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フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

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2018年12月6日に日本証券アナリスト協会で開催された、株式会社フェニックスバイオ2019年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。

  • 2019年3月期第2四半期決算ハイライト(連結)
  • 2019年3月期 業績予想(売上高:分野別)
  • 2019年3月期 業績予想(営業利益)
  • 2019年3月期 業績予想(経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
  • 事業の現況
  • DMPK/Tox分野の拡大 ①-1 市場環境:低分子医薬品からバイオ医薬品へ
  • DMPK/Tox分野の拡大 ①-2 新世代医薬品開発での利用促進
  • DMPK/Tox分野の拡大 ② CROとの業務提携戦略
  • DMPK/Tox分野の拡大 ③-1 実績の蓄積とプロモーション
  • DMPK/Tox分野の拡大 実績の蓄積とプロモーション(コンソーシアム)
  • 関連学会発表①
  • 関連学会発表②
  • 関連学会発表③
  • 研究開発の状況①
  • 研究開発の状況②
  • 研究開発の状況③

2019年3月期第2四半期決算ハイライト(連結)

島田卓氏:フェニックスバイオの島田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本年6月に社長を交代いたしました。

それまで私は海外事業担当ということで、5年ほどニューヨークにおりまして、ニューヨークを中心としました営業活動と、昨年11月に買収いたしましたKMT Hepatech社との買収交渉等にあたってまいりました。以降、お見知りおきください。それでは、さっそく業績推移・予想にまいります。

2019年3月期の第2四半期終了時点での売上高は4億2,600万円、うち肝炎関連が2億600万円、DMPK/Tox・その他が2億1,900万円。営業利益が2億6,500万円のマイナスとなっております。

昨年同期に比べますと、だいぶ改善しておりますけれども、期首に予想しました売上高に比べ、かなりビハインドの状態であります。経費はとくに増えることはないのですが、計画どおりに経費を消化していっており、営業利益はマイナスとなっております。

また経常利益が2億4,900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億5,100万円のマイナスで、こうした結果となっております。

2019年3月期 業績予想(売上高:分野別)

PB-005

売上高を分野別で少し詳しくご紹介いたします。現時点での3月期末までの売上予想を、当期の期首に14億9,800万円と予想しておりましたけれども、11月14日の開示でみなさんにご報告したとおり、12億7,700万円に下方修正しております。

2018年3月期はかなり売上がダウンしたのですが、そこはかなり回復しているということで見ていただければと思います。

内容としましては、この(グラフの)青い部分が肝炎関連、グリーンのほうがDMPK/Tox・その他となります。

比率的には肝炎関連の比率がだんだん下がってきてはおりますが、2年前と同レベルの肝炎関連の売上があるだろうと見ております。

さらにもう少し詳しくご説明いたしますと、海外に関しましては、肝炎関連は昨年売上が下がったということで、お客さんが減ったというよりは、各お客さま企業でのB型肝炎の開発が、当初予定していたよりも遅れているというところがあります。

C型肝炎の場合も、みなさんご存知のように、非常にいい薬ができて、C型肝炎の薬がどんどん売れている状況ではございますが、そのC型肝炎に関しても、ある時まではすぐにいい薬が出ると企業は予想していました。

しかしながら、そう簡単にはいかないということでした。スクリーニングのところから見直すなどして、その後、いい薬を作っていくストラテジーができて、ブロックバスターができたという経緯があります。B型肝炎に関しても、同じような傾向をたどっているのではないかと見ております。

実際、我々のお客さまでも、in vitroの試験を3年ぐらいやってきて、そこでいいものができたら、in vivoの試験にどんどん進めますとおっしゃっていました。しかし、なかなかin vitroの試験を卒業できないという状況もあります。

そういったことがここ1年半ぐらいずっと続いていたのですが、昨期末ぐらいから、だんだんin vivo、つまり臨床の直前の試験に入っていこうという製薬企業さんが増えてまいりまして、今期の売上についてはまた回復してきているという状況でございます。

一方で、昨年買収しましたKMT Hepatech社ですが、こちらはどういった収益構造だったかをお話しします。アメリカの国立衛生研究所、いわゆるNIHですけれども、NIHがアカデミア等に対して予算を交付します。直接的にアカデミアに予算を交付するのではなく、KMT社に予算を消化させて、アカデミアやスタートアップの企業で、まだあまり予算がないような製薬企業さんからの試験をKMT社が受けるのです。

そういうかたちで、NIHからのバジェットが入ってきます。これを売上として処理していました。そういったかたちの収益構造があったのですが、その契約の切り替えがちょうど昨年にありまして、その新しい契約が、今年の春先、夏頃には決まるだろうと思っていました。しかし、まだ契約ができていない(状況です)。

NIHからオファーがこないと契約にならないというところがあります。それは、我々の営業努力だけではなんともならない部分です。その遅れもあり、KMT社の売上として、当初我々が見込んでいたとおりに進んでおらず、マイナスの大きな要因となっております。

一方、国内は非常に堅調でございます。これも国の予算になりますけれども、B型肝炎の創薬研究事業は1期と2期がありまして、この2期が、今年で2年目なのですが、そちらもin vitroの試験……ずっと我々が売上として上げてきた、受注してきたものですが、第2期に入ったら、もう薬を作るわけですから、臨床にもっていかないといけません。それが徐々に始まってきたというのが今の状況です。

ですので、in vitroの試験の売上もありますけれども、今期はin vivoの試験をやりたい、マウスを使った試験をやりたいということで、受注してきているところでございます。

あと3年半ございまして、もしかしたら最終年度までは(想定どおりに)いかないかもしれませんが、まだ2年くらいは、想定どおりの受注が続くであろうと見ております。

肝炎以外のDMPK/Tox・その他についてです。また詳しくご説明しますけれども、核酸医薬の分野で今、かなり受注がきているところがありまして、ここは対前年比で増加しているところです。

一方で、マイナスの要因としましては、PXB-cellsという新鮮な肝細胞をin vitroの試験用に販売するということで、ある製薬企業さんからの大きな注文が入ると見込んでいたのですが、その予算の見直しがありまして、マイナス要因となっております。

国内に関しましては、もともと金額的には国内のDMPK/Tox・その他は大きくはないのですが、例年どおり堅調にきているということと、学会発表の効果がありまして、その発表を聞いて、「当社でも同じような試験をやりたい」というようなオファーもいただきまして、堅調に推移しております。

2019年3月期 業績予想(営業利益)

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

その結果、営業利益の業績予想では、さきほど(お見せしたもの)よりはだいぶ改善するものの、連結ベースで見ますと、KMT社の売上減の影響もかなりありまして、最終的には1億2,400万円のマイナスになるということで、遅れをとってしまいます。

経費でいいますと、人件費です。KMT社でいま、増員をしている部分があります。それからニューヨークの営業部門、管理部門等で人員増をして、経費が増えてきているというところがあります。アメリカも、景気がよいと言われておりますので、非常に人件費も高騰してきております。もちろん、新しく採用する時の人件費もかかりますし、今いる社員をつなぎ止めないといけません。

給料以外にも、いろいろなインセンティブもありますし、もちろん仕事のやりがいもあります。そうした、いろいろなかたちでつなぎ止めないといけないということはあるのですが、人件費は、経費としてもやや上がってきていることは間違いないと思います。

また、管理部門で1名増員とありますけれども、人事担当を採用しました。ニューヨークの社員は15名ほどなのですが、15名のところに人事担当を1人置くというのは、経費的にはかなり負担があります。

ただし、日系の会社で、どのようにしてアメリカの若い人たちを会社につなぎ止めるといいますか、気持ちよく仕事をしてもらえるかといったことを、一から設計しないといけないということもあります。さらに、やる気のない社員は早く辞めてもらうといった、リーガル的な面もあります。

それらを営業の仕事の片手間でやろうとすると、いろいろと無理がありますし、いい社員だったのに急に辞められてしまうということもあります。そうしたリスクを避けるために、人事担当を1名置いて、定着を図るということを行っております。

研究開発費は、国内で我々自身が研究開発をしている以外にも、いまはロサンゼルスにある南カリフォルニア大学……臨床でも研究でも、肝臓に非常に強い大学ですが、そちらに共同研究の部屋を持たせていただいて、当社の研究員が実際に行き、一緒に研究をしております。そういった研究費が、(経費の)増加要因になっております。

のれんの償却代は、KMT社の株式取得の時に出ましたのれんで、その償却が今期は3,700万円で、それがマイナスの要因として挙がっております。

2019年3月期 業績予想(経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

その結果、経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益も同様に、2018年3月期よりはかなり改善はするものの、(それぞれ)マイナス1億1,300万円、マイナス1億2,900万円が、現在の予想でございます。

数字に関するご説明は以上でございますが、現状を含めて今後の展開についてご説明をさせていただきます。

現在が2018年。先ほどご説明いたしました日本におけるB型肝炎創薬事業が、2022年3月まで続いてまいります。それからNIHの予算は、執行が少し遅れているのですが、この予算がございます。これが肝炎分野の1つの柱です。

もちろん、どちらも国の施策による予算を使うという話になりますけれども、これにほぼ呼応するようなかたちで、製薬企業さんのB型肝炎の治療薬の開発も進んできております。C型肝炎とB型肝炎、どちらもウイルス性肝炎というと、大して違いはないのではないかと思われるのですが、ウイルス学的には全然違うもので、仕組みもまったく異なります。

エイズウイルスの治療薬からスイッチして、B型肝炎ウイルスの治療薬として使われているものもけっこうたくさんあります。

ちょうど1年ぐらい前、Gilead社から販売されました「TAF」という薬があります。核酸系の薬なのですが、これは完全にHIVの薬で、非常にいい効果がありました。それから、毒性も非常に少ないということで、これがB型肝炎の適応を拡大させたということがございます。

ただ、それはB型肝炎を駆逐するための一側面にしか過ぎず、「TAF」やほかに承認されている薬は、インターフェロンを除けば、一生飲み続けなければいけない薬ばかりです。

ですので、新しい薬を作って、どこかでドラッグクリーンにする、完治させる。もう、それ以降に薬を飲まなくていいというかたちにしなければならない。あるいは、そういうところにビジネスチャンスがあるということで、製薬企業さんが取り組んでいます。

Gilead社さんも「TAF」を含めて、いま日本でかなり力を入れられていますが、B型肝炎の薬にもかなり注力されています。

そのほかの大手の製薬企業さんは、軒並みB型肝炎の薬に注力をされているところで、スタートアップ企業もたくさんありますので、そういったところからの受注というのもまだこのあと続いていくと考えております。

そこは我々の1つの柱として、今後も、10年とは言いませんが、3年以上はその分野で収益を上げていきたいと考えております。

もう1つ、DMPK/Toxと書いておりますが、非肝炎分野です。肝炎以外の分野は、当然ながら非常に広い領域になります。ですので、これについてはいろいろな手を打たないといけません。形態としましては、肝炎の関係は我々自身の施設で受託試験をするのが基本ですけれども、それ以外の分野に関して言いますと、我々自身で試験をしても、分析をするキャパシティがないということがありますので、むしろマウスを販売して、製薬企業さんに自ら試験をしていただくほうがよいと考えています。

受託試験をしていると、受託試験のキャパシティに売上が完全にディペンドしてしまいます。よって、その受託試験の施設や(関連する)人をどんどん増やしていくところに我々が投資をするよりも、どんどん(マウスを)販売して、どんどんお客さまに(自ら)試験をしていただくほうが、ずっと利益率が高いと考えております。

そこに向けて、どうすればお客さまに買っていただけるのかということで、営業活動、研究開発活動を進めているところでございます。その1つが、CROとの提携です。

先ほど言いましたように、お客さまに試験を実施していただければいいのですが、お客さまのなかには、必ずしも動物実験の施設を持っていないところもありますし、すべて外注しているところも、けっこうあります。

ですので、我々自身の施設に投資をするよりは、外にあるCROと提携して、そちらで試験をしていただき、我々はマウスを販売するというかたちで進めていくのがよいのではないかと考えています。

アメリカでは、すでにそうした提携先のCROがあるのですが、日本国内でも同様に展開していこうというのが、現在の方針でございます。これについても、あとで具体的に紹介させていただきます。

また用途の拡大という意味では、コンソーシアムというものを以前から展開しております。それについても、また詳しく説明させていただきたいと思います。

これら売上を上げるためのいくつかの施策としましては、研究開発を推進するということ、それからその成果を発表していただくということ、さらに、生産基地としてのKMT社……先ほどKMTの売上はNIHの予算を使うことだと申し上げました。外からお金をいただけるため非常にありがたいことではありますが、KMTの本当の価値は、生産基地だと考えています。

すでに、ボストンの近くにありますSouth River Laboratoriesという会社に外注して、マウスを生産しております。ですから、委託生産では北米で作っているのですが、あくまで委託生産ですから、技術は全部外に出さないといけないわけでもなく、拡大・縮小は非常に楽なのですが、やはり利益を(外に)出していくということになりますので、自前の生産基地を我々も持ちたいというのが、長年の考えでした。

ただし、一から作っていこうとすると、いろいろな規制がございます。また愛護団体に対する対応といったところも、海外の傾向においてはノウハウがありませんので、それを一から対応するよりも……ということでKMT社を買収して、そこで現在生産を開始しているという状況でございます。

ですから、マウスを作るということと、いかにしてCROと提携して売上を上げていくかというところ、用途を開発していくところをうまく組み合わせて、並行して進めていくことによって、事業を伸ばしていく計画で進めております。

事業の現況

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次に、その領域に関してもう少し詳しくご説明をします。肝炎に関しましては、ざっくり言いますと市場は限定的ですが、一人勝ち状態と言えるかと思います。

我々のマウスを使わなくても、臨床試験に入っていくというケースももちろんあるのですが、臨床に入った時のリスクをヘッジするために、我々のマウスを使って試験を行おうというお客さんもけっこう多いです。

そういった大学、公的研究機関(はありますが)、こちらは利益率があまり高くありません。アカデミアということで、どうしても予算が限られており、その予算内でできることを我々もやりましょうというケースが多くなります。

アカデミア関係では、論文に出していただいたり、学会で発表していただけるということがありますので、そういったメリットは非常に大きいと考えています。

DMPK/Tox関係は、市場は大きいのですが、先ほど言いましたように、非常にブロードです。いろいろなデータを出さないといけない、いろいろな使い方があるということで、どこかに絞っていくようなことができればいいのですが、いかにして攻めていこうかというところです。

マーケットは非常に大きいため、今後、ここを広げていくというところが、我々の長年の計画であります。海外企業に対しての認知度は、だんだん上がってはきています。具体的な売上にまっすぐに結び付けていくというところも、少しずつ伸びてきている状況かと思います。

今までDMPK/Toxという言い方をしていたのですが、非肝炎試験、肝炎・ウイルス性肝炎以外の試験ということで、どのようにして特徴を出そうかというところです。

DMPK/Tox分野の拡大 ①-1 市場環境:低分子医薬品からバイオ医薬品へ

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

これは2017年の1年間で売れた薬は何かを示したトップテン(のリスト)です。「ヒュミラ」「リツキサン」は、どちらも抗体医薬です。そして「レミケード」「ハーセプチン」などもあります。トップテンのうち、7つはバイオ医薬品です。とくに抗体医薬の「ヒュミラ」は(売上高)189億ドルですので、1年間に2兆円ほど売れているのです。かなりの売上だと思います。

以前は、いわゆる低分子の医薬品が中心でした。「リツキサン」も開発されて20年くらいになりますが、最初は「抗体なんて薬になるか」と散々言われて、開発といいますか、臨床が進まなかったということがありました。しかし、いざ発売してみると、かなり大きい売上になったのです。「リツキサン」でも、まだ(売上が)1兆円くらいあります。「エンブレル」も同様です。

抗体医薬というのは、当然のことながら、ヒトの蛋白質に対する抗体です。ですから、ターゲットとなる蛋白質、あるいは抗原が、ヒト、マウス、犬などですべて同じであれば、動物実験でもできるのですが、似ていても少し構造が違う蛋白質や膜蛋白が非常に多いため、動物実験である程度の予想はできるのですが、とくに安全性に対しては予想がつかない部分もあります。やはり、ヒトで実験してみないとわかりません。

そこで、我々のマウスというのは、遺伝子が1個、2個、人型に変わっただけではなく、肝臓、要するに細胞が丸々ヒトと同じになっていますので、すべてのヒトの遺伝子が動いています。99パーセントくらいヒトの遺伝子が動いていまして、蛋白もヒトのものができています。

ですから、表面に出ている抗原もヒトの抗原です。よって、ヒトに対する効果が本当にあるかどうかの部分よりは、安全性のところで本当に使えるかという部分が、我々の今後のターゲットだと思います。

もちろん、これらの薬はできていますのでターゲットにはならないのですが、似たようなバイオ医薬品や、ヒト特異的な分子標的薬といったものが、これからどんどん主流になっていきますので、そういったところに我々は勝機があるのではないかと考えております。

DMPK/Tox分野の拡大 ①-2 新世代医薬品開発での利用促進

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

とくに低分子医薬品という従来のもので、ここ20年でどんどん抗体医薬品が増えてきています。さらに、次に来るのは核酸医薬品と言われています。核酸医薬は完全な遺伝子治療のものもありますし、遺伝子治療というほどではない薬もあります。

とにかく、核酸を使った薬ですので、siRNAやメッセンジャーRNA、アンチセンスなど、いろいろなかたちがあります。そうした核酸医薬品が、アメリカ、ヨーロッパでものすごく注目されていますし、日本でもここ2年ほど、急に機運が高まってきております。

当然のことながら核酸DNA、あるいはRNAの配列が、人間と動物では違います。ですから、ある核酸医薬品の安全性が大丈夫なのかを確かめるのに、我々のマウス、あるいはマウスから取った肝細胞、新鮮肝細胞が使えるのではないかということで、一生懸命プロモーションをかけているところです。それについても、またあとでご報告申し上げます。

DMPK/Tox分野の拡大 ② CROとの業務提携戦略

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

もう1つ、CROとの業務提携という戦略の部分ですが、私どもは創業時から積水メディカルさんとは業務提携関係を結んでまいりました。

積水メディカルさまは、薬物動態領域の動物実験をやっていただいております。逆に言うと、薬物動態の領域でのみ広げていくには限界があるということで、今年、新日本科学さんとAxcelead Drug Discovery Partnersさんと新たに提携しました。ご存知だと思うのですが、武田薬品さんが子会社化して、支配のパーセンテージも50パーセントを切った状態でしたでしょうか……完全に独立したCROとして展開していくということで、仕事を始めておられます。積水メディカルさんは、薬物動態は強いのですが、安全性については新日本科学さんのほうが圧倒的に実績があるということです。そして、Axceleadさんは創薬全般です。

今までは、薬物動態というと、臨床に入る前の非臨床の動物実験の部分があったのですが、そうではなく、本当に初期の探索のところから、我々のマウスや新鮮肝細胞を使っていただけるのではないかと思います。Axceleadさんもいくつかアイデアをお持ちですので、そういった新しい明日への開発も含めて、業務提携をしていこうということで、スタートしたところです。

DMPK/Tox分野の拡大 ③-1 実績の蓄積とプロモーション

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実績を蓄積していくというところで、応用範囲を広げていくことについてです。DMPK/Tox関係では、肝炎関係に比べると、かなりまとまったデータの蓄積が必要です。まだまだ(データが)少ないということで、どのようにして増やしていくかについてですが、1つは以前からコンソーシアムをやっております。

もう1つは南カリフォルニア大学と共同研究を行う等で、とにかく露出を高めます。アカデミア、サイエンティフィックなジャーナル等、あるいは学会等に、どんどんそういったデータを露出するということです。

それによって、PXBマウス、PXB-cellsといった名前が、みなさんの認識の中に入っていくことで、売上を伸ばしていけるのではないかと考えております。

DMPK/Tox分野の拡大 実績の蓄積とプロモーション(コンソーシアム)

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

コンソーシアムについては、以前もご紹介していますが、我々のコンソーシアムは、マウスについては無償で提供します。試験は、それぞれ(コンソーシアムに)参加されている製薬企業さん、もしくはCROで実施してくださいというかたちで展開しております。実際は事務局を置いてはいるのですが、アメリカの子会社の営業部門がここを完全にサポートしています。

実際にコンソーシアムに参加しておられる製薬企業さんは、ほとんどが我々のお客さん、もしくは潜在的なお客さんということで、営業と表裏一体で活動を進めています。

ですから、同じメンバーの方々が、こういう試験ができるんじゃないかということで、よいデータを得たら……当然、製薬企業さんはアカデミアではありませんので、自分たちの開発のためにコンソーシアムに参加しているわけです。

ここまでは知られている化合物を使って、期待どおりの結果が出ましたとなれば、今度は開発化合物で本当の試験をしたいという思いがあります。ですので、コンソーシアムではあるのですが、営業活動の一環として展開しているというのが現状でございます。

今年6月以降に、新たに2社が参加して、現在は製薬企業が7社です。北米のCROと大学1校も参画しているのですが、製薬企業さんはどれも有名な企業さんです。ある会社さんからは、秘密保持の観点で名前を出さないようにと言われていまして、非常に残念ですが、大きな会社さんばかりです。

新たな2社ですが、1社は先ほど申し上げた核酸医薬品の分野での世界のリーディングカンパニーです。そこが参画してくれて、この核酸分野での安全性を中心にした評価にもcellsやマウスが使えることが学会等で発表されれば、非常にインパクトがあると期待しております。

関連学会発表①

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その結果として、学会発表数は、今年の11月末までの時点で昨年1年間よりもかなり多くなっています。日本の学会、海外の学会、日本の研究者からの発表も多いです。

ただ、我々が感じるのは、会社を起こしたときはとにかく海外に出て行こうと考えました。海外で売れれば、日本にも波及効果があると考えたのですが、現状は日本の研究者、製薬企業の研究者を含めて非常に熱心です。そういう方々がよいデータを出されて、海外の学会等で発表してくださって、それを見た海外のお客さんが「これは面白い!」と言ってくださるという傾向が強くなってきています。

ですから、我々は国内のそういった活動は決して無駄ではない、むしろもっと積極的に進めていいのではないかと考えています。もちろん、海外のネットワーク、研究者のネットワークも非常に重要ですので、ロサンゼルスの大学に研究員がいますが、単にそこで研究するだけではなく、研究のネットワークをそこから作ってもらおうということも課題として与えています。

関連学会発表②

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その結果として、いくつか面白い研究発表がありました。細かい情報はこちら(のスライド)に並べています。タイトルだけですのでわかりにくいかもしれません。「こういった発表がたくさんありました」ということで、3つほどピックアップいたしました。

1つ目は、2018年7月。「日本核酸医薬学会」の第4回年会です。先ほど申しましたが、日本でも核酸医薬の機運がかなり高まってきていますので、まだ第4回ですが、非常に活発です。

その中で、国立循環器病センターの和田先生から、私どものマウスを使って核酸医薬の1つのアンチセンス薬を投与することで、ヒト特異的な特性を見つけることができるのではないかと(いう発表がありました)。まだ研究の端緒ですが、こうしたことを発表してくださいました。引き続き、我々のマウスを評価していただく計画でおります。

2つ目は、同じく今年の7月、アメリカの「ISSX Meeting」、薬物動態の学会(における発表)です。Takeda Pharmaceuticals International(とありますが)これは元Millennium社です。Millennium社は、武田さんが買収して、現在はTakeda Pharmaceuticals Internationalというかたちになっていますが、こちらの研究者が我々のマウスを使って、代謝物に関する評価をしてくださった結果です。こちらは、コンソーシアムでの研究成果で、1社の名前が出てきてしまったのですが、発表されているため、問題ないかなと思います。

Axceleadさんは、現在は武田さんとは離れてはいるのですが、お互いに情報交換するチャンスなどがいろいろあるようですので、日本の武田さんとAxceleadさん、アメリカのTakeda Pharmaceuticals Internationalといったところと連携して、我々のマウスや細胞評価をしていただいています。

こういう発表もありますが、そこで本当に使えるのであれば、どんどん使っていただけるのではないかということで、期待をしております。

関連学会発表③

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3つ目の発表が、「あわじしま感染症・免疫フォーラム」です。これは国際会議で、非常にコアな会議ではあるのですが、このインターナショナルな会議で、タイの先生がマラリアに関する発表をしてくださいました。

長崎大学に熱帯医学研究所がございますが、これは、熱帯医学研究所の先生とタイの先生との共同研究で、我々のマウスをタイに送って、タイで試験を実施しています。

三日熱マラリアというのは、一気に熱が出て、3日ぐらい経つと治るのですが、身体から(原虫が)出ていかずに、ずっと肝臓にとどまります。そしてある時に、風邪のように体調が悪くなり、血液の中にはたくさんのマラリアが存在します。そうしたサイクルを繰り返します。

いまでは「キニーネ」などが薬として使われていますが、完全に排除することはできず、結局は広がる一方です。日本もだんだん熱帯化しているため、マラリアも危ないのではないかと言われております。

ただし、B型肝炎・C型肝炎に比べると、マラリアが流行している国は、あまりお金持ちでない国が多いです。ですので、この発表があったからといって、すごく売れるかと言うと、なかなか難しいところがあります。

我々のマウスが世の中の役に立つということが非常に重要であり、それが我々の使命です。肝臓の中で休眠状態のマラリアが、我々のマウスできちんと見つかるようになる。それは、非常に大きな成果です。

1つ1つの製薬企業と個別に研究に取り組んではいないのですが、フランスにマラリアを研究するグループがありまして、アカデミアと大きな製薬企業からたくさんのメンバーが入っています。我々の成果をそういったところに紹介して、よいかたちでマウスを使っていただければありがたいなと考えております。

研究開発の状況①

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

研究開発の状況等でございます。以前からご紹介をしている部分もありますので、簡単にお話しします。

NASHという、非アルコール性脂肪性肝炎が、肝臓領域で話題になっています。それにも我々のマウスが使えるのではないかということで、(研究開発に)取り組んでいます。

また、先ほど申しましたロサンゼルスにあります南カリフォルニア大学で、共同研究の部屋を持たせていただき、そこで新しい用途を開発しようとしています。明日の用途、明日の商品ではなく、5年後に我々の商品の柱になるような研究開発をしてもらおうということです。

ここでも新鮮肝細胞を作るということを研究用途で行っており、1匹のマウスから肝細胞を作ると、だいたい10枚ぐらいプレートができます。しかし、一度に10枚を使い切れないことがあります。

新鮮なため、冷凍して置いておくのもよくないのですが、余ったらもったいないため、南カリフォルニア大学や北米のほかの研究機関に「よかったら、どうぞ使ってください」と提供してもらっています。

実際に、使いたいという研究者もけっこう多いです。そこは、研究用としてお試しで使っていただき、実際に欲しければ売りますというかたちで展開してもらおうということで、頒布を始めてもらっているところです。

研究開発の状況②

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OTC欠損症についてです。これは肝臓の遺伝子病で、肝臓のところで起こる遺伝疾患なのですが、そうした遺伝子の疾患を持ったヒトの肝細胞を、我々のマウスで増やすことによって、その病気のモデルが作れるという考え方になります。

日本にも、少ないながら患者さんがおり、とくに男の子は成人するまで生きていられないという、非常に重篤な病気になります。そうしたものにも使えるのではないかということです。

(スライド下段は)AMED研究です。東京大学の酒井先生が中心になっており、「Body on a Chip」と言いまして、要するに、ヒトの身体を全部in vitroで作ってしまうというものです。「ここは肺です、ここは腎臓です、ここは肝臓です」といったものをChipの上に作ってしまって、そこで毒性などを評価する。世界的にも、そういう考え方があります。

その日本版を作ろうということで、我々の肝細胞を使っていただくかたちで協力をしているところです。

研究開発の状況③

フェニックスバイオ、2Qは増収も赤字幅拡大 前年比で大幅改善を見込むも通期はマイナス予想

(スライド上段のものは)先ほどお話しした循環器病センターの研究と近いのですが、同様に我々のマウスを使って核酸医薬の肝毒性を検出しようというもので、国立衛研(国立医薬品食品衛生研究所)の先生が立ち上げております。そうしたところでも、我々のマウスを使って核酸医薬の毒性を評価できるのではないかということです。

循環器病センターのものは具体的な成果ですが、こちらがうまく進むと、いわゆるレギュラトリーの中に入っていきます。ですので、規制の中に「マウスを使うべきだ」というガイドラインができれば、我々としては非常にありがたい。そういった研究が進んでいます。

もう1つ、(スライド下段のものは)今回新しくご紹介するものですが、経産省のサポイン事業というものがあります。新しい産業を作り出すために、補助金を出しましょうということで、補助金をいただいています。

その内容が非常におもしろいもので、我々の新鮮な肝細胞を使って、脂質代謝を評価できる(というものです)。今まで、「脂質代謝は特性である」「代謝物がどうだ」などと言われていましたが、いまでは、脂質は生活習慣病の問題において非常に重要だと言われています。

しかし、まだわかっていない部分が非常に多いのです。そこで、我々の技術を使って調査できるのではないかということで、まだ始まったばかりなのですが、これが良い成果が出れば、薬だけではなく研究食品などにも応用できるのではないかと考えております。

ここまで、駆け足でいろいろとご説明をしてまいりましたが、私からの説明は以上とさせていただきます。ありがとうございました。

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