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日本郵政、かんぽ商品の営業活動を自粛も日本郵便の郵便・物流が好調 中間純利益は前期比で増加

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2019年11月19日に行われた、日本郵政株式会社2020年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料/補足資料

日本郵政グループ 決算の概要

鶴田信夫氏:みなさま、本日はご多忙のなか、日本郵政グループ2020年3月期中間期決算電話会議にご参加いただき、誠にありがとうございます。日本郵政株式会社、IR室長の鶴田でございます。よろしくお願いいたします。

資料の掲載場所はいつものとおり、当社のホームページをご覧いただいて、「株主・投資家のみなさまへ」のページの、お知らせの11月14日にある「テレフォンカンファレンス資料の掲載について」という箇所をクリックでご覧いただけます。(資料は)2点あり、1つ目が「2020年3月期第2四半期(中間期)決算の概要」、2つ目が補足資料でございます。

さっそく当グループの連結決算の概要について、「2020年3月期第2四半期(中間期)決算の概要」により説明いたします。1ページ目は、いつもどおりの表でございまして、(スライドの)左側の太い線が連結の数字、右側が各社の数字になっています。

日本郵便は、主に郵便・物流事業の好調により、経常利益・中間純利益のいずれも前中間期比で増加しています。詳細は後ほど、セグメント別にご説明いたします。ゆうちょ銀行・かんぽ生命については、電話会議で各社から説明していますので簡単に申し上げます。

ゆうちょ銀行に関しては、引き続き金利が低位で推移する厳しい経営環境下で、国債利息の減少を主因とした資金利益の減少により、経常利益が前中間期比で222億円減少の2,011億円、中間純利益が前中間期比で144億円減少の1,448億円となっています。

かんぽ生命は、金融派生商品費用などのキャピタル損が増加したことなどにより、経常利益が前中間期比で200億円減少の1,415億円となりました。中間純利益は、価格変動準備金の戻し入れを行ったほか、有配当契約の減少に伴う契約者配当準備金繰入額の減少などにより、前中間期比で75億円増益の763億円となっています。

これらの状況を踏まえ、前中間期比でグループ全体では、経常収益が3,038億円減少の5兆9,693億円、経常利益は132億円減少の4,026億円、中間純利益は128億円増加の2,365億円となりました。

通期業績予想の当期純利益に対する当中間期の進捗率は、グループ連結で56.3パーセントとなっています。会社別では日本郵便が38.4パーセント、ゆうちょ銀行が53.6パーセント、かんぽ生命が82.1パーセントでございます。この状況を踏まえた業績予想については、後ほどご説明いたします。

郵便・物流事業 決算の概要

日本郵便のセグメント別について、ご説明いたします。まず、郵便・物流事業についてでございます。

(スライドの)右上の棒グラフは取扱数量の推移です。郵便が1.1パーセントの増加、「ゆうメール」は1.2パーセントの減少、「ゆうパケット」を含む「ゆうパック」では0.2パーセントの増加となりました。このうち、「ゆうパケット」が21.3パーセントの増加になります。「ゆうパケット」を除く「ゆうパック」ですと、11.8パーセントの減少となっています。

左下の滝グラフは営業利益の増減分析ですが、営業収益については引き続き大幅な増収となっています。荷物で178億円増加していますが、その要因は「ゆうパック」の単価の見直し・引き上げと、「ゆうパック」の数量増により、荷物の収益そのものが拡大しています。

郵便はいつもは減少ですが、今期は統一地方選挙や参議院選挙、消費税の引き上げに関連したお知らせなどによる郵便物の差出増の影響もあり、全体としては大きな増収になっています。

営業費用については、人件費が若干減少し、集配運送委託費が減少しています。これは(比率の)大きい「ゆうパック」が減少傾向にあることが主な要因になっています。それに伴うコストコントロールの取り組みにより、費用が減少しております。

これらの結果、営業利益は前中間期より331億円増加した283億円となり、民営化後は初めてとなる、中間期で黒字になりました。

金融窓口事業 決算の概要

日本郵政、かんぽ商品の営業活動を自粛も日本郵便の郵便・物流が好調 中間純利益は前期比で増加

(スライドの)右上の棒グラフについては、今期から郵便局ネットワーク維持交付金が入り、これと郵便・銀行・保険の手数料の合計で、前年比で40億円の減収となります。その他収益を含めた合計では、営業収益は前中間期比で111億円の減収になります。なお、この中の郵便手数料は内部取引として消去されるものですが、セグメントの収益としては計上しているものでございます。

左側の滝グラフについては、受託手数料と交付金が今年度から減少・増加というかたちで出てくるわけですが、先ほど申しましたように、差し引きで40億円の減収となっています。主な要因は、保険の分の実質的な手数料の減少になります。その他収益では、不動産事業が7億円の増加、提携金融事業が14億円の減少、物販事業の絞り込みが60億円の減少となっています。

営業収益は全体で111億円減少ですが、費用が、給与手当などの人件費が158億円減少しました。それから、物販の事業の一部絞り込みによりまして、収益見合いで費用が56億円減少したのをはじめとしまして、経費が33億円減少となっています。これらの結果、営業利益は右下の表にありますように、前中間期から80億円増加して360億円となっています。

国際物流事業 決算の概要

日本郵政、かんぽ商品の営業活動を自粛も日本郵便の郵便・物流が好調 中間純利益は前期比で増加

国際物流事業の表は、上が豪ドルベース、括弧が円ベースとなっています。豪ドルベースですと、営業収益が前中間期より若干増加して42億2,800万豪ドル、費用が前中間期より1億1,500万豪ドルの増加で42億9,200万豪ドルとなり、EBITが6,300万豪ドルの赤字となっています。

全体的に、豪州経済の減速等を要因として営業収益が伸び悩む一方で、営業費用は人件費の単価上昇や、一部事業拡大に伴う初期費用等の影響で増加し、赤字になりました。

日本郵便 決算の概要(まとめ)

日本郵政、かんぽ商品の営業活動を自粛も日本郵便の郵便・物流が好調 中間純利益は前期比で増加

各セグメントを合計した日本郵便のまとめについてが、このスライドでございます。

営業収益を合計すると、為替の影響による円ベースの収益減少もあり、前中間期より175億円減少でございます。営業利益は312億円増加で567億円となり、中間純利益は193億円増加の384億円となりました。日本郵便については以上でございます。

2020年3月期通期業績予想

日本郵政、かんぽ商品の営業活動を自粛も日本郵便の郵便・物流が好調 中間純利益は前期比で増加

こちらのスライドが、2020年3月期の通期の業績予想でございます。

かんぽ生命については、先ほどの説明のように、今年5月に発表した業績予想を上方修正することといたしました。今般の問題について、お客さま対応に伴う費用の増加が見込まれる一方で、積極的な営業活動を控えている結果として、新規契約の減少に伴って費用が減少していること、資産運用収益の増加が見込まれていることなどがあり、業績予想の上方修正をいたします。純利益は、410億円上方修正の1,340億円でございます。

日本郵政グループの連結については、予想を据え置きとしています。かんぽ生命が上方修正しますが、日本郵政への影響は株主保有割合に限られること、日本郵便・ゆうちょ銀行については、業績予想を据え置くことなどを総合的に考慮し、日本郵政の業績予想については据え置きとなっています。

当社の株主への配当予想の修正は行いません。また、最後の行に書いていますが、今後は株主還元を目的とした自己株式の取得を検討するのに加え、保有している自己株式の消却についても検討していきたいと考えています。

5.引受郵便物等物数

日本郵政、かんぽ商品の営業活動を自粛も日本郵便の郵便・物流が好調 中間純利益は前期比で増加

補足資料「日本郵便株式会社の補足データ」をご覧ください。みなさんご承知かと思いますが、郵便が増加になっています。「ゆうパック」については、「ゆうパケット」は増加でございますが、「ゆうパケット」を除いた「ゆうパック」では減少となります。

一番下の表の単価は、4月から9月までの6ヶ月分の単価を前年と比較しています。「ゆうパケット」を含む「ゆうパック」では、前年同期比で30円増の453円、「ゆうパケット」を除く「ゆうパック」では、87円増の671円、「ゆうパケット」は35円増の180円、「ゆうメール」は2円増の64円となっています。

以上、簡単ですが、日本郵政グループ2020年3月期の第2四半期連結決算の概要について、ご説明申し上げました。私からの説明は以上です。

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