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NYの視点:米1月雇用統計:強い米国の労働市場を再確認か

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米国労働省はワシントンで7日に最新1月雇用統計を発表する。市場エコノミストは平均予想で、失業率が3.5%と50年来の低水準を維持、非農業部門雇用者数は前月比+16万人と、11月の+14.5万人から伸びが小幅拡大するとみている。

先行指標の中で、米労働省が発表する雇用統計と最も相関性が強いとされる民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の1月分は前月比+29.1万人と、前月から伸びが鈍化するとの予想に反し前月から拡大。予想のほぼ倍の伸びとなるポジティブサプライズとなった。2015年5月以降ほぼ5年ぶりの大幅な伸びを記録したため、1月雇用統計でも引き続き強い労働市場が再確認されると期待が強まった。例年に比べて暖冬が奏功した可能性が指摘されている。

一方、製造業の雇用はリスクとなる。米中第1段階貿易協定合意やUSMCAの成立は製造業にとり明るいニュースとなるがボーイングの生産停滞による製造業の雇用に与える影響への懸念が根強い。ISM製造業景況指数の雇用は46.6と2016年1月来の低水準となった12月45.2から改善したものの6カ月連続で50を割り込み活動の縮小となった。

また、米国経済の7割を消費が占めるため注目される米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数の12月分の雇用も53.1と、12月54.8、6カ月平均53.7を下回った。調査によると、企業は本年の米国、世界経済成長が弱まると見ており、大統領選挙の年でもあることから下方リスクに特に警戒、雇用の拡大などの投資を控えている。

■1月雇用統計の先行指標

・ISM非製造業景況指数:雇用雇用:53.1(12月54.8、6カ月平均53.7)

・ISM製造業景況指数:雇用46.6(12月45.2)

・ADP雇用統計:前月比+29.1万人
(予想:+15.8万人、12月:+19.9万人←+20.2万人)、
2015年5月来の高水準

・NY連銀製造業景況指数:
雇用(現状):9.0(12月10.4、6カ月平均6.9)
週平均就業時間:1.3(12月0.7、6カ月平均2.0)

6か月先
雇用:12.1(12月11.9、6カ月平均14.2)
週平均就業時間:+8.9(12月10.1、6カ月平均+3.7)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):+19.3(12月+16.8、6カ月平均+17.7)
週平均就業時間:+5.2(12月+8.5、6か月平均+8.1)

6か月先
雇用:24.3(12月27.4、6か月平均25.5)
週平均就業時間:13.2(12月17.5、6か月平均12.3)

・消費者信頼感指数(%)

雇用現況(%)
十分:49(12月46.5、前年46.7)
不十分:39.4(12月40.5、40.7)
困難:11.6(12月13、12.6)

6カ月後の予想
雇用
増加:17.2(12月15.5、前年15.3)
減少:13.4(12月13.9、16.2)
不変:69.4(12月70.6、68.5)

所得
増加:22(12月22.7、17.7)
減少:7.7(7.6、6.8)
不変:70.3(69.7、75.5)

・失業保険申請件数

件数 前週比 4週平均 継続受給者数
01/25/20| 216,000|  -7,000| 214,500 |   n/a
01/18/20| 223,000|  18,000| 216,250 |  1,703,000
01/11/20| 205,000|  -9,000| 216,500 |  1,747,000
01/04/20| 214,000|  -9,000| 224,000 |  1,768,000
12/28/19| 223,000|  -1,000| 233,500 |  1,804,000
12/21/19| 224,000| -11,000| 228,500 |  1,728,000
12/14/19| 235,000| -17,000| 225,750 |  1,723,000
12/07/19| 252,000|  49,000| 224,000 |  1,725,000

■市場予想
失業率:3.5%(12月3.5%)
非農業部門雇用者数:前月比+16.3万人(12月+14.5万人)
民間部門雇用者数:前月比+15万人(12月+13.9万人)
平均時給:予想:前月比+0.3%、前年比+3.0%(12月+0.1%、+2.9%)



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