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T&Dホールディングス、1Qは前年同期比で減益も進捗は想定内 一部商品の販売停止等が影響

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2019年8月9日に行われた、株式会社T&Dホールディングス2020年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

決算のポイント

永田光宏氏:T&Dホールディングスの永田でございます。本日はお忙しいところ、電話会議にご参加いただきありがとうございます。スライドに沿って、25ページまで説明いたします。

それでは早速ですが、説明に入りたいと思います。当第1四半期決算のポイントは記載のとおりでございます。

経常利益・四半期純利益は、通期業績予想に沿った進捗となっております。中核生保3社の新契約業績は、定期保険等の税務取扱い見直しにともなう大同生命の一部商品の販売停止の影響などによりまして、前年同期を下回りましたが、年度見通しに沿った進捗になっています。

新契約価値は、金利低下の影響があったものの、おおむね年度見通しに沿って進捗しております。Group MCEVは、新契約価値の積み上げの一方で金利低下の影響などによりまして、前期末から減少しました。

連結主要収支

連結主要収支の状況は、スライドのグラフのとおりです。各指標ともおおむね通期業績予想に沿った実績です。

連結損益計算書(要約)

T&Dホールディングス、1Qは前年同期比で減益も進捗は想定内 一部商品の販売停止等が影響

連結主要収支をご説明いたします。このスライドには、連結損益計算書を記載しております。経常利益は299億円となり、前年同期から73億円の減益となりました。

これは主にヘッジコストの増加にともなう金融派生商品の増加と、有価証券売却損益の減少によります。四半期純利益は156億円となり38億円の減益となりました。

なお、価格変動準備金の超過繰入は、太陽生命・大同生命とも今期は実施しておりません。

連結貸借対照表(要約)

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このスライドには、連結貸借対照表を記載しております。

基礎利益・順ざや

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基礎利益・順ざやについてご説明いたします。

3社合算の基礎利益は、前年同期並みの368億円となりました。うち、3社合算の順ざや額は121億円となり、前年同期より10億円増加しました。これは主に、利息および配当金等収入が増加したことと、予定利息負担が減少したことによります。

スライド右側の、太陽生命・大同生命の基礎利益の増減要因についてご説明いたします。太陽生命では、順ざやは増加したものの、団体保険の料率改定の影響等によりまして、非差益の減少があったことなどにより、前年同期から約24億円減少しております。

大同生命では、新契約高の減少にともなう標準責任準備金積増負担の減少を主因に、前年同期から27億円増加しております。

MCEV計算結果(四半期)

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EVについてご説明いたします。2019年6月4日の経営方針説明会でご案内したとおり、2019年4月から経済価値ベースの指標には終局金利を適用しております。

なお、2019年3月期の数値につきましても、終局金利を適用した数字をあわせて記載しております。

Group MCEVは、新契約価値を積み上げたものの、国内金利の低下などによりまして、前年同期より442億円減少し、2兆5,608億円となりました。

新契約価値は、国内金利の低下や、大同生命の一部商品の販売停止などの影響があり、263億円となりました。開示した年度見通しの1,350億円に対しまして、約20パーセントの進捗となっております。

ROEVおよびCoreROEVは、年換算前でそれぞれマイナス0.7パーセントとプラス1.2パーセントとなりました。また、新契約マージンは9.7パーセントでございます。

EV変動要因

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このスライドでは、EVの変動要因について記載しております。

新契約価値等が着実に増加した一方で、スライドの最も右側の経済変動および経済的前提変更の影響が金利低下などの影響によりまして、マイナス1,040億円と大きな減少要因となり、全体でMCVは前年度末から減少しました。

ESRの状況

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ESRの状況についてご説明します。

EV同様、ESRについても、国内外の資本規制の動向を踏まえまして、2019年4月から終局金利を適用しております。併せて、サープラスには劣後債務を反映するようにしております。

2019年6月末のESRが、前期末から2ポイント低下し、187パーセントとなりました。低下は主に新契約・保有契約を積み上げたものの、国内金利の低下などによってサープラスが減少したことなどによります。

健全性指標

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ソルベンシー・マージン比率および実質純資産につきましては、このスライドに記載しております。

中計(2019ー2021年度)のマーケティング戦略|太陽生命

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このスライド以降は、中核生保3社が中期経営計画に注力しております各社の契約業績指標およびEVの条件について、説明するものでございます。

スライド13ページは、太陽生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略を記載しております。

契約業績|太陽生命

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太陽生命の契約業績は、スライドのとおりでございます。第1四半期の保障性新契約年換算保険料は、前年同期比で25.5パーセント減少の40億円となりました。

この減少は主に営業活動を平準化した影響によるものでございます。なお、年度の業績見通しに対しては順調に進捗している状況でございます。

中計(2019ー2021年度)のマーケティング戦略|大同生命

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このスライドは、大同生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略を記載しているものでございます。

契約業績|大同生命

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大同生命の契約業績はスライドのとおりでございます。

新契約高は、定期保険等の税務取扱の見直しにともなう解約返戻金のある定期保険の販売停止の影響によりまして、前年同期から60.0パーセント減少し、8,023億円となりました。

なお、更新型の個人定期保険でありますRタイプや、終身介護保障保険「介護リリーフα」が堅調でございまして、第1四半期はおおむね計画どおりの進捗になっております。

解約失効率は6.20パーセントと、前年同期から2.36ポイント低下しております。保有契約高は新契約高の減少もあり、前期末から1,253億円減少し、47兆0,207億円となりました。

中計(2019ー2021年度)のマーケティング戦略|T&Dフィナンシャル生命

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T&Dフィナンシャル生命のマーケティング戦略でございます。

契約業績|T&Dフィナンシャル生命

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T&Dフィナンシャル生命は2019年度から、重視する契約業績指標を年換算保険料ベースにしております。

新契約の年換算保険料は、前年同期比で8億円減少の22億円となりました。これは主に、一時払商品で銀行窓販での厳しい競争環境が続いて、前年同期からの減少が継続している状況でございます。

商品の発売・改定状況(2019年7月)

T&Dホールディングス、1Qは前年同期比で減益も進捗は想定内 一部商品の販売停止等が影響

このスライドは、補足として足元の新商品等についてでございます。

ご案内のとおり、大同生命では販売停止しておりました主力の解約返戻金のある「Lタイプ」等の後継商品としまして、2019年7月11日に新商品「Lタイプα」等を発売しております。

この商品の特徴は、「保険料・解約払戻金のバランス」を柔軟に調整可能できるオーダーメイド型の保険であるという点で、これは業界初の商品でございます。発売以降、足元まで順調な滑り出しになっております。

また、T&Dフィナンシャル生命におきましては、主力の外貨連動型一時払終身保険であります「生涯プレミアムワールド」をリニューアルしまして、2019年7月1日に「ワールド5」として発売しております。

主な改定内容は記載のとおりでございます。例えば、1つ目の業界初の保険金最低保証特約においては、一定期間死亡保険金について、円貨の一時払保険料と同額を最低保証するものでご好評をいただいております。

2019年7月以降の新契約業績は大変好調でございまして、年度計画の達成に向けてさらに販売を拡大する予定でございます。

各社別MCEV(四半期)

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生保3社のMCEVおよび新契約価値の状況でございます。はじめに、太陽生命でございます。MCEVは国内金利の低下を主因に、前期末から約6億円減少して、8,964億円となりました。新契約価値におきましては、営業活動平準化の影響や、国内金利の低下などから137億円となっております。

次に大同生命です。MCEVは国内金利の低下を主因に、前期末から584億円減少し、1兆5,496億円となりました。新契約価値は主に一部商品の販売停止等の影響によりまして、124億円となっております。

最後にT&Dフィナンシャル生命でございます。MCEVは前期末と同水準の1,018億円となり、新契約価値は2億円となっています。なお、3社とも新契約価値は年度見通しに沿って、おおむね順調に進捗している状況でございます。

資産運用状況

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太陽生命および大同生命の資産運用状況でございます。太陽生命では、公社債は国内の低金利環境を踏まえて、外貨建国内債および円建事業債等の積み増しを行い、残高は増加しております。

実質的な株式エクスポージャーは前期末並みを維持しております。一方で、外貨エクスポージャーは、市場見通しに基づき、前期末から上昇させております。

大同生命におきましては、公社債はALMの観点から、超長期国債や、国債を上回る利回りが確保できる超長期の社債などに投資しております。外国証券は、主に欧州国債や外国株式、オルタナティブ資産などに投資しました。

その結果、実質的な株式エクスポージャーおよび外貨エクスポージャーは、おおむね前期末から維持しております。

一般勘定資産の差損益

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23ページは、一般勘定資産の差損益を記載しております。3社合算の差損益は、国内金利が低下したことなどにより、前期末から1,182億円増加の、1兆3,827億円となっております。

2020年3月期 通期業績予想

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T&Dホールディングス連結の2020年3月期通期業績予想と、第1四半期の進捗状況でございます。おおむね計画に沿った進捗となっております。なお、通期業績予想等の数値につきましては、2019年5月15日に開示したものから変更はございません。

(参考)2020年3月期 通期業績見通し|生保3社

T&Dホールディングス、1Qは前年同期比で減益も進捗は想定内 一部商品の販売停止等が影響

参考として、生保3社の通期業績見通しと進捗状況を掲載しております。後ほどご確認いただければと思います。

最後になりますが、当四半期決算におきましては、大同生命の一部商品の販売停止継続等によりまして、新契約業績は前年同期から減少しました。しかしこれは、当初から想定していたものであり、年間見通しに対しておおむね順調に進捗しています。

また経常利益、四半期純利益におきましても、おおむね業績予想に沿った進捗となっております。今後も2019年4月からの新しい中期経営計画の戦略のもと、企業価値の安定的かつ持続的な増大を実現してまいります。

以上をもちまして、2020年3月期第1四半期決算の説明を終わります。ありがとうございました。

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