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為替週間見通し:ドルは弱含みか、米金融当局の発言内容を見極める展開

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【先週の概況】
■米債利回り反転でリスク選好のドル買い強まる

先週のドル・円は強含み。一時105円05銭まで下落したが、米中貿易協議の進展が期待されたことから、106円98銭まで買われる場面があった。米中通商摩擦の長期化、香港での逃亡犯条例の改正案撤回を求めるデモ継続、アルゼンチンの金融危機再燃などへの懸念から、リスク回避的な円買いが先行した。その後、米通商代表部(USTR)が対中関税第4弾に関し、一部の延期(9月1日から12月15日まで)と除外を発表し、ドル買い・円売りが優勢となった。

中国やユーロ圏の景気減速懸念などで米国10年債利回りは一時2年債利回りを下回ったことから、米国は近く景気後退入りするとの警戒感が浮上し、ドル・円は再び106円を下回った。しかしながら、15日発表の7月米小売売上高は市場予想を上回る前月比+0.7%となったことや、同時発表の8月NY連銀製造業景気指数は低下予想に反して7月実績を上回ったことから、ドル・円は106円台前半まで戻した。

16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、一時106円43銭まで買われた。7月米住宅着工件数と住宅建設許可件数は市場予想を下回ったものの、「ドイツが景気後退入りした場合、財政出動の準備がある」との報道で投資家心理が改善し、米国株式は上昇。米国債利回りは株高を意識して反発し、リスク選好のドル買い・円売りが活発となった。ドル・円は106円36銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:105円05銭−106円98銭。

【今週の見通し】
■ドルは弱含みか、米金融当局の発言内容を見極める展開

今週のドル・円は弱含みか。米国経済の減速に思惑が広がりやすいなか、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や当局者の講演などで連邦準備制度理事会(FRB)の9月以降の金融政策を探る展開となりそうだ。米国はリセッションに向かうとの見方が広がっており、米国の経済指標がこれまで以上に注目される。直近の消費者物価指数(CPI)や小売売上高などは市場予想を上回ったが、今後発表される経済指標が低調な結果となった場合、景気腰折れの見方が強まるだろう。

毎年この時期に開催されているジャクソンホールでの会合では、金融当局者の発言が特に注目されている。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)は8月23日に講演を行う予定となっており、利下げスタンス継続の考えが示された場合、年初来安値の104円80銭やトランプ政権発足後の最安値104円56銭がドル・円の下値目途として意識されそうだ。

トランプ政権は、対中制裁関税第4弾の9月発動について、一部品目に対する関税賦課を延期する柔軟姿勢を示しており、リスク回避的な取引はやや減少した。ただ、貿易問題などを巡る米中対立の早期解消への期待は高まっていないため、米中貿易摩擦の長期化を警戒した円買いが当面ドルの下押し要因となろう。

【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(8月21日公表予定)
8月21日に7月30-31日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表される。7月おFOMC会合では0.25ポイントの政策金利引き下げが決定されたが、利下げ継続の必要性について肯定的な意見が多くみられた場合、ドル売り要因となりそうだ。

【ジャクソンホール年次経済シンポジウム】(8月22-24日開催)
米ワイオミング州ジャクソンホールで開催されるカンザスシティー連銀主催の年次経済シンポジウム。今年のテーマは「金融政策における課題」。パウエルFRB議長は23日に講演を予定している。経済見通しや金融政策に関する発言は売買材料になる。

予想レンジ:104円50銭−107円50銭


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