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TOPIXへの断続的な売りには警戒しておく必要

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 21日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。20日の米国市場は、NYダウ、ナスダックともに下落した。新型コロナウイルスの感染が日本や韓国に広がるなか、投資家のリスク選好姿勢が後退し軟調推移となった。また、ゴールドマンサックスが新型コロナウイルスの影響が過小評価されていることを理由に、短期的な株価調整が入る可能性を指摘したことも相場の重しとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の23525円。円相場は1ドル112円30銭台で推移している。

 為替市場では円相場が1ドル112円台に乗せてきており、円安の流れが下支えとして意識されやすいところではある。また、シカゴ先物は底堅い動きをみせていることも、安心感につながる面はある。とはいえ、昨日は23800円台まで上昇した後に上げ幅を縮めていたこともあり、底堅いとみるよりは、自律反発の範囲内といったところであろう。

 新型コロナウイルスの感染が国内で広がりを見せてきている。中国は感染者のピークアウトを意識させる報道等もあるが、中国の報道自体に懐疑的な見方も少なくなく、反応は限られよう。また、昨日は225型のインデックス売買がけん引した格好であり、TOPIX型は弱く、全体としては弱含みにうつる。

 昨日の日経平均は一時25日線を突破する局面もみられたが、その後の弱い値動きによって、結局は75日線においても終値で超えることができなかった。また、「JPモルガン・ベータビルダーズ・ジャパンETF」は、このままいけば月間ベースで2018年6月の取引開始以降で最大の資金流出となると伝えられたことも、日本からの資金流出の流れとして受け止められている。先物市場ではこのところ、JPモルガン経由によるTOPIX先物売りが続いていることも、不安視されているようである。

 円安が下支えとなり、225型による先物買いで指数インパクトの大きい値がさ株などは底堅さが意識されそうだが、引き続きTOPIXへの断続的な売りには警戒しておく必要があるだろう。
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