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コメダHD、4期連続の増収増益へ ピット飲食向け業態「KOMEDA’S STAND」を展開

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2018年4月13日に行われた、株式会社コメダホールディングス2018年2月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

2018年2月期 決算の業績概要

清水宏樹氏:私から、2018年2月期決算と2019年2月期の業績予想について、説明させていただきます。

まず初めに、2018年2月期の業績は、4期連続の増収増益でございました。スライド中央部に枠で囲った数字が、終わった期……2018年2月期の業績となります。

売上収益が259億8,400万円で、前期比8パーセント増。営業利益は72億700万円で、前期比4.7パーセント増。税引前利益は70億8,400万円で、前期比6.2パーセント増。当期利益は49億500万円で、前期比8.8パーセント増。

また、EPSは109.74円で、前期比6.9パーセント増となりました。1株当たり配当額につきましては、前期と同額の50円を予定しております。

業績予想との対比では、当期利益について、業績予想を0.6パーセント上回る数字で着地しましたが、それ以外の項目では悪天候や昨年(2017年)のメディア露出効果の反動により、業績予想をわずかに下回る水準での着地となりました。

なお、売上収益が対前期で8パーセント増加しているのに対して、営業利益が(対前期で)4.7パーセントの増加に留まる主な理由としましては、自社制度の粗利率の高い珈琲館以外の食材について商流を取り込んだことと、株主総会関連費用など、前期にはなかった費用が2018年2月期に新たに発生したことによります。

2018年2月期 重点施策①

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次に、2018年2月期の重点施策でございます。

まず、店舗数の拡大です。国内出店エリアの拡大としては、秋田県に初出店しました。

海外展開としては、上海に3店舗出店したほか、台湾に直営店を初出店いたしました。

また、新業態として、コメダ謹製「やわらかシロコッペ」を7店舗出店して、合計の出店数としましては、68店舗となりました。

1.店舗数の拡大

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次のページにまいりまして、地域別の新規出店・閉店の推移でございます。

新規出店でございますが、西日本エリアが37店舗、東日本エリアが25店舗、中京エリアが2店舗。海外として、上海・台湾で4店舗。合計で、68店舗を出店いたしました。

一方で、中京エリアを中心として、合計10店舗の閉店がありました。その結果、期末の総店舗数は805店舗となりました。これは2017年2月期末の747店舗に比べ、58店舗の純増となっております。

2018年2月期 重点施策②

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次に、既存店の収益力強化です。店舗におけるQSCの向上。そして、新商品・季節限定商品の投入、キャンペーンの実施、物販強化のほか、グランドメニュー改定準備について(スライドに)記載のような取り組みを実施しました。

QSCの向上とグランドメニュー改定準備については、後ほど臼井からご説明いたします。

2.既存店の収益力強化

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新商品・季節限定商品でございますが、まず名古屋定番の小倉あんを使った、「小豆小町」シリーズのアイス版。そして、肉は従来のパティの約1.5倍で、デミグラスソースにこだわり、良質なコメダバウンドを使用した「ドミグラスバーガー」を導入しました。

季節限定商品としましては、新しい「ジェリコ」である「飲むとプリン」や「マンゴーヨーグルト」。また、定番である「季節のシロノワール」を4種類。そのほか、季節のケーキ・かき氷を導入しました。「小倉ノワール」や「飲むとプリン」など、売上拡大に寄与したヒット商品も出ております。

キャンペーンでございますが、50周年に向けて夏に実施しました「50! Go! ラリー」。攻めの記念カップ応募形式と、守りの「特別シロノワールあずきサンタ」の組み合わせで(販売が)伸びました。また、「くつろぎを、もう一杯。」ということで、2018年2月の創業50周年に合わせて、おかわり半額キャンペーンを実施しました。

最後に、物販強化としましては、上期に加盟店の売上強化策として、本部負担で物販棚を送り込みました。年末年始には、大規模に福袋を販売してお客さまにご好評をいただくなど、前期比で売上を大きく伸ばしましたが、まだ「山食パン」「コーヒー豆」「コメダの豆菓子」などで、伸びしろが多いと考えています。

3.新業態・ブランドを活用した新ビジネスの開発

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次は、新業態・ブランドを活用した、新ビジネスの開発についてです。

新業態としての(コメダ謹製)「やわらかシロコッペ」については、後ほど臼井からご説明いたします。

ブランドを活用した新ビジネスの開発としましては、スライドにございますような、大手製菓会社さま等とコラボ商品を開発し、スーパーやコンビニで販売されることで、コメダのブランド確立と来店誘導を狙いました。

売上収益の増減分析

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次のスライドは、売上収益について、前期からの増減を分析したものになります。

前期(2017年2月期)の売上収益は240億5,200万円でしたが、2018年2月期は前期比108パーセント・業績予想比99.8パーセントの259億8,400万円まで、売上収益が増加しております。

増加要因としましては、卸売収入合計で14億3,200万円、直営店で1億5,100万円、リース等で2億6,200万円、その他で1億4,700万円といったかたちで、売上を積み上げております。

残念ながら、店舗開発については、前期比で店舗引き渡し数が減少した結果、5,800万円の減収となりました。

卸売収入合計の14億3,200万円の増加の内訳です。既存店は3億3,600万円の減少。また、10店舗の閉店による減少が7,500万円。一方で、新規出店に対する卸売が貢献し、18億1,800万円の売上効果となっております。

卸売収入の前年同期比推移

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次のスライドは、卸売収益の前年同期比推移になります。(スライドの)青い線は、新店を含めた全店舗での卸売額の前年同期比であり、通期の累計としましては、108.7パーセントとなりました。

オレンジ(の線)は、開店から19ヶ月経過した既存店に対する卸売前年同期比になります。下期に台風や大雪という天候条件の悪化を受けたことに加えて、株式上場を果たした前期において、(スライドに赤字で)記載のような人気テレビ番組に取り上げられたメディア効果の反動を受け、通期累計としましては、97.7パーセントとなりました。

先ほど申し上げました「小倉ノワール」「飲むとプリン」「マンゴーヨーグルト」などのヒット商品が発売された期間は、既存店売上高が100パーセントを超え、売上に貢献いたしました。

営業利益の増減分析

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次のスライドは、営業利益の増減分析でございます。

前期(2017年2月期)の営業利益は、68億8,500万円。これに、売上増にともなう粗利の増加が4億8,100万円。また、前期の上場関連費用がなくなったことにより9,300万円が加算されるほか、株主優待の執行などの株主優待関連費用が1億4,700万円減少しました。

その一方で、上場来初めて実施した、株主総会関連費用の発生が8,700万円。物販専用棚の加盟店への配布費用が1,700万円。店舗エリア拡大と運賃値上げによる配送費の増加で1億7,400万円などのコストが増加しました。

その結果、2018年2月期の営業利益は、前期比104.7パーセント・業績予想比99.5パーセントの、72億700万円となりました。

2018年2月期 決算の財務概要

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続きまして、連結財政状態計算書と連結キャッシュ・フローの状況です。

財政状態計算書につきましては、主にその他金融資産が増加したことにより、資産が18億4,900万円増加しました。

また、流動・非流動合わせて借入金を18億円返済したことにより、負債が12億2,100万円減少しました。資本については、当期利益の増加から配当金の支払い等を差し引いた純額の、30億7,000万円の増加となっております。

結果として、自己資本比率は43.4パーセント、前期比で3.7パーセント増加しました。Net D/Eレシオは0.7倍となり、財務健全性は高まっているという状況です。

ROEにつきましては、19パーセントと前期比で1.1パーセント低下しておりますが、依然として高い水準を維持しているものと考えております。

キャッシュ・フローにつきましては、現金及び現金同等物が前期比で18億1,400万円減少しております。これは、現金及び預金を投資機会まで定期預金で運用したことによって、投資活動によるキャッシュ・フローが、前期比で約30億円の支出超過となったことが、主な要因となっております。

2019年2月期 連結業績予想

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以上が2018年2月期決算についての説明となりますが、最後に2019年2月期の業績予想について、申し上げます。

2019年2月期の売上収益は303億円で、前期比16.6パーセント増。営業利益は76億円で、前期比5パーセント増。当期利益は51億円で、前期比4.1パーセント増。店舗数は60~70店舗の純増数で、期末店舗数としては860~870店舗を見込んでおります。また、既存店卸売収益は、前期比98.5パーセントを見込んでおります。

以上、ご説明申し上げました。

2019年2月期の取り組み

臼井興胤氏:みなさんこんにちは。コメダの臼井でございます。コメダへのご支援、いつもありがとうございます。また、日頃のご愛顧に、心から感謝申し上げます。

小ネタでございますけれども、本日4月13日というのは「喫茶店の日」ということで、今から130年前の明治21年……1888年でございますけれども、上野に「可否茶館」というのができたのが、130年前の今日のようでございます。

重点施策

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私からは今期の主要施策といたしまして、店舗網の拡充・既存店収益力の強化・新業態の開発とブランドを活用したビジネスの展開・コメダシステムを支えるインフラ強化・ESGを意識した経営・最後に株主さま還元についてということで、お話しさせていただきます。

1.店舗網の拡充①

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それではまず、店舗網の拡充でございます。

昨年度は、開店目標数を少し割り込んでしまいました。現在、店舗出店の一番のボトルネックがなにかといいますと、人集めと教育をしていくという人員の手配でございます。

私ども既存オーナーが「新しくコメダを開きたい」と言っても、なかなか人が集まらないなど、そういう環境下にあります。

このような環境の中で、「無理をして、従来のコメダモデルだけにこだわってビジネスの拡大を目指していくことはしない」ということで、もともとファンドの支配の時代から、我々は「魂の入らない店はつくらない」ということで、質を重視して成長してきたつもりでございます。

今後の環境変化……これだけ人が集まらないという中で、それでも全体のビジネスの成長スピードを抑えることはできないので、できるだけ維持したいと思います。すべての業態で、いろいろおもしろいものが出てきておりますので、今期も70店舗を超える店舗の開店を目指してまいりたいと思っております。

1.店舗網の拡充②

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先ほどご説明申し上げましたように、秋田は昨年出店させていただき、(未出店エリアで)残っているのは2つなんです。

物流にいろいろ問題がありましたけれども、沖縄は(2018年)8月に、糸満に(オープンする)物件を決定しております。8月に、我々はなにがなんでも(店舗を)出していくという意味ですけれども。

最後に残る青森は、こういう(店舗出店の)レベルになる前に、開発担当に発破をかけまして、今期中になるべく出したいということでがんばっております。

1.店舗網の拡充③

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海外では、上海にもともとあった店舗(上海GIFC店)に、(スライドの)左側の金虹橋店・中建広場店・東和公寓店という3つを加えまして、今現存するパートナー等の、誰に排他的独占権を与えるかにより、スピードアップすると思いますけれども、そこを検討中でございます。

私は「台湾に(店舗を)出したいな」と言ってましたけれども、(実際に2018年)2月に直営で出しました。30ヶ所以上の候補地の中から(選んだのが)この南京建國という場所なんですけれども、周囲は日系企業が多いですね。台湾のオフィス街の中心地でございます。

(通りを)一本入ると、住宅が張り付いています。人通りが非常に多いと。コメダに来てくれそうな、台湾のホワイトカラーが多いというところです。

ただ一方で、(コメダから徒歩)3分以内にカフェが4件もある、激戦区でもございます。(その状況下でも)地元のメディアに取り上げられまして、オープンしてから今のところ、非常に好調だということでございます。

以前から、ここ(決算説明会の場)でも申し上げたと思いますけれども、私が世界を見渡してみて、日本以外の国で日本のコメダの「くつろぐ、いちばんいいところ」という提供価値が一番通じやすいのは、きっと台湾だと思います。

現地の運営パートナーさんがいますけれども、彼らと協力しながら、今期中に直営店をあと2店ほど出して(ビジネス)モデルを確立して、台湾で収益を上げられる市場に育てていきたいと考えております。

1.店舗網の拡充④

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昨年の今頃、ここはまだ開発途上でございました。(それがなにかと言うと)「コメダ謹製 やわらかシロコッペ」と。おかげさまで、7店舗出店させていただきました。

ブームがどこまで続くか、はっきり言ってまだわからないところはございます。ただ、「一気に(ブームが)どこまでいくのかな」と気にせずに、商圏を一気にとっていくつもりでやっております。

一方で、常設店だけで攻めますと撤退戦ができませんので、催事場・常設をうまいこと組み合わせながら、やっていくつもりでございます。

場所によって、まだまだ売上のばらつきはございますが、一方で(効率的な店舗)オペレーション(を確立中)なんですね。たかがコッペパンを塗るだけでも、直近でオープンしました店舗なんて、1日に3,000本を超えます。

それに、いろんなものを塗るだけでも、ものすごく手間がかかるわけですけれども。このあたりのオペレーションの効率化を進め、最終的には15パーセントから20パーセントの利益が出るようなモデルに、仕立てていきたいと考えております。

2.既存店収益力の強化①

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続きまして、既存店収益力の強化でございます。就任以来、一番重要なQSCでございます。ミステリーショッパー(覆面調査)で、QSCの改善に努めてまいりました。スコアは(スライドに)棒グラフで示されているんですけれども、着実に上がってきております。

それ以上に、ネットプロモータースコア(NPS)という、コメダの(店舗を)推奨する人の比率から、「コメダなんか行かないほうがいいよ」というお客さま(批判者)の比率を引いたもの。これによって、コメダに対するロイヤリティがわかるんですけれども。ここが、着実に上がってまいりました。

ただ、これは一番右(2017年12月)が直近で25.2パーセントになっておりますけれども、SVの活動(訪問調査及び指導)を通じてQSCを磨いていかなければいけないということで、やってまいります。

また、昨年は全国約20地域のブロックオーナー会をやってまいりました。ここで、FCオーナーのみなさまとのコミュニケーションを強めました。今年もクレーム対応、あるいは現場の声……「あんな商品を出して、手間がかかってしょうがないじゃないか」「もっと売れる商品を出してほしい」と、いろいろなことを言われますけれども。そういう声を拾って、やっていきたいと考えております。

2.既存店収益力の強化②

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今年のコメダの基本方針です。去年は「原点回帰」でやらせていただきましたけれども、今年は「早く! 速く!」です。全店のQSCレベルを上げると言いましても、先ほど来から申し上げているように人手不足ですから、あれもこれもできないです。コメダのお店にとって一番大切なのは、素早いサービスです。

いつものお客さまがコメダの扉から入ってきて、その瞬間に我々は「あのお客さま(のいつものご注文)は何で、あのカップのブレンドだったり、アメリカンの7分目だった」と、いろいろとオーダーを受ける前に、コーヒーあるいはドリンクをどんどん注いでいけるのは、コメダならではです。我々のコーヒーは工場抽出で、適温に温めることだからこそ、できる芸当でございます。コメダの強みにフォーカスして、全体のサービスレベルを上げていくのが、今年の肝でございます。

さらに、2年前から「接客コンテスト」をやっておりますけれども。これを今年、全国大会化します(「接客コンテスト2018年全国大会」)。「自己実現の場」と言うんですか? スタッフの定着化を、我々本部が側面から支援していく。昨年は「スマイル支援室」という部署を立ち上げまして、プロの接客指導者が全国を回って、接客指導をしております。その成果を試す場でもございます。

2.既存店収益力の強化③

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コメダをとりまくコスト環境は、他の飲食業同様、非常に厳しいものでございますが、昨年(2017年)の下期より全国10店舗程度で、地域別・店舗特性別に新しい価格を導入しております。(新しい価格の)テストをしてきました。

ここに書いてあるように、基本的に中京は基本400円、東日本・西日本は420円です。それ以外の、日本全国の市街中心ビルインでは440円。これは、ブレンドコーヒーの価格ですけれども、480円、520円、550円。現存するのは、スナック価格帯を合わせ7つの価格帯でございます。

今年(2018年)は、そこに新メニューを導入するタイミングに合わせて、上期中に新価格帯ということで、全国に展開したいと思っております。過去の価格改定のときに、我々は必ずお客さまのコメダの体験価値を上げさせてもらいました。

ちょうど、2年前ぐらいですか? 我々は、選べるもの(お値打ち感のある新メニュー)を入れたときに、価格を変えさせてもらいました。バリュー・フォー・マネーが高まる施策を、今回(の新価格帯導入で)も同時に入れてまいります。本日時点で、805店舗のうちほぼすべてのお店と「どのお店で、どの価格帯を導入するか」というすり合わせは完了しております。

2.既存店収益力の強化④

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一方、お客さまとの「飽き」の戦いは、終わりがございません。看板商品の「シロノワール」は、季節限定商品をどんどん入れてます。今期は、店舗オペレーションがあまり複雑にならないものを、どんどん投入していきたいと思っています。

現在ご好評いただいているのは(スライドの)左側です。「N.Y.チーズケーキ」と書いていますけれども、4月16日(から新登場します)。(スライドの)右側は、これも定番だと思われますけれど、「完熟チョコバナ」という商品名でございます。(季節限定商品として)これを入れてまいります。

2.既存店収益力の強化⑤

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その後にも続々と、季節限定のシロノワールを入れていきたいと思っております。コーヒー&デザートドリンクとして、(スライドの)左側の「飲むとゼリー」の「2018年ジェリコ」という(商品です)。ここにはコメダらしく、3種類のコーヒーものを用意しました。

一方で、(スライドの)右側。「日本の夏、コメダの夏」ということで、コメダのかき氷が定番になってまいりました。この定番のかき氷の中に、なんと今年は「シロノワール味」を投入いたします。看板商品と同じ味を実現したかき氷で、これは前代未聞です。

いちごとかなんだとか、普通の味はどこでも食べられますけれども、この「シロノワール味」はコメダでしか食べられない、世界でオンリーワンのかき氷でございますので、ぜひお試しいただきたいと思います。

2.既存店収益力の強化⑥

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2年前に導入した、「昼コメプレート」です。「コメダは、絶対にドリンクの値引きをしない」ということで、50年間やってまいりました。詭弁に聞こえるかもしれないですけれども、「お昼に、(単品では)値引きをしないドリンクと一緒に頼んでもらったら、お安くする」という、プレートメニューでございます。ここも上期中に、「喫茶店のど真ん中(と言えば)この商品だろう」というものを投入して、(「昼コメプレート」の)刷新を図ってまいります。

2.既存店収益力の強化⑦

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私どもは、メディア投資は年間(を通して)ほとんどやっておりません。過去にも新聞の何段かの広告を入れて、(料金が)一番高くて私が覚えているものは、760万円ぐらいです。こういう(考え方をしている)のが、コメダでございます。それでも、年に数回の全国キャンペーンは、これからもやらせていただきたいと思います。おかげさまで、だんだんとノウハウも蓄積されてきております。今年も効果的に、お客さまの数につなげていきたいと思います。

ちなみに、(スライドの左側は)夏のキャンペーン、真ん中は冬のキャンペーン。(スライドの右側を見て)今年の2月1日に、我々は50周年を迎えました。今期中は、まだ「50周年記念」を使えると思っていますので、それを使ってキャンペーンをするということでございます。

2.既存店収益力の強化⑧

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メディア投資はしません。ただ、今年(2018年)の2月、コメダに来られるお客さま専用に、情報誌を創刊しております(『くつろぎの時間(とき)』)。コメダに来ていただいているお客さま同士をつなげていく、コミュニティを作っていく。それから、再来店を促進する動機付けにつながっていけばいいな。

私どもは、コメダのお客さまが好きそうなネタを集めておりますけれども、同時にコメダのファンのつどい「コメダ部」を設立いたしました。新商品の企画ですとか、試食・試飲。あるいは、既存商品やサービスの改善に向けて、直接お客さまの声を反映させていただく企みでございます。(これにより、例えば)「『シロコッペ』の具材について、次はこんなものを入れたらいいんじゃないか?」ということで、いくつもの具体的なアイディアが、すでにここから生まれております。

3.新業態の開発とブランドを活用したビジネスの展開①

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ここからは、新しいビジネスについてのお話を申し上げます。

(新業態の)「KOMEDA’S STAND」でございます。郊外でフルサービスの喫茶店を営んできたのが、コメダでございます。そこから考えますと、一番対極にあるセルフ式の業態でございます。

先ほど来からずっと(申し上げておりますが)、現在の最大の経営課題はなにかと言うと、「人」でございます。その中で、我々は「『シロコッペ』が非常に人気」という事実に、若干背中を押されたところがございます。伝統的にくつろぎを提供してきた、あのコメダの空間と、あのフルサービス(をセルフ式の新業態で展開するということ)なんですけれども。

はたして我々が、クイック業態でどれだけそれ(コメダの「くつろぎ」「空間」「フルサービス」の展開)が実現できるかは、大きな挑戦だと考えています。

店内は狭くても、コメダの伝統を踏襲した都会の山小屋(風の内外装)です。そこから眺められる、4Kのディスプレイ。ここには、かなりきれいな自然(の風景)が、バーチャルで再現されています。

今年(2018年)の日本の飲食のキーワードに、「ピット飲食」という言葉があるらしいんですけれども。ちょっとした短い時間で、ほっとする。あるいは、エネルギーチャージをする。たとえ短い時間であっても、ここで「コッペパン」とコメダのコーヒーで、自然の景色を見ながら、お客さまがくつろげる。そのような空間でございます。今のモデルに磨きをかけて、新しいコメダのエンジンに仕立て上げたいと思っているのが、この業態でございます。

3.新業態の開発とブランドを活用したビジネスの展開②

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先ほど来から(申し上げている)ブランドビジネスです。ロイヤリティビジネスとして、去年ロッテさまとやらせていただいた「パイの実(小倉ノワール)」。我々のコラボ史上、非常によく売れたんですけれども、その第二弾がございます。ここでは守秘義務上、すべてをご紹介することはできないんですけれども、今年以上に、いろいろなものがあります。おもしろいところでは、(スライドの)真ん中の「コメダ特製小倉あん」というものも発売中です。

今年の肝は、こういうものを売らせていただいてロイヤリティを稼ぐだけではなく、これを買って何か(気に入ってもらえるところが)あったら、コメダのお店にも来ていただける。来店誘導につながるようなことを、仕掛けてまいりたいと思います。

4.コメダシステムを支えるインフラの強化①

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続きまして、コメダシステムのインフラ強化のお話です。「人が課題の1つ」と言っていますので(ご紹介しますと)左側が、各店舗・各オーナーの企業のコメダ採用ページです。これを(本部で)がっちり1つにまとめています。

昨年は、さらに(スライドの)真ん中にある、外国人労働者の採用を促進するために、4ヶ国語対応を終えています。我々のパン工場では、すでに27人の外国人が仕事をされています。

(また、スライドの)一番右側です。今年初めて、我々本部でも本格的に新入社員を採用する。このようなことも始めています。

4.コメダシステムを支えるインフラの強化②

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続きです。東西エリアの商流は、実は2年前から物流業者様にお願いして、かなり統合が進んでいます。実はこの過程で、営業利益率がじわじわと下がっていくのが、現実としてあります。今期は、とうとうお膝元の中京地区で(商流変更を行います)。店舗数は、だいたい350前後ございますけれども。今までは、パンとコーヒーだけの商流を、我々は持っていましたけれども、それをなるべく全部取り込んでいこうということです。

これによって、絶対的な利益の積み上げにはつながります。ただ、分母が大きくなってまいりますので、利益率のところで若干足を引っ張ることがございます。ここで、仕入れ価格の安定化と、品質の全国統一化を目指しています。

4.コメダシステムを支えるインフラの強化③

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我々コメダは、卸売業に分類されているんですけれども、お店への安定的なパンとコーヒーの提供は、非常に重要なミッションになります。昨年度は(スライドの)左側、コーヒー工場のラインの入れ替えを行いまして、ボトルも新しくしました。生産性と安全性を向上させています。

さらに今年(2018年)は、9月にコーヒー工場の稼動が始まります。物流を含めたコストの最適化と、自然災害に備えておく……例のBCP(事業継続計画)ですか。これに備えるために(スライドの)右側をやってまいりたいと思います。

5.ESGを意識した経営①

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ESGを意識した経営です。コメダはESGを、積極的に進めています。何のために進めるかと言うと、これまた誤解をあえてあれして(恐れずに)申し上げますけれども。ブランドづくりのために、積極的にやってまいります。

今は「モノ消費」から「コト消費」を、最前列で引っ張っているお客さまが、僕はコメダのお客さまだと思っているわけです。1杯100円で飲めるコーヒーがある中で、お客さまが400円以上を払って、あのコメダの空間で湯煎した有田焼のコーヒーカップで、コーヒーを楽しむ。まさに「コト消費」に対してお金を払われるお客さまが、コメダのお客さまですから。

どんどんコメダで喫茶していただく理由を、もっとそろえていきたいと思っています。言ってみれば、コメダ式のサステナビリティ。これをブランドとして確立して、お客さまのコメダ体験価値の向上につなげていきたいと思います。

(スライドの)上は「コメダの森」というものです。我々は三重県の間伐材を使って、私どもの(店舗で使う)机を作っています。

(スライドの)下は「第26回 優良外食産業表彰」をいただきました。コメダは「捨てない店舗」を目指しています。子育てを支援する(「子育て支援パスポート事業」の協賛)、あるいはトヨタさまと一緒に(愛知県内の)交通安全のキャンペーンをやらせていただきましたけれども、このようなことが評価されています。

5.ESGを意識した経営②

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続きです。昨年、社内から初めて、「独立支援制度」を利用した独立オーナーが出ました。今後もキャリア活動の1つとして、入店型オーナーの育成に努めてまいります。一方で、働き方改革……我々はどんどん進めて、従業員のESを高めて、本当の意味での生産性向上に努めていきたい。

お客さまのためにくつろぎを演出していく我々ですから、本部人材の創造力の育成を、きちっとやっていきたいと思っています。

6.株主還元について

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最後でございます。株主さまへの還元ですから、もうすでにご周知のとおりだと思いますけれども。60万株・10億円を上限に、自己株式(の取得)を、50周年記念としてやらせていただきます。今後も新規事業の展開、あるいはM&Aの検討含め、各期各期で状況を見ながら、積極的な株主さまへの還元を考えていくつもりでございます。

以上、ご説明申し上げました。ご清聴のほど、ありがとうございます。

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