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デリカフHD Research Memo(1):貯蔵機能付き物流センターを東西に2拠点開設、更なる成長を目指す

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■要約
デリカフーズホールディングス<3392>は外食・中食業界向けにカット野菜、ホール野菜を卸す、いわゆる「業務用の八百屋」の国内最大手。また、野菜の機能性に早くから着目し、農産物の分析研究で国内随一のデータベースを蓄積しており、これら研究成果を生かした野菜を中心とするメニュー提案力、業界トップの衛生品質管理体制や物流体制を強みに、既存顧客内での取引シェア拡大と新規顧客開拓を進めている。

1. 2019年3月期第2四半期累計業績の概要
2019年3月期第2四半期累計(2018年4月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比9.0%増の19,460百万円、経常利益で同14.9%減の275百万円と増収減益決算となり、経常利益は期初計画の390百万円を下回った。記録的猛暑に加え豪雨や地震、台風などの自然災害が相次いだことで野菜の収穫量が減少し調達価格が上昇したほか、品質低下による作業効率の低下や廃棄ロスの増加、物流コストの上昇、2018年5月に新規開設した中京FSセンターの立ち上げ費用などが減益要因となった。売上高については大手外食チェーンや外資系小売企業との取引シェア拡大、新規顧客の開拓が進んだことで、期初計画(18,900百万円)を上回る増収となった。なかでもカット野菜は人手不足を背景に需要が旺盛で、前年同期比12.3%増と2ケタ成長が続いている。また、注力商品の真空加熱野菜※については新規受注の獲得により、同41.2%増の151百万円と順調に拡大した。

※野菜のおいしさと鮮度を重視した加熱調理済みの野菜で、「焼く」「蒸す」「煮る」に次ぐ第4の調理方法として注目されている。食材と調味液をフィルム袋に入れて真空密封しており、湯煎や電子レンジなどで再加熱するだけで提供できるため、調理時間を短縮することができる。カット野菜よりもさらに付加価値を高めた製品となる。


2. 2019年3月期業績見通し
2019年3月期の連結業績は、売上高で前期比4.7%増の39,000百万円、経常利益で同4.9%増の800百万円と期初計画を据え置いた。利益の進捗が低いものの、第3四半期以降は価格転嫁が進んでいることもあり、冬場に異常気象などで野菜の収穫に影響が出なければ、達成可能な水準と見られる。なお、12月には東日本エリアをカバーする埼玉FSセンターが新たに稼働する。中京FSセンターと同じく貯蔵機能を持たせており、天候不順で不作が想定される場合は、これらセンターで予め野菜を備蓄することで価格高騰に備えることが可能となり、従来と比べて天候不順や自然災害等による事業リスクが大きく軽減されることになる。下期からは全国農業協同組合連合会(以下、JA全農)と引き取り物流を一部で開始するなど物流サービスの拡充も今後進む見通しだ。また、2018年夏からレタス栽培でAI技術を使った収穫量予測システムの実証実験がスタートしており、今後、地域や対象品目を拡充しながら2021年以降の実用化を目指していく。

3. 中期経営計画
同社は2020年3月期を最終年度とする第3次中期経営計画「Next Change 2020」を遂行中で、経営数値目標として2020年3月期に連結売上高40,000百万円、経常利益1,100百円、ROE8.0%の水準を掲げている。売上高についてはカット野菜の需要拡大により、1年前倒しで達成される可能性がある。ただ、設備投資額が当初想定よりも増える見通しで、固定費増により経常利益では未達となる可能性もある。しかし、需要が予想を上回るペースで伸びていることが要因であり、前向きに評価される。業務用青果物の卸業界で既にトップ企業であるものの市場シェアは2%弱と低く、シェア拡大による成長ポテンシャルは大きいと弊社では見ている。

■Key Points
・第3四半期以降、価格転嫁を進めることで、2019年3月期は期初計画どおりの増益を目指す
・カット野菜の需要増で中京FSセンターは工場拡張工事に着手、JAとの協業も順調に進む
・2020年3月期に連結売上高400億円、経常利益11億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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