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NYの視点:FRBは市場の追加利下げ予想に懐疑的

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新型肺炎の感染拡大が成長を一段と抑制するとの懸念から、米国金利先物市場では年内少なくとも1回、最大で2回の追加利下を織り込み始めた。市場は速くて、6月、7月あたりの利下げを織り込んだ。

一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)は米国経済に依然楽観的で、年内の金利据え置き予想を維持している。クロリダ副議長は20日、CNBCとのインタビューで新型肺炎が第1四半期の中国経済に影響をあたえることは必至だと指摘。また、中国経済が米国経済の多くを占めると警告した。しかし、現在のところ、新型肺炎が米国の金融政策の修正を必要とするような証拠がないとした。

リスクは存続するが、米国経済は「強い」と主張。労働市場も強く、新型委肺炎の影響を判断するのは「時期尚早だ」と加えた。米金利先物市場の利下げの織り込みを払拭させるべく、「利下げの可能性は高くない」との考えを示した。

FRBは19日公表した1月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の中で、貿易の不透明性、ブレグジット、世界経済の成長減速といったリスクは後退したものの新型肺炎が新たなリスクとなるなどリスクが存続すると警告。しかし、米国経済が緩やかなペースで成長継続すると楽観的な見通しを示し、政策が「適切」と考えていることも確認された。2020年、2021年の経済が成長減速する前に、潜在的水準を上回る水準までいったん強まると見ていることも明らかになった。新型肺炎が新たなリスクとなり、他のリスクも存続すると警告したものの、成長見通しの著しい修正にはいたっていない。

市場の追加利下げ観測が後退した場合、さらなるドル買いに繋がる。


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