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OECD要人「現状は2007年より悪い」まもなく再来する世界経済危機シナリオ

「景気は緩やかに回復している」から安心せよとの声が聞こえてくる一方で、極寒の寒気団が沖縄まで襲来。米国東海岸も酷寒のブリザードが襲来しているようで、大雪で自宅に閉じ込められるということで住民が食料品の買い溜めに走って、スーパーの棚は空っぽとのこと。

日頃から緊急事態に備えて食料品備蓄をしておけば慌てる必要はないのですが、それができないのが人間です。そうです。緊急事態に備える事が大事なのです。そして何も起きずに時が過ぎたら「ああ良かったなぁ!」と呟いているのが一番良いことなのです。金融危機でも同じでしょう。

1/20~23まで開催されたダボス会議の前夜に、OECDの要人が、現在は2007年時点よりも悪い状況であると警告していました。テレグラフ報道です。(『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』)

「現在は2007年時点よりも悪い状況」OECDホワイト議長の警告

テレグラフ報道のポイント

現在、OECD経済開発検討委員会の議長であり、以前BIS理事会メンバーでもあったウィリアム・ホワイト氏によると、現在の世界金融システムは脆弱化し、世界的な債務不履行と破産の大雪崩に直面しつつあり、社会的・政治的安定を破壊するのではないかと懸念される。ダボス世界経済フォーラムの前夜、独占インタビューとして語った。

ホワイト議長は「現在の状況は2007年のときよりも悪い状態である。その上、これから始まる深刻な不況を防止する手段は残っていない。過去8年間、あらゆる分野で債務が積み上がり、世界中の国々でそれが火種になっている。こうなってくると、次の危機では、これらの債務が不良債権として踏み倒されるのは明白なことだ。価値があると思って資産を保有をしている多くの人々が困ることになるだろう」と語った。

「もう破産になることは間違いなく、唯一これからの課題は、到来する債務危機を直視できるのかどうか?危機が混乱を招くのか、混乱に陥るのか?である」

「5000年も以前に、シュメール人は借金特赦を考え出していた。いま全世界の政府や金融当局にとって次の任務は、借金の帳消しをどのように実行するのか?帳消しをすると、社会的勝者と敗者が再編成され政治的な大嵐が吹き荒れるが、それをどうするのか?ということである」

「そうなれば欧州の債権者が一番大きな損失を受けるだろう。すでに欧州の銀行群は1T$の不良債権を抱え込んでいるからだ。それらの不良債権は、新興国市場関連のものであり、ほとんどをロールオーバーして誤魔化しているので、顕在化していないだけなのだ」

「欧州の銀行システムには想像以上の金額の資金注入が必要であり、その救済法式も新たに決まったベイルイン(Bail-in)方式なので、10万ユーロ以上の預金者はそれに協力しなければならなくなるだろう」

このの人物、ウィリアム・ホワイト氏の警告を真剣に聞く必要がある。彼こそは2005~2008年の間にわたって、西欧社会の金融情勢は脆弱であり凶暴な危機がやってくると声高に主張し的中させた人物だからである。

Next: 「中央銀行はすでに限界点に来ており、これ以上は何もできない」

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