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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米経済指標にらみも材料出尽くしでドル売り

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16日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米中通商協議の正式合意による安心感が続き、円売りが主要通貨を押し上げる見通し。ただ、材料出尽くしでドルは売りが出やすく、米経済指標が想定内なら上昇は小幅にとどまろう。

トランプ米大統領と劉鶴中国副首相はホワイトハウスで行われた会合で、米中貿易協議の第1段階に関し正式に合意した。合意の内容は、中国による米国製品の輸入拡大など7項目。トランプ氏は、公正な貿易を実現するための「歴史的な取引」などと述べた。金融市場は重要イベントの無難通過を受けた安心感から、株高を手掛かりにリスク選好的な円売りに主要通貨が押し上げられる展開となった。同時に、材料出尽くしによるドル売りも進む。本日アジア市場でドル・円は109円台後半で、クロス円の上昇により底堅く推移した。

この後の海外市場ではアジア市場同様、狭いレンジ内での取引となりそうだ。短期的なリスク要因の後退で、引き続き安全通貨のドルや円、スイスフランが売られやすい地合いとなる見通し。市場のテーマは米中問題から米国の経済指標や企業業績に移り、今晩は12月小売売上高や1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数などが材料視される。全般的に底堅い内容が予想され、株高を手掛かりにドル買いに振れる可能性はあろう。ただ、ドルは110円台を回復しても、米10年債利回りの上昇ペースが緩慢なため押し上げ効果は弱いとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・20:30 欧州中央銀行(ECB)12月理事会議事要旨
・22:00台 南ア中銀が政策金利発表(6.50%に据え置き予想)
・22:30 米・12月小売売上高(前月比予想:+0.3%、11月:+0.2%)
・22:30 米・1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:3.6、12月:2.4←0.3)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:21.8万件、前回:21.4万件)
・22:30 米・12月輸入物価指数(前月比予想:+0.3%、11月:+0.2%)
・24:00 米・1月NAHB住宅市場指数(予想:74、12月:76)
・24:00 米・11月企業在庫(前月比予想:-0.2%、10月:+0.2%)
・03:00 ラガルドECB総裁講演
・06:00 米・11月対米証券投資収支(10月:ネット長期有価証券+325億ドル)



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