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世界4極の貿易構造【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】

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世界4極(米国、中国、ユーロ圏、日本)のモノの流れを見てみよう。世界4極の貿易構造の中では、中国、ユーロ圏、日本から米国への輸出超過が大きい(2018年の輸出超過額はそれぞれ3,596億ドル、1,395億ドル、655億ドル)。需要地としての米国の重要性を再認識させられる。

米国以外の組み合わせでは「収支均衡」が多いが、その中では中国からユーロ圏への輸出超過が目立つ(926億ドル)。消費地としての中国の重要性は高まっているものの、この貿易構造からは、中国がかつての日本モデルから脱却しきれていないようにも見える。そして日本は、対米国以外で貿易黒字を残すことができていない。

ユーロ圏、日本から米国の輸出超過は自動車が大きく、米国通商政策の焦点となるのは止むを得まい。ただそれ以外にも、中国からは原子炉・ボイラー、電気機器、家具・玩具・衣類が、ユーロ圏からは原子炉・ボイラー、医療用品が、日本からは原子炉・ボイラー、電気機器の輸出超過も大きい。

中国から他3極への輸出超過が最大の品目は電気機器類である。コロナウイルス感染拡大により、足元の中国経済は甚大な影響を受けていると思われるが、貿易面でも電気機器への悪影響が想起されるところであろう。

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