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Eストアー Research Memo(6):人材強化に向けた先行投資により、想定通り減益で着地

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■業績の動向

1. 2020年3月期第1四半期決算の概況
Eストアー<4304>の2020年3月期第1四半期決算は、売上高1,167百万円(前年同期比3.2%減)、営業利益113百万円(同21.2%減)、経常利益135百万円(同5.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益94百万円(同3.4%減)と減収減益となった(同社は2019年3月期第2四半期から連結決算に移行したため、前述の前年同期比較は参考値)。

2020年3月期の期初に当たり同社は、売上高5,047百万円(前期比2.3%増)、営業利益347百万円(同32.7%減)と、売上高は横ばい~微増ながら営業利益は大幅減益予想を発表した。この背景は、売上高については2019年3月期の反省を踏まえて慎重なスタンスで計画を立てたためと考えられる。同社がそうした結論に至ったのは、前期に本格的に販売を開始した販促システムと解約の流れが続くショップサーブからの収入(売上区分としては販売システム・ストック売上高)、及び1店舗当たり売上高は増加しているものの顧客数減少の影響でやはり減収基調に転じた販売システム・フロウ売上高の各項目の状況を勘案した結果とみられる。

そうした2020年3月期の第1四半期決算は、想定どおりの線で着地した。販売システム・ストック売上高は前年同期比7.0%減の411百万円となった。解約により顧客数の減少が続いていることが要因だが、これは同社の戦略に沿った動きであるのは前述のとおりだ。販売システム・フロウ売上高も同3.4%減の469百万円となった。1店舗当たり流通額は8%増と狙いどおりの動きとなっているが、現状は顧客数減少の影響が大きく減収となった。販促システムは同35.6%増の3百万円となった。前年第1四半期の売上高がわずかに2百万円だったために増収率は大きくなっているが、本来の期待値は2020年3月期第1四半期でも数千万円はあったと思われ、それに比べれば現状はまったく評価できる値ではない。

マーケティングサービスは前年同期比4.3%増の278百万円となった。この評価は悩ましい。増収を確保した点は評価できるが、同社が期待する増収幅はもっと高いと弊社では推測している。この点については、第1四半期の増収分は中小型の従来契約分からの収入増が主体で、大口顧客の新規契約からの収益は反映されていないことが理由と弊社ではみている。

同社が注力する大口顧客の新規獲得の動きは明確に進捗しており、契約に至った案件は複数存在していると推測される。しかしながら、契約と収益計上にはタイムラグがあることから、第1四半期決算にはほとんど反映されていない。この点は第2四半期決算以降にはきちんと反映されてくるとみられる。

一方利益面では、第1四半期の営業利益が前年同期比21.2%減となり、通期予想(前期比32.7%減)に沿った形での着地となった。今期に同社が大幅減益を予想する背景は、人材獲得・教育にかかる先行投資だ。その中身としては注力分野であるマーケティングサービス事業のコンサルタント要員の拡充が中心とみられる。同社はここ数年、同様な予算を組んで各期に臨んできたが、思うように人材獲得が進まず利益が予想を上回って着地するパターンが続いていた。第1四半期の減益は人材拡充が順調に進んでいることの表れと考えることができ、その意味では決して悲観する必要はなく、むしろ順調な進捗と評価できると弊社では考えている。


下期は消費増税の影響に注意。短期業績よりも大口顧客獲得状況こそが注目点で、ここで十分に成果を出せれば2021年3月期業績の拡大に期待が高まる
2. 2020年3月期通期の考え方
2020年3月期について同社は、売上高5,047百万円(前期比2.3%増)、営業利益347百万円(同32.7%減)、経常利益384百万円(同34.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益298百万円(同27.2%減)と増収・減益を予想している。

第2四半期以降については、事業環境として特段の急変は起こっておらず、基本的には第1四半期決算の延長線上で着実に積み上がっていくと期待される。注力事業のマーケティングサービス事業については大口契約の獲得が想定どおりかそれ以上のペースで進んでいるとみられ、むしろ期待が高まる状況にあるとも言える。

しかしながら決して楽観はできない。理由は消費増税関連の影響だ。消費増税は今回が初めてではないが、過去の経験に照らすと初期反応として売上高の一時的な減少は出る可能性が高い(駆け込み需要もあるがその後の反動とネットした場合、マイナス影響が残るということ)。直接の売上高の減少以外にも、経済産業省が主導でおこなっているキャッシュレス・消費者還元事業により、ショップサーブの顧客企業・事業者に提供するクレジットカード決済代行システムの手数料などにも影響が及ぶ可能性がある。同社としては影響の最小化に努めるとみられるが、しばらく楽観は禁物というのが弊社の考えだ。

こうした消費増税関連の懸念要因は一時的なものであり、2021年3月期には解消される見通しだ。その時までにマーケティングサービス事業で大口顧客との契約を十分積み上げることができていれば、2021年3月期の業績は大きく飛躍する可能性は十分あると弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)


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