月期の事業構造の変化について
「2027年3月期の予想では、2026年3月期予想と比べて減収増益とありますが、1年前と事業構造はどう変化しますか?」というご質問です。
従来よりも収益性を維持する観点から、トップラインの伸びを追求するのではなく、ROIまたは営業利益率10パーセント以上を確保できるものに集中していく方針です。成長スピードは従来ほどアグレッシブには進めないものの、収益性をしっかり確保していくということが、今回の業績予想の背景にある意図です。
したがって、成長機会が剥落したわけではありません。本日もご説明したとおり、大学の特に経営学部、つまり学士を取得する過程には、今後モデルチェンジが必要であると考えています。これは私どもの大学だけでなく、日本全国の多くの大学が直面している構造的な課題だと考えています。
そのため、我々は新しいUniversityモデルを模索する観点から、この領域の売上をやや保守的に見積もっており、その分、インターナショナルスクール事業や法人研修事業で収益を確保していく方針です。
質疑応答:2026年4月の入学者数実績について
「2026年4月の『BBT大学』の学部の入学者数は予想どおりですか?」というご質問です。
先ほどご報告のとおり、今年の入学者数は計画を下回る結果となりました。我々としては、この1年間で、4年かけて学ぶ大学のモデルとしてモデルチェンジを図りたいと考えていますが、1年後の2027年4月の入学者数も、現状とほぼ横ばい、もしくは若干の上積み程度で計画を組んでいます。
もちろん、さらに上積みできる余地もあるかもしれませんが、業績見通しとしては保守的に計画を策定しています。その分、伸長が期待できる領域である、BtoBビジネスやインターナショナルスクール事業、サクセッションプランなどのビジネスを通じて、よりいっそう上積みを図っていきます。
質疑応答:「BBT大学」の抜本的な再定義に関する計画について
「『BBT大学』の抜本的な再定義は、いつからどのようなことをするのでしょうか?」というご質問です。
キーワードが2つあります。1つはAIの活用です。特に現在のAIの能力を考えた場合、多くの大学講義において、テクノロジーを活用することで、人間が行うことの7割から8割ほどに相当する水準の講義を構築することができます。
そのため、従来のようにすべての教育活動を人間が担うという前提は、もはや見直すべき段階に来ました。もちろん、AIにはハルシネーションや、正確でない情報が含まれるリスクが存在し、そのリスクはおそらくずっと続くと考えられます。
そのため、AIの活用方法やどこから人間が行うのかという範囲を明確に線引きする必要があります。これにより、コストモデルを従来の3割から4割削減し、ローコストで運営できるモデルをコスト構造の面から追求することが1つです。
もう1つは、教育モデルの観点です。世界を見渡しても、18歳で大学に入り、4年間でバチェラーという学士を取得するモデルは、徐々に価値を低減する方向にきていると考えています。価値がなくなるわけではなく重要なものですが、大学卒業だけで得られる価値は相対的に低下してきていると思います。
今後は近未来において求められる能力を意識し、我々としては英語力やテクノロジーを活用する力、起業や新しいビジネスモデルを考えて形にする力などが重要になってくると考えています。
また、オーストラリアに「BOND大学」というすばらしいパートナーがいるため、海外の大学の授業も取り込みながら、「BOND大学」や「BBT大学」が大学院で実施してきた共同のMBAプログラムを、学士取得の段階でもパートナーシップで提供できないか、今年度中に検討していきたいと考えています。
「いつからどのようなことをするのか?」というご質問へのご回答としては、まずはこのように大学の抜本的な再定義を検討している最中だということになります。
さらに、すでに着手した取り組みとしてインテンシブコースが挙げられます。これは長期間ではなく、3ヶ月間で集中的に1つのスキルを学習します。さらに別のスキルを習得したい場合は次のインテンシブコースに参加するといった、スキルベースの学びの仕組みです。
この取り組みは一昨年から実施しており、今後はより具体的に掘り下げていきたいと考えています。大きな方向性としては、この2つが挙げられます。
柴田氏からのご挨拶
説明会にご参加いただいたみなさま、株主のみなさまには、この1年間、多大なるご支援とご指導を賜り、誠にありがとうございました。今後とも専心して取り組んでいきますので、どうぞよろしくお願いします。
