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ダイコク電 Research Memo(6):2019年3月期業績は「新規則」の影響で減収も大幅な増益を実現

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■決算動向

2. 2019年3月期決算の概要
ダイコク電機<6430>の2019年3月期の業績は、売上高が前期比8.6%減の31,166百万円、営業利益が同28.1%増の1,527百万円、経常利益が同25.8%増の1,748百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同60.9%増の1,263百万円と減収ながら大幅な増益を実現した。期初予想に対しても、売上高が下回ったものの、利益面では上回る着地となっている。

「新規則」の施行から1年以上が経過したにもかかわらず、依然として設備投資に対して慎重な姿勢が継続する厳しい市場環境のなかで、「情報システム事業」は大手企業向けにホールコンピュータの導入が進んだことやCRユニットの販売が堅調に推移したことから、ほぼ前期並みの売上高を確保することができた。一方、「制御システム事業」は、遊技機市場全体の新台販売台数が低調に推移するなか、遊技機メーカーの販売計画の見直しやリユース率の上昇などにより、制御ユニット及び部品販売が落ち込み、計画を大きく下回る減収となった。

利益面では、サービス売上の伸びや付加価値の高い提案営業などにより売上総利益率が37.5%に改善(前期比2.8ポイント増)。また、販管費についても研究開発費の一巡や販売手数料の減少等により大きく減少したことから、計画を上回る大幅な営業増益を実現した。営業利益率も4.9%(前期は3.5%)に改善している。

財務面では大きな動きはなく、総資産は前期末比0.4%増の43,729百万円とほぼ横ばいで推移した一方、自己資本は内部留保の積み増しにより同2.2%増の29,898百万円と微増したことから、自己資本比率は68.4%(前期末は67.1%)と若干改善している。

業績別の業績は以下のとおりである。

(1)情報システム事業
売上高は前期比1.4%減の24,474百万円、セグメント利益は同11.9%増の2,725百万円と微減収ながら増益となった。期初予想に対しても、売上高が若干未達となったものの、利益面では大きく上回る着地となっている。新規出店や大規模改装が大幅に減少するなか、ホールコンピュータは大手企業への導入が進んだことにより前年を上回った。また、情報端末※の販売も前期並みを確保。ただ、景品顧客システムなどその他主力製品の販売が落ち込んだことにより、売上高は僅かに減収となった。

※「BiGMO PREMIUMII」、「REVOLA」などのファン向け情報端末(呼出ランプ)のほか、同社独自のセキュリティ提案が高い評価を得た「VEGASIAIII」などのCRユニットの販売が前期並みに推移


利益面では、前述のとおり、収益性の高いサービス売上の伸びや既存ホールへの付加価値の高い提案営業が奏功し、売上総利益率が改善したことに加え、次世代ホールコンピュータ等の研究開発費の一巡などにより、計画を上回る大幅な増益を実現した。

特に、機器販売が全般的に苦戦を強いられるなかでも、サービス売上は前期比1.8%増の10,603百万円(特に、注力するMGサービスは前期比3.3%増の4,454百万円)と着実に伸びており、収益の底上げに貢献しているところは評価すべきポイントである。

(2)制御システム事業
売上高は前期比27.7%減の6,740百万円、セグメント利益は同12.7%増の488百万円と減収ながら増益となった。ただし、期初予想に対しては、売上高、利益ともに下回る着地となっている。パチンコ遊技機向け表示ユニット販売は好調に推移したが、「新規則」の影響による遊技機メーカーの販売計画の見直しやリユース率の上昇などにより、制御ユニット及び部品販売が落ち込み、計画を大きく下回る減収となった。また、自社開発によるパチスロ遊技機※の販売がなかったことも減収要因となっている※。

※前期は約5,500台を販売


利益面でも、減収による収益の押し下げにより計画を下回る減益となった。

以上から、2019年3月期業績を総括すると、「新規則」の影響等により、新規出店や大規模改装が大幅に減少し、新台販売台数も低調に推移する厳しい市場環境が続くなかで、減収とはなったものの、大手企業との取引開始に加え、サービス売上の伸びや提案営業により売上総利益率が改善したこと、研究開発費の一巡等により大幅な増益を達成したところはプラスに評価できる。また、画期的な新サービスを含むCRユニット「VEGASIA
III」※が高い評価を受け、足元の受注も好調に推移しているところについても、今後に向けて明るい材料となった。

※顔認証カメラが標準装備され、ファン動向が把握できるところに最大の特徴がある。特に、データ分析による最適な機種構成の実現のほか、セキュリティ機能の強化が高い評価を受けているようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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