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リソー教育 Research Memo(7):スクールTOMAS、ハローe先生ともに回収期入り

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■リソー教育<4714>の中長期成長戦略と進捗状況

2. 学校内個別指導事業の成長戦略と進捗状況
学校内個別指導事業は子会社のスクールTOMASが展開する事業で、学校内で個別指導サービスを提供するスクールTOMAS事業とオンライン英会話教育を提供するハローe先生事業の2つから成っている。

(1) スクールTOMAS事業
スクールTOMAS事業とは学校内に1対1個別指導のTOMASを設置する事業で、ポイントは、学校という集団指導との相性の良さと、授業の内容が補習ではなく受験指導である点にある。個別指導を手掛ける同業他社は数多いがそのほとんどは学校の補習という位置付けだ。

導入する学校側の目的は進学実績の向上だ。少子化の時代に生徒を呼び込む最大のアピール材料は進学実績であり、その実現を学校の授業と相性の良い個別指導によって目指すということで、潜在的なニーズは極めて多いと推測される。一方同社側のメリットはいろいろあるが、何といっても大きいのは不動産経費の節減とそれによる高利益率の実現だ。

このスクールTOMASの導入学校数はこれまで計画よりも遅れ気味ではあったが、講師の確保も含めて体制が整い、いよいよ導入学校数が加速するステージに入ってきた状況にある。2019年2月末の導入学校数は36校だったが、2020年2月末時点の導入見込みは64校(契約ベースでは70校)となる見通しだ。

スクールTOMASに関しては、同社と東京都教育委員会との間で業務委託契約が締結されている。これは東京都教育委員会が進める「進学アシスト校」事業にかかる業務をスクールTOMASが請負い、都立高校にスクールTOMASを導入して大学受験のための進学指導を行うというものだ(2019年4月10日付リリース参照)。現在、複数の都立高(2~3校とみられる)で試験的に実施されており、その結果を見て導入学校数や時期などの詳細が決定される見通しだ。“結果”とは進学実績であるため、事業の進捗が具体化するのは早くて2020年春、場合によってはさらに1年先の2021年春になる可能性がある。時間と手間がかかる取り組みではあるが、スクールTOMAS事業の先行きを大きく左右すると考えられる取り組みであり、じっくりと見守りたい。

中期的な時間軸で見た場合のスクールTOMASの事業規模に関し、同社は300校への導入は十分可能とみている。現在のペースが続けば2021年2月期中に導入校数が100校に到達する可能性があるが、それを機に、同社はスクールTOMASの更なる拡販に向けて大きくアクセルを踏み込む構想を有している。学校側から見た場合も、100校の導入実績があり、それらが期待どおりの進学実績を出しているということになれば、競争上の必要性や相対的優位性の確保といったことが直接の動機となって導入機運が大きく拡大することが期待される。

(2) ハローe先生事業
ハローe先生は、学校内でマンツーマン型の個別英会話指導を行うもので、契約当事者が学校法人となるB to B to C型事業モデルである点でスクールTOMAS事業と共通している。同社における営業活動や受講生における進学指導など、様々な面でシナジー効果が高い構造となっている。

ハローe先生の特長は、ネイティブスピーカーの英語教師による英会話指導にある。しかし国内においてネイティブの英会話講師を確保することはコスト面でも容易ではない。これを解決するために同社は、フィリピン・セブ島に講師を集めてそこから日本の高校にオンラインで英会話指導を行うモデルを開発した。オンライン形式は、講師1人当たりの稼働率、すなわち生産性の向上にも寄与すると期待される。

しかしながら、ハローe先生事業はこれまで先行投資が続いてきた。現地の名門大学出身者を中心に人材を集めるだけでなく、現地の法規制にのっとった雇用体制の確立や教育効率を上げるために不可欠な講師への日本語教育などによって、当初の想定以上に立ち上げ費用が肥大化した模様で、これが収益性を圧迫してきた。しかしながらこれらの先行投資は2019年2月期までにピークを打ち、2020年2月期からはスクールTOMAS同様“回収期”に入っている。

ハローe先生の導入学校数は2019年2月期の16校から、2020年2月期末では28校へと拡大する見通しとなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)


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