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川崎重工業、2Q経常利益・純利益は前期比大幅好転 通期見通しを引き上げ

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2017年10月27日に行われた、川崎重工業株式会社2018年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

  • 第2四半期決算実績 サマリー
  • 第2四半期決算実績 セグメント別
  • 前年同期比損益増減要因分析
  • 前年同期比損益計算書の概要
  • 船舶海洋
  • 車両
  • 航空宇宙
  • ガスタービン・機械
  • プラント・環境
  • モーターサイクル&エンジン
  • 精密機械
  • 貸借対照表の概要
  • キャッシュ・フローの概要
  • 連結受注高・売上高・利益見通し
  • 研究開発費・設備投資・期末従業員数

第2四半期決算実績 サマリー

富田健司氏:みなさんこんにちは。私富田から、決算実績と当年度見通しの説明をさせていただきます。

まず、お手元の資料の3ページからスタートしたいと思います。第2四半期の決算サマリーです。

受注高は、比較的好調といっていいかと思います。前年同期比で約1,300億円増加しております。

売上高もとくに大きな問題はなく、ほぼ前年同期並みであります。

営業利益は、前年同期に船舶海洋で多額の損失処理をしておりまして、前年同期の水準が低かったこともあり、全体で約80億円の増益となっております。今期はセグメント間で若干の入り繰りがあるのですが、全体としてはほぼ社内計画どおり。あるいは、為替が想定よりも円安で推移しているということから、改善気味で推移しております。

経常利益と純利益は、前年同期は急激な円高に伴いまして多額の為替差損が発生しましたので赤字となりましたが、今期は為替も安定しておりまして、大幅な好転となりました。

(資料の)ページの下部に売上加重平均レート・影響外貨量を示しております。ドルは110円50銭で前年同期比4円強の円安になっておりまして、ポジティブでございました。

なお、のちほど出てまいります通期見通しの為替の前提レートですが、ドルを108円から110円、ユーロを114円から130円に、それぞれ見直しております。

第2四半期決算実績 セグメント別

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次のページをお願いいたします。これはセグメント情報でございますので、部門ごとに別のページでご説明いたします。

前年同期比損益増減要因分析

川崎重工業、2Q経常利益・純利益は前期比大幅好転 通期見通しを引き上げ

5ページをお願いします。営業利益は前年同期比で76億円のプラスですが、これの要因をご説明いたします。

前年同期(2016年度第2四半期)ですが、船舶海洋のオフショア船関係で損失処理を行っておりました。1つはブラジルで約50億円、(もう1つは)ノルウェー向けで約40億円を処理しました。今期はそれがないので、プラス95億円になります。

一方で、航空宇宙セグメントの民間航空機の収益性低下の影響が、マイナス87億円ありました。これは787(Boeing787)の価格改定、あるいはいわゆるマイルストーン的な入金がなかったことによります。

次に、為替につきましては、前年同期比で4円強の円安水準となっておりまして、プラス55億円です。

売上変動のところですが、とくに精密機械の増収の貢献が大きい。そのほかにモーターサイクル&エンジンなども増えておりまして、これによる持ち上げがプラス40億円になります。

売上構成変動等ですが、これはプラント・環境あるいは船舶海洋で低採算案件が減少しましたので、プラス25億円で効いております。

販管費ですが、まず、過年度に計上しました貸倒引当金だとか、海外子会社の外貨建ての販管費が円安で膨らんだ影響があります。さらに、販売活動強化による販売費の増加などがありまして、全部で52億円のマイナス要因になりました。

全体としましては、船舶海洋の改善を航空宇宙の収益性低下で相殺してしまったと(いうことです)。ただ、そのほかに精密機械の好調・為替(の変動)があり、これで増益を達成したイメージになります。

前年同期比損益計算書の概要

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このページは、前年同期比損益計算書の概要です。

まず、営業損益の増加理由は先ほど説明したとおりでございますが、補足しますと、販管費が前年同期比で5億円の増加となっております。これは、前年同期に計上したブラジル向けの貸倒引当金の47億円がなくなった上での増加でございます。実質は52億円の増加ということになりますので、先ほどの(前年同期比損益増減要因分析の)階段グラフでは、そのような説明とさせていただきました。

為替差損益ですが、前年同期は急激な円高で売掛金の期末換算がありまして、マイナス106億円と損が出ております。しかし、今期は為替が安定しておりましたので、逆に(2017年度第2四半期で)プラス14億円になったということです。

営業外損益のその他でございますが、前年同期に海外子会社の固定資産売却益があった影響などによって、(前年同期比で)マイナス25億円になりました。

特別損益は、前年同期に国内の固定資産の売却益がありましたので、(前年同期比で)マイナス22億円となります。

船舶海洋

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次のページから、セグメントごとの概況を説明いたします。

まず、船舶海洋の第2四半期の実績でございます。受注・売上の前年同期比は、ここに記載しているとおりでございます。

営業利益ですが、(前年同期比損益増減要因分析の)階段グラフでご説明したとおりです。前年同期はオフショア船事業の処理損失が約95億円ありましたが、今期はそれがないということを主因として、好転しております。

次に、通期見通しです。受注はLPG船などガス船の引き合いが強いということで、見通しを引き上げております。

営業利益は、一部のLNG船関連の影響で、想定していたコスト改善が未達になったことに加えまして、オフショア船建造の線表の入れ替えに伴い操業差損が発生したことによりまして、見通しを引き下げております。その結果-50億円の見通しとしております。

オフショア作業船の現況・状況をご説明いたします。発注主の親会社でありますIsland Offshore社は、昨年(2016年)の11月以降、金融債務の元本償還を停止しまして、債権者と財務リストラの協議を行っております。

同社は、自身の2017年度の第2四半期の財務報告書で、「大多数の債権者が財務リストラ計画に同意した」と公表しておりますが、全債権者の同意を得て財務リストラが成立したかどうかは、依然不明であります。

このような状況から、オフショア作業船の建造工事については、後続建造船への影響を回避するために線表の入れ替えを行い、Island Offshore社の財務リストラの進展を注視しているところであります。

なお、第2四半期の決算で本件に関する追加損失は、計上しておりません。

車両

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次のページにお願いします。車両セグメントです。

第2四半期の実績ですが、受注・売上の前年同期比は、資料に記載しているとおりでございます。

営業利益ですが、売上が下期に偏る計画でありまして、上期は高採算案件も少なかったということで、9億円の赤字となりました。

一方、通期見通しですが、受注・売上はおおむね想定どおりであります。ただ、国内外の一部の案件のコスト増加によりまして、営業利益の見通しを10億円引き下げて、45億円としました。

航空宇宙

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9ページは、航空宇宙セグメントです。

まず、第2四半期の実績です。受注・売上の前年同期比は、資料に記載しているとおりなので、ご覧ください。

営業利益ですが、(前年同期比損益増減要因分析の)階段グラフでご説明しましたとおり、Boeing787の価格改定や、いわゆるマイルストーン的な入金がなかったということに加えまして、Boeing777の生産機数が減少しているということもありました。これにより、(営業利益は)前年同期比マイナス84億円の減益となりました。

通期見通しですが、今回は受注・売上・営業利益とも、見通しを引き上げております。受注に関しましては、円安の影響、それから民間航空機向けの分担製造品の増加があります。

民間航空機はBoeing向けだけではなくて、(ブラジルの)エンブラエル社向けであるとか、民間ヘリコプターです。これらと、さらに防衛省向けも増加しております。

それから、売上と営業利益です。円安の影響が大きいのですが、Boeing777の年間生産機数を見直したということも、寄与しております。

ガスタービン・機械

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次に、ガスタービン・機械でございます。第2四半期の実績ですが、受注・売上は、ここに書かれているとおりでございます。

営業利益は、航空エンジンのアフターサービス関係の売上、主にスペアパーツ類になりますが、これが増えたことによりまして増益となりました。

通期見通しとしましては受注・売上・営業利益とも、(2017年7月公表の)見通しを据え置いております。

プラント・環境

川崎重工業、2Q経常利益・純利益は前期比大幅好転 通期見通しを引き上げ

次は、プラント・環境のご説明をいたします。

受注・売上の前年同期比は、ここに記載しているとおりです。売上減少の要因である、海外向け化学プラント(の工事量減少等)。これは、トルクメニスタン向けのガス・ツー・ガソリンプラントのことでございます。この工事量の減少は、前期が工事のピークであったということによるものです。工事そのものは順調に進捗しておりまして、とくに問題は発生しておりません。

営業利益は、売上が下期に偏る計画でございまして、高採算案件も少なかったということで、2億円の赤字となりました。

通期見通しは、受注・売上は概ね想定どおりでございます。ただ、一部の国内案件のコスト増加というのがありまして、営業利益の見通しを5億円引き下げまして、30億円といたしました。

それから、海外のLNGプラントの状況をご説明します。

2017年3月に現地の工事会社の契約違反が発生しまして、他社に現地工事を転注することになりました。現在、転注先の工事会社による工事が進行中であります。工事は終盤にありまして、今年度(2017年度)中に完工予定でございます。

転注費用ですが、2017年3月時点の見積もりから増加しております。増加分を含めて転注に伴い生じた損害については、契約違反をした元の工事会社に補償を求める方針でございます。なお、第2四半期決算においては、本件に関する追加損失は計上しておりません。

モーターサイクル&エンジン

川崎重工業、2Q経常利益・純利益は前期比大幅好転 通期見通しを引き上げ

次に、モーターサイクル&エンジンのご説明をいたします。

まず、売上です。インドネシアの二輪車の減少が続いておりますが、欧州の二輪車・汎用エンジンが増加しており、円安の影響もあって、前年同期比で84億円の増収となっております。

営業利益は、増収や円安により前年同期比増益ではありますが、年間で見ると利益が第4四半期に集中する構造になっております。この第2四半期では、20億円の赤字となりました。

通期見通しですが、売上・営業利益とも、全体としては想定どおりで推移しております。前提為替レートの見直しの部分は、上方修正を行っております。

精密機械

川崎重工業、2Q経常利益・純利益は前期比大幅好転 通期見通しを引き上げ

最後に、精密機械です。第2四半期の実績は、油圧機器・ロボットとも好調でありまして、受注・売上・営業利益とも、前年同期を大幅に上回りました。

通期見通しは、中国の建設機械市場向けの油圧機器の需要が非常に強いということで、受注・売上・営業利益ともに、上方修正をしております。

貸借対照表の概要

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次に、貸借対照表の概要をご説明いたします。季節的な要因で、前期末(2016年度3月末)に比べて売掛金・棚卸資産が増加いたしました。そして、前受金が減少しております。

これにより、借入債務は5,594億円ということで、6ヶ月前から約1,600億円増加しました。これはちょうど1年前の(2016年)第2四半期末は5,506億円ということで、ほぼ同水準でありました。

それから、NET D/Eレシオも約116パーセントということで、前期末(2016年度3月末)の79パーセントから悪化しております。ただ、前年同期末(2016年第2四半期末)の131パーセントからは改善しておりまして、問題ないレベルと見ております。

キャッシュ・フローの概要

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次に、キャッシュ・フローでございます。フリー・キャッシュ・フローは、やはり季節的な要因(があります)。それから今期に関しては、(投資キャッシュ・フローで)設備投資の支払いの集中が増えております。これによって、(フリー・キャッシュ・フローは)1,636億円のマイナスになっております。

今年度(2017年度)のキャッシュ・フローは、新型航空エンジンの増産などによって運転資本の増加、それから航空宇宙の設備投資の支払い増加などがあります。全体的に厳しい状況が想定されておりますが、引き続き、改善に向けた努力を行います。

連結受注高・売上高・利益見通し

川崎重工業、2Q経常利益・純利益は前期比大幅好転 通期見通しを引き上げ

連結受注高・売上高・利益見通しの話をします。

通期見通しについてはセグメント別にご説明したとおりですが、精密機械や航空宇宙の好転を、船舶海洋の悪化が相殺をしたことによって、全体としては為替レートの変更分だけ好転したかたちになります。

営業利益は620億円と、従来計画からプラスの40億円となりました。

税前ROICですが、(2017年7月公表の)6パーセントを(今回の公表では)6.4パーセントということで、0.4パーセントの改善を見込んでおります。

配当は、従来どおりでございます。(2017年)10月1日の株式併合、10株を1株にしたことに伴いまして、年間で言いますと(1株あたり)60円ということになります(株式併合前6円相当)。

研究開発費・設備投資・期末従業員数

川崎重工業、2Q経常利益・純利益は前期比大幅好転 通期見通しを引き上げ

研究開発費・設備投資です。大きく変わってはおりませんが、設備投資はキャッシュ・フロー改善のため、投資案件の絞込を行いまして、(2017年7月公表から)50億円削減しました。減価償却費も、10億円減少しております。

以上で、第2四半期決算の実績ならびに今期見通しのご説明を終わります。ありがとうございました。

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