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コラム【アナリスト夜話】:邦銀がうなされる追加緩和の悪夢と“優勝劣敗”(マネックス証券チーフ・アナリスト大槻奈那)

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先週、ECBやデンマークが利下げに踏み切り、今週の米FOMCも、原油急上昇の影響を考慮しても、利下げは概ね確実視されています。動きなしと予想される日銀についても、来月の消費増税もあり、追加緩和が少なくとも議論はされるだろうとの見方が広がってきました。

これに伴い、いよいよ邦銀も預金手数料導入か、などという報道もあります。しかし、少なくとも個人口座については、「冗談じゃない」という声が多いでしょう。銀行が口座手数料をとる場合、4割以上の人が口座を解約するというアンケート結果もあります(2018年、オリコン調べ)。世界では、むしろ、ネットサービスの台頭で手数料は低下しており、その競争に耐えられない銀行と急成長を遂げている銀行の優勝劣敗がはっきりしてきています。

昨年米JPモルガンが開始したネット銀行FINNは、若者の需要を取り込めず、たった1年で閉鎖に追い込まれました。獲得口座数はわずか4.7万でした。一方、最近驚異的に伸びているのが、韓国のKakaobankです。SNSサイトKakaoが17年に開始し、今年7月には口座数が1,000万口座に達しました。韓国の人口は日本の半分なので、スタートからわずか2年で日本のメガバンク並みの個人口座を獲得したような躍進ぶりです。

決め手は、使い勝手の良い UXと遊び心のあるキャラクターを使った仕組みに、手続き後数分で振り込まれるという個人向け無担保融資です1。危うい感じもしますが、従業員数は大手行の30分の1の約700人という超軽量運営で、早くも黒字化しています。

日本でも、ここから先の金融緩和は、銀行業界の思わぬ勢力図の変化を巻き起こすかもしれません。私も最近ネット銀行を本格的に使い始めましたが、大手行とサービスに違いはなく、ポイントの使い道やUXなどに遊びがある気がします。足元で復活している銀行株の次のテーマとして、改めて注目したいと思います。

マネックス証券 チーフ・アナリスト 大槻 奈那
(出所:9/17配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より、抜粋)



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