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嫌われ者のYahoo!スコア、ついに始動。LINEまでスコア事業参入で日本は信用格差社会へ=岩田昭男

サイト利用者の信用に点数を付ける「Yahoo!スコア」が7月1日から始まることを受け、ユーザーから批判が相次いでいる。さらにLINEまでもスコア事業への参入を発表した。これらサービスが生み出すスコア社会は日本で受け入れられるのだろうか。結論を言うと、時期尚早と言わざるを得ないだろう。(『達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場』岩田昭男)

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プロフィール:岩田昭男(いわたあきお)
消費生活評論家。1952年生まれ。早稲田大学卒業。月刊誌記者などを経て独立。クレジットカード研究歴30年。電子マネー、デビットカード、共通ポイントなどにも詳しい。著書に「Suica一人勝ちの秘密」「信用力格差社会」「O2Oの衝撃」など。

日本も信用格差社会へ向かうのか?米中の導入事例でわかる危険度

個人情報が900点満点の信用スコアに

日本の代表的ポータルサイトのヤフーは、「Yahoo!スコア」を7月1日からスタートさせる。

Yahoo!スコアは、Yahoo! JAPAN IDを持つ約4,800万の会員のビッグデータを分析し独自に算出した「信用スコア」を関心を示す企業に売り込み、ユーザーに特典や利便性を提供するという新規ビジネスだ。

ヤフーがこのビジネスを発表したのが昨年の10月で、それから9カ月余りにわたってパートナー企業との実証実験を重ね、今回のサービス開始に至った。

まず、新サービスの概要を簡単に見てみよう。

Yahoo!スコアのもとになるデータはヤフー利用者の個人情報で、大きく以下の4つに分けられる。

  1. 本人確認
  2. 住所、氏名や電話番号、メールアドレスなど

  3. 信用行動
  4. ヤフオクの取引実績、ショッピングでのレビュー回数などのほか、Yahoo! JAPANへの支払いの延滞や飲食店の予約キャンセルなど

  5. 消費行動
  6. Yahoo! JAPANのEコマースやYahoo! ウォレットなどの利用金額

  7. Yahoo! JAPANのサービス利用
  8. Yahoo! JAPANが提供するサービスの利用頻度など

これらの個人データが900点満点でスコア化され、ユーザーはデータ提供の見返りとして、ヤフーのサービスを利用する際にさまざまな特典が付与される。企業はYahoo! スコアを活用してそれまでできなかったサービスの展開が可能になる。

信用スコアを受け取る企業側のメリットは?

その具体的な内容は、実証実験を行ったパートナー企業4社のケースでいえば、次のようなものだ。

ランサーズ(株):フリーランスで働く優良ユーザーと仕事を発注する企業のマッチング
OpenStree(株):電動自転車のシェアサイクリングサービス「HELLO CYCLING」の特別料金プランを優良ユーザーに提供する
(株)TableCheck:予約を忘れそうなユーザーを選び出して、リマインド連絡を増やし、直前のキャンセルを防止する
(株)クラウドワークス:優良ユーザーに優先的に仕事をオファーする

優良ユーザーとは、Yahoo!スコア(個人情報)を提供した高スコアのヤフーの利用者のことだ。

点数が高ければ高いほど、割引率があがったり、出会いのチャンスが増えたりする。

パートナー企業が集まらない?

しかし、昨年10月の時点では、パートナー企業は12社1団体もあったのに、実際に実証実験を行ったのは4社だけであった。これではいかにもさびしい。

当初名を連ねていたアスクルやコスモ石油マーケティングといったより知名度の高い企業がそろって敬遠した理由は何なのか。

ヤフーでは、新たなパートナー企業の募集を始めているが、これからどれくらいの企業が参加するのか不安視する声も多く、前途多難を思わせる船出となった。

Next: 国民を3つの層に階層化。日本は信用格差社会へ向かう

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