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【第6回】金利差だけに注目すると見落としがち。借り換えに必要な7つの諸費用とは?

住宅ローンを借り換える際、多くの方が金利差に注目し、「借り換えることでどれだけ得をするのか」という点に目がいきがちです。しかし借り換えには諸費用がかかるので、注意が必要です。そこで今回は、住宅ローンの借り換えに必要となる主な諸費用について、いったいどんなものがあり、どれくらいかかるのかについて解説します。

税金や不動産の登記に関する諸費用を確認

諸費用その1 『印紙税』

住宅ローンを借りるときには、金融機関との間で金銭消費貸借契約を結び、契約書には収入印紙を貼る必要があります。この収入印紙の代金が印紙税となります。借り入れる金額によって代金は変わり、500万円超から1000万円以下は1万円、1000万円超から5000万円以下は2万円、5000万円超から1億円以下は6万円となります。

諸費用その2 『登記費用』

住宅ローンを借りる際、土地や住宅をローンの担保とするために抵当権を設定します。抵当権を設定するには、法務局に登記の申請をしなければなりません。この登記申請には税金がかかり、借り入れ金額の0.4%が税額となります。例えば、3000万円を借り入れた場合、3000万円×0.4%で12万円かかります。

借り換えの場合、現在借りているローンを借り換えで全額返済した後には、すでに設定されている抵当権を抹消するための法務局への登記申請も必要になります。この抵当権抹消にかかる登録免許税は、不動産1個につき1000円です。不動産が一戸建ての場合は、土地と建物をそれぞれ別にカウントします。

また、抵当権の設定および抹消の登記申請は司法書士が行ないます。登記申請をする司法書士に対する報酬は、司法書士によって変わりますが、抵当権の設定と抹消を合わせて、7万~10万円が一般的といえるでしょう。

金融機関により差が大きいのがローン保証料、融資手数料

諸費用その3 『ローン保証料』

ローン保証料とは、ローンを借りている人が、返済が困難になった場合に備えて、連帯保証人になってくれる保証会社に支払う費用です(返済ができないときは、保証会社がローン残高を金融機関に返済してくれますが、その後は保証会社に返済をしなければなりません)。

借り入れる金額や期間などによっても保証料は変わってきますが、銀行などの住宅ローンの借り換えでは、このローン保証料が最も金額がかかります。銀行の場合、通常、ローン保証料の支払い方法は「一括払い」と「金利上乗せ」の2パターンあります。

いずれも、金融機関によって費用は変わってきますが、ある大手銀行で3000万円を30年間借りた場合、ローン保証料を一括で払うと、約57万円になります。一方、ローン保証料を金利に上乗せすると、ローン金利に0.2%を上乗せしますので、約91万円になります。

したがって、借り換え時の費用はかさみますが、一括払いの方が保証料の負担は少なくて済むことがわかります(ローン保証料を保証会社に支払う際には、別途3万~5万円程度の費用がかかります)。

なお、金融機関によっては、ローン保証料がかからないところもあります。【フラット35】の場合は、取り扱い金融機関のすべてで無料となっています。

諸費用その4 『融資手数料』

金融機関から住宅ローンを借りるときに必要な事務手続きに関する手数料です。金融機関によって費用は異なります。【フラット35】の場合は、「定額型」と「定率型」の2タイプがあり、定額型は3~5万円程度、定率型は借り入れ金額の2.16%(税込)にしているところが多くなっています。金額的には「定額型」の方が「定率型」よりも割安となりますが、「定率型」は「定額型」に比べ、ローン金利を低く設定しているのが一般的です。

例えば、2015年9月時点、【フラット35】取り扱い金融機関の中には、金利1.740%で融資手数料3万2400円(定額型。税込)と、金利1.540%で融資手数料を融資額×2.16%(定率型。税込)としているところがあります。

この2つの金融機関の金利で、借り入れ金額3000万円、返済期間30年で借りる場合(元利均等返済、ボーナス返済なし)、融資手数料を加えた総返済額で比較してみると、定額型の総返済額は約3852万円、定率型の総返済額は約3748万円と、定率型の方が約104万円有利になります。

このように定額型と定率型を比較した場合、金利面の優遇を考えると定率型の方がお得になるケースは多いです。ただし、金融機関によって定額型の金額や定率型の手数料率は変わりますので、気になる方は金融機関の窓口に相談してみると良いでしょう。

諸費用その5 『団体信用保険の特約料』

団体信用生命保険に加入すると、もし、ローンを返済している途中に、加入者が死亡または高度障害状態になったとき、保険金で住宅ローンの残額すべてが返済されます。この団体信用生命保険の特約料は、金融機関によって変わりますが、一般的に、銀行の住宅ローンの場合はローン金利に上乗せされていて、諸費用としては計上されません。

【フラット35】の場合、団体信用生命保険への加入は任意となっています。【フラット35】の団体信用生命保険の特約料は、【フラット35】のホームページを見ると、1000万円あたり3万5800円となっています。なお、【フラット35】では、団体信用生命保険の特約料はローン返済とは別に年1回支払います。

諸費用その6 『経過利息』

経過利息とは、今借りている住宅ローンの約定返済日の翌日から融資実行日までにかかる利息のことをいいます。例えば、今の住宅ローン残額が2500万円、金利2.0%、元利均等返済、ボーナス返済なしで、約定返済日の翌日から完済日までの日数が20日だとすると、支払う経過利息は約28,000円となります。ただし、ボーナス返済を併用している方は、前回のボーナス返済日から、融資実行日までの利息がさらにかかるため注意が必要です。

諸費用その7 『完済手数料』

すでに借りている住宅ローンを完済する際にかかる手数料です(『全額繰り上げ返済手数料』と呼んでいる金融機関も多い)。完済手数料は、金融機関や残高、申し込み方法(店頭窓口、インターネット、テレビ電話など)、完済する住宅ローンが変動金利、当初固定金利型、全期間固定金利型なのかによって変わります。無料~5万円程度としている金融機関が多いようです。

相場を知ることがお得への近道になる

これまで、借り換えに必要な主な諸費用を解説してきました。金額の大きい、ローン保証料や融資手数料、団体信用生命保険の特約料は、取り扱う金融機関によって、かなり差があることがわかります。そのため、諸費用の一般的な金額の〝相場〟を知っておくことが大切です。

相場を把握していないと、借り換えで有利となる住宅ローンを比較することは難しくなります。すでに借りている住宅ローンの金利や借り換える金額、残りの返済期間などで、有利になるローンは異なります。

住宅ローンの情報を集めるとともに、気になるローンがあれば、積極的に金融機関の窓口に相談しましょう。

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文/松岡賢治
金融ライター、ファイナンシャル・プランナー。シンクタンク、証券会社のリサーチ部門(債券)を経て、96年に独立。
企画/制作 まぐまぐ

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