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いちご、通期営業利益・純利益は前期比減も期首予想比100%超 6期連続の増配達成

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2018年4月18日に行われた、いちご株式会社2018年2月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

2018年2月期 サマリー

長谷川拓磨氏:それではさっそく、2018年2月期の決算のご説明をいたします。

まず、6ページをご覧ください。2018年2月期のサマリーです。詳細は、この後の説明の中でさせていただきます。

まず、盤石な収益モデルとして、当社の収益のストックとフローの割合がほぼ半々となっています。販管費と金利を含んだコストの固定費を、ストック収益が243パーセントカバーしています。

その他、自社株買いを2回実施いたしました。既存事業の成長と新規事業ついては、この後、随時ご説明をいたします。

営業利益 -4%、純利益 -6%(前期比)、ROE 16.5%

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それでは、7ページをご覧ください。2018年2月期の業績です。

まず、営業利益・純利益ともに、それぞれ前期比でマイナス4パーセント・マイナス6パーセントとなりました。ただ、期首予想で言うと、営業利益・経常利益・純利益・EPS・ROEともに、100パーセント以上を達成しています。中計でもROEにつきましては、15パーセント以上と公表していますが、今期については16.5パーセントとなりました。

一方、利益率で見てみると、売上総利益率については44.8パーセント、営業利益率については36.1パーセントと高水準を実現できています。ちなみに前期、2017年2月期で見ると、売上総利益が24パーセント、営業利益については20パーセントほどでしたので、今期がいかに高水準の利益が達成できたかが、おわかりいただけるかと思います。

各セグメントにおける損益内訳

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続きまして、各セグメント別の内訳について、ご説明をいたします。

まず、アセットマネジメント事業については、安定的な収益、当社のストック収益を構成する期中の運用フィーが、前期比で17パーセント増となっています。当初の予想に対する達成率としては、ほぼ100パーセントとなりました。

前期比で言うと、16.6パーセントのマイナスとなっていますが、こちらは期初に子会社のタカラビルメンを売却し、それに伴い、5億円ほどマイナスとなったのが1つの要因となっています。この分を除くと、(前期比で)ほぼ横ばいです。

続きまして、心築事業についてですが、こちらは前期比で9.5パーセント増。(予想に対する)達成率については、ほぼ100パーセントです。その内訳としては、不動産賃貸損益が5パーセント増、不動産譲渡損益については14パーセント増で、順調に数字を積み上げてきたというところです。

最後に、クリーンエネルギー事業ですが、こちらは前期比でマイナス64パーセント。期首予想に対する達成率でいくと120.7パーセントとなっていますが、前期は、いちごグリーンのIPOに伴う発電所の譲渡が大きく利益として貢献していました。前期は、そのキャピタルゲインの計上として23億円ほどありましたので、その分が今期と前期との違いとして大きく出てきています。

一方で、当社として最大のメガソーラー発電所である昭和村。こちらが、早期で売電を開始したことによって、期首予想に対して、21パーセント増という着地となっています。

2回の自己株取得 (平均株価 324円、394円)

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続きまして、今期、2018年2月期については、2回の自社株買いをしています。当社の株価、当社の財務状況に鑑みて、総額約30億円の自社株買いをいたしました。

(2017年)4月と10月、それぞれ平均取得株価としては、324円・394円でした。(2018年4月17日)現在においての株価は459円で、私どもとしては、今回の自社株買いについては、投資という観点から見ても、結果的に(株価が)安いタイミングで実施できたと思っています。

配当20%増、6期連続の増配

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続きまして、配当についてですが、当社は、DOE3パーセント以上、そして、累進的配当政策という2つの配当に対する方針を持っています。

今期は(一株あたりの)配当は20パーセント増の6円と、6期連続の増配になっています。2019年2月期、今スタートしている期ですが、中期経営計画では7円という配当を目指しています。これが達成できると、7期連続の増配になります。

資産順回転の進展

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続きまして、12ページをご覧ください。当社の事業を牽引する心築事業。こちらの資産の順回転の状況について、ご説明いたします。

2018年2月期は、取得は93物件、(金額にして)543億円の取得をいたしました。一方で、売却は18物件で、当社の簿価ベースで見ると、236億円分の売却をいたしました。

昨今、不動産マーケットがたいへん活況です。そのような中で言うと、取得は難しい。そして、売却については、たいへん良い環境の中で、2016年2月期・2017年2月期については、700億円から900億円ほどの取得をしてまいりました。今期、2018年2月期についても、800億円の物件の取得を目標としてまいりましたが、結果的には543億円となりました。

私どもも、このマーケットにおいて、心築ができる物件をどのようにして買うか、知恵を絞りながら、汗をかいて物件の取得をしています。こちらにある円グラフで言うと、既存の取得手法。これは2016年2月期・2017年2月期で行ってきたような取得方法を指しますが、購入した物件は、全体の40パーセントほど。

残りの60パーセントは、どのような買い方をしたかと言うと、M&Aによる物件の取得であったり、新たなアセットタイプのロジスティックやセルフストレージであったり。また、2018年2月期の期初に設立をした、いちごオーナーズのお客さまにニーズのある物件を買ってくるといった、新しい市場へのチャレンジをし、(合計で取得簿価)543億円を積み上げてきたというところです。

収益モデルの特長 ① ストック収益とフロー収益の融合

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ここからは、当社の収益モデルの特徴について、3ページほど記載をしています。

当社は、ストックとフロー収益のハイブリッド型の収益構造なのですが、2018年2月期においては、(ストックとフロー合計で)259億2,500万円と、前期より微減となっています。ストックとフローをそれぞれ見ると、フローが少し下がり、ストックについては少しだけ増えています。

2019年の2月期については、売上総利益ベースで312億円、金額としては(ストックとフローの比率は)ほぼ半々。引き続き、ストックとフロー(の比率)が約50パーセントずつという構成は変わりませんが、大きく数字が伸びてくるという予想です。

ストック収益の伸びについては、心築のバリューアップをするタイミングは、お客さまとの交渉事などで、若干時期が違ってくるため、2018年2月期に内部成長をしきれなかった分が、今期(の収益に)大きく寄与してくるというかたちになっています。

(スライド下部に)注釈を付けていますが、SPCを通して物件の収益を獲得している物件がありますが、これまでSPCの物件については、NOIから金利を控除した金額をストックとしていたのですが、金利については控除し、不動産をバランスで持っているかたちと同様にするために、今回(2019年2月期)から両建てで、(ストック収益と固定費の)2つとも数字を出しています。

どういうことかというと、例えば、固定費で、2018年2月期に53億1,100万円であったものが、2019年2月期予想では68億5,000万円になっているうち、両建てで、ストック収益に7億円、固定費も7億円増えています。

基本的には、売上総利益ベースなので、金利控除は、固定費のコストとして見たほうが正しいということで、これからはこのようなかたちの表記にさせていただきます。

収益モデルの特長 ② 将来収益の着実な創出

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続きまして、当社の心築モデルのご説明をいたします。

当社の心築は、毎年継続的に、バリューが上がる物件を買って、それを丁寧に心築して、(物件を)持っている間は賃料によってストック収益の上昇という内部成長をしっかり獲得しつつ、バリューが上がったところで、適切なタイミングで物件を売却して、フロー収入を得るというモデルです。

ここに示しているものは、会計上の利益に計上されない、例えば、ストックのPLにも売却のフローにもならない潜在的な利益、簿価と鑑定評価ベースの金額との差額を将来収益として表記しています。

2018年2月期においては454億3,900万円で、2017年2月期から大幅に含み益は増えています。今期に高い利益率を出して、心築資産の売却においては前期よりも今期のほうが高利益で終えることができましたが、決して含み益のある物件を売って、今期の数字を達成したわけではなく、あくまでも含み益は増やしながら、フロー収益については、しっかりと効率よく、利益の高い売却を実現できています。

私たちが持っている物件の含み益が減っているわけではないということが、こちらのグラフからも、ご理解いただけるかと思います。

収益モデルの特長 ③ 含み益を超える売却益を継続的に実現

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この将来収益が、実際、私どもが2,000億円ほど持っている物件の、本当の含み益なのかということを、ここで少しご説明をいたします。

2016年2月期から3ヶ年分の含み益と実際に売却した際の実績を出していますが、2016年2月期については、実際の含み益に対して2.2倍で売却をしています。

2017年2月期については1.6倍。そして今期、2018年2月期については4.4倍で、実際の含み益が454億3,900万円というわけではなく、あくまでも、簿価と鑑定の差額が454億3,900万円であり、実際の売却ではもっと大きな利益を実現できているという実態がございます。

ですから、当社は今持っている物件をしっかりと心築によって内部成長をさせて、適切なタイミングで売却をしていくというモデルですので、あらためて、ここでご説明をさせていただきました。

強固な事業モデルを支える財務の健全性

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その心築事業を支える財務についてのご説明です。

2018年2月期においては、引き続き、長期の借り入れがしっかりできていて、金利水準についても、ほぼ1パーセントです。

新規借入の状況だけを見ると、1パーセントを切っているというところで、借り入れの環境は、引き続き、私どもにとってはプラス。そして長期で保有する、心築事業の下支えになっているファイナンスの長期化もしっかりできています。

2019年2月期 通期業績予想

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続きまして、2019年2月期の通期業績予想です。18ページをご覧ください。

営業利益は250億円、経常利益は220億円、そして純利益は150億円と予想を立てています。

2年前(2016年)に中計で発表した数字からいくと、経常利益については、もともと(の予想)214億円に対して、220億円。そして、純利益は148億円に対して150億円と、少しではありますが、上方修正し今回の予想を立てています。

前期比でいきますと、営業利益は20パーセント増、経常利益は15パーセント増、純利益・EPSについては7パーセント増です。

配当についても、中計どおりの7円、前期比17パーセントの増配を見込んでいます。

ROEについても15パーセント以上を計画していますが、2019年2月期においても、15.7パーセントという高い利益率を目指してまいりたいと思います。

2019年2月期 通期業績予想内訳

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続きまして、セグメント別の(業績予想)内訳です。

アセットマネジメント事業につきましては、前期比で見ると若干少なくなり、8.7パーセントのマイナスです。とくにアセットマネジメント事業の中の収益の内訳で言うと、REITの収益が大きいわけですが、今の投資口価格に鑑みると、当然、POの部分を大きく織り込めないということもありますので、そのようなイベントによるフローの収益は見込んでいません。ですから、前期比で若干マイナス(の予想)です。

一方で、心築事業については、20パーセントの増です。こちらは先ほど、私どもの収益構造でもご覧いただいきましたが、ストック収益・フロー収益ともに、ほぼ同じような伸び方で、今期は大きく上昇(する予想を)しています。

フローについては、前期(2018年2月期)に少し、今期(2019年2月期)に売却を送った物件がありますので、そのような物件の売却を行うことによって、十分積み上げが可能だと考えています。

ストックについても、前期しっかりと心築をしたものが、今期にしっかりと効いてきます。この後で少し説明しますが、例えば、お台場の物件のNOIが、年間で言うと、4億円ほど効いてくると思います。

そのように、すでに確定している物件の積み上げがベースとしてありますので、心築事業については、前期比21.5パーセント増で考えています。

クリーンエネルギー事業については、52.5パーセント増になっていますが、こちらは昭和村の売電収入が通期で効いてきます。

昭和村は昨年(2017年)の9月からスタートしていますが、入口試運転だった影響や季節要因で、2018年2月期は少し収益が落ちている部分があります。これを通期で見ると、(収益は)3倍ぐらいになってきますので、今回の前期比との差額7億円分は、ほぼ昭和村のプラス収益です。

こちらについても、今期新たに売電開始になるというよりは、すでに確定している物件の通期を取り込んで、このような数字となっています。

「Power Up 2019」の順調な進展

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続きまして、持続的成長への基盤構築ということで、まずは、当社の中計「Power Up 2019」。2019年2月期は最終年度になりますが、現在の進捗状況です。

当社は大きく収益性・持続性と2つの柱を掲げています。本業については、もともと中計のスタートの時に、いちごグリーンの上場を掲げていましたが、これは一昨年(2016年)無事に上場しています。

いちごオフィス(8975)、いちごホテル(3463)のリートの支援のところでは、物件の供給をさせていただいています。

新規事業についても、現物不動産への投資ニーズの対応ということで、いちごオーナーズの設立、そしていちご土地心築という会社の設立もしています。新しい会社を設立して、新たな物件の取得や新規事業の創出もできてきていると思います。

それ以外では、ホテルについては「THE KNOT」というブランドを新たにオープンいたしました。この後でもご説明させていただきますが、「THE KNOT」はこれからも第2弾、第3弾と展開をしていく予定です。

最後に「不動テック」です。「不動テック」については、なかなかみなさまに、お知らせができていなかったのですが、先日、富士通九州システムズさまとの業務提携ということで、当社の得意とするレベニューマネジメントを用いたAIシステム化。当社の持っている物件のバリューを上げるためのシステムでもあり、そのあとの展開としては、他社さまがお持ちの物件や、他の方がオペレーションをされている物件への支援ツールとして展開をしていきたいと考えています。

ストック収益の着実な成長

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続きまして、既存事業の成長と深化についてのご説明です。

当社は2018年2月期、大きな案件のストックが増えるトピックスがありました。まず、1つはトレードピアお台場です。今期(2019年2月期)については、3億9,100万円の収益が、PL上の貢献として出てきます。

昭和村については、今期、9億3,100万円のプラスになり、ストックの積み上がりのところで効いてくるというところです。

心築機能を活用した物件の最適化

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続いて、「心築機能を活用した物件の最適化」と題していますが、まずは、2018年2月期にいちごオフィスのオフィス特化型リートへのお手伝いということで、私どもから、3物件ほど、オフィスを譲渡しました。

一方で、いちごオフィスからは、サービスアパートメントを3物件、商業ビルを1物件取得するというかたちで交換をしていますが、その中で1つ、浜松町の案件を、今回サービスアパートメントからホテルへコンバージョンしています。

もともと、サービスアパートメントを外部に一括賃貸をしていましたが、今回、いちごの自社オペレーションによって、ホテルにコンバージョンすることを試みています。

名前は「MusBee(結び)」というホテルですが、スマートロックを装着して、スムーズな部屋への出入り、友人宅で寛げるようなコンセプトのホテルを展開していきたいと思っています。

実はこちらも先ほどの富士通九州システムズさまとも協業しながら、スマートロックの部分や、人を減らしたオペレーションというところで、より効率の良い収益を生むオペレーションの体制を、まず自社でしっかりと行い、これをまた(外部へ)展開していきたいと考えています。

アセットマネジメント事業の成長推進

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続いて、アセットマネジメント事業についてです。

まず、いちごオフィスですが、前期は、先ほど申し上げました物件の交換であったり、「いちごラウンジ」という、入居テナントさまに高付加価値を提供することであったり、投資法人債の発行といったことを行っています。いちごとしては、前期は、スポンサーとして物件の提供をしています。

いちごホテルについては、ホテルのパイプラインの充実と、先ほど申し上げた富士通九州システムズさまとの協業によるAIシステムの開発です。このシステムの導入について、システム自体ができあがってくるのが(2018年)9月以降ですので、それ以降リートのオペレーターの方々にも営業をかけていきたいと考えています。

いちごグリーンですが、まず2つの発電所を彼らの手持ち資金とレバレッジを使って取得していますが、その発電所を供給させていただいています。

加えて、引き続き、全発電所のオペレーションを私どもで、受けているというかたちです。

長期ストック収益を創出するクリーンエネルギー事業の成長推進

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本業としては最後になりますが、クリーンエネルギー事業です。

現在、私どもは、メガソーラーの35の発電所で、約100メガワットの売電を開始していますが、まず、(確定している48物件のうち)残り13物件、144メガワットの売電をしっかりと開始するために、開発をしています。

加えて、高確度のパイプラインが50メガワットほどありますので、合わせると約200メガワット程度の、メガソーラー事業を展開しているところです。

また、第2のクリーンエネルギー事業ということで、風力発電にトライしています。現在のパイプラインとしては33メガワット。これはすべて売電ができるだろうという見込みです。第1号案件は山形県の案件です。こちらが2019年12月の予定ですので、来期(2020年2月期)からの売電開始となってまいります。

いちごオーナーズの顧客ニーズに合致した資産取得の加速

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続きまして、新規事業のトピックスです。

2018年2月期の期初に設立をした「いちごオーナーズ」ですが、もともとの目標値では、お客さまのニーズに合った物件の取得で100億円、そして事業としての粗利は10億円を目指してまいりました。

案件の取得については、順調に進みまして、(仕入累計は)45棟で214億円です。売却については、随時買っていったところもあるので、現在(売却累計)は4棟で23億円です。これは2019年2月期、今期以降も、よりお客さまのニーズに沿った物件の取得、そして、提供を加速していけるかと考えています。

セルフストレージ事業の成長加速

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セルフストレージ事業の成長加速についてですが、当社は「ストレージプラス」というブランドでストレージを展開しています。コンセプトとしては「安心・安全・きれい」なレンタル収納ということで、この(セルフストレージ事業の)リーディングカンパニーを目指しています。

2016年の12月期に1,900室だったものが、2018年の2月期末においては、約倍増の27件、3,600室です。今期(2019年2月期)については、プラス1,000室ほどを積んでいく計画で、今期もストレージ事業の展開をしていきたいと思っています。

このストレージについては、新規に立ち上げた「いちごオーナーズ」や「いちご土地心築」とのシナジーがたいへん高く、期待しています。まずは、オーナーのお客さまにとって安定的で高収益、そして、管理がたいへんシンプルというところもあって、高い関心を示していただいています。2019年2月期においては、物件の提供での実績も出てくるかと考えています。

最後に、フィル・カンパニーとのシナジーとして、昨年(2017年)の11月、資本業務提携をいたしました。実際にその資本業務提携のあと、物件のやり取りであったり、お互いの強みを活かした情報交換をさせていただいて、こちらに「第1号案件成約」とありますが、実は、2号案件も進んでいます。案件のイメージで言うと、私どもが取得の情報を得た案件を、フィル・カンパニーとの役割分担の中で、プロジェクト化していくものがほとんどです。

彼らの持っている企画・設計力、彼らが得意としているリーシングの部分。これは私どもとも通ずるところがあるのですが、それを餅は餅屋というかたちで、お互いに共同でプロジェクトを行い、今は順調に情報交換とプロジェクトが進んでいるところです。

彼らの一番得意としている「空中店舗フィル・パーク」においては、当社のセルフストレージの出店にあたり、ホルダーとして私どもがストレージを持つというよりは、彼らがお客さまに土地活用の提案をする際に、セルフストレージというコンテンツも加えていただく。そのような面で、私どもとしては、オフバランス出店を加速させることを、フィル・カンパニーに期待しているところです。

「不動テック」始動 富士通九州システムズとのAIシステムの協業

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続きまして、「不動テック」の始動です。

当社がホテルの運営をするにあたって、培ってきたレベニューマネジメントのノウハウをAI化していくというところです。富士通九州システムズさまは、ホテルシステムにおいては、たいへんマーケットシェアを持っていますし、さまざまなデータを持っています。

(スライド)下の写真にもあるように、彼らのビッグデータと、当社が持つレベニューマネジメントのノウハウを融合させることによって、顧客満足度を上げる。よりリピートを増やすようなデータを取る。一方で、当社が収益を上げていくところに関しては、今までも実績を出していますが、これをシステム化することによって、より効率的にホテルの収益を上げることを目指していきたいと思っています。

まずは、当社の保有・運用している案件からスタートしますが、外部の方へもシステムとして提供を図ることで、当社としては、このAIシステムをより汎用的なシステムとして、マーケットに展開していき、収益の拡大を図っていきたいと考えています。

いちごデザインホテル「THE KNOT」Vol.2 始動

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最後になりますが、「THE KNOT」のパート2でございます。

昨年(2017年)12月にオープンした「THE KNOT YOKOHAMA」に続いて、今度は新宿で「THE KNOT TOKYO」……まだ名前は、東京になるかどうかは未定なので仮称ですが、東京においてもKNOTの第二弾を展開していきます。

KNOTのコンセプトは「結び目」ですから、まさに人と街を繋いでいくというところです。

新宿ニューシティホテルは、長く運営されてきたオペレーターさまがいらして、当社は1年以上かけてKNOTへのリブランドをオペレーターさまにご提案させていただき、一緒にKNOTの第二弾を東京でやっていこう、ということでご了解をいただいております。

ロケーションとしては新宿の中央公園に面しておりますので、公園との連動性を上手く活用しながら、よりオープンな空間をホテル内に設けることで、公園に隣接したホテルという賑わいの空間を作っていけたらと思っています。

以上が、2018年2月期に当社が行ってきた事業でございます。ありがとうございました。

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