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今週のマーケット展望「日経平均PBR1倍近辺の動きに注目」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(山崎みほ)

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皆さま、こんにちは、フィスコマーケットレポーター山崎みほの「マネックス証券の気になるレポート」です。足元では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍晋三首相が全国の小中高校に3月2日からの臨時休校を要請する考えを表明しました。また、各地で臨時休業やイベントの中止が相次いでおり、世界経済への影響が広がっています。

さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、3月2日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

まず広木さんは、今週の日本株相場について、『底値に到達した感が広がるかがポイントだ』としており、『日経平均は2万700~800円がPBR1倍の水準にあたる。いくらコロナウイルスの感染が脅威であっても、ここまで暴力的な下げを経て、日本を代表する優良企業のパッケージである日経平均がPBR1倍を割るというのは行き過ぎである』と指摘しています。そして、『過去、何度もPBR1倍は日本株の下限として意識されてきた水準である。今週はその水準を試しに行って、そこで下げ渋るか確認したい』と伝えています。

その上でまず注目されるのは、『週明け、先週土曜日に発表された中国のPMIに市場がどのような反応を見せるかだ』と考察しており、2月の製造業の購買担当者景気指数(PMI)について『前月より14.3ポイント低い35.7だった。リーマン・ショック直後の08年11月(38.8)を下回り、過去最低を記録した』と解説。非製造業のPMIも『24.5ポイント低い29.6と過去最低だった』といいます。

こうした結果について、広木さんは『事前の予想を大幅に下回る悪い数字だが、悪い数字が出るのは当たり前であり、サプライズでもない』と分析し、『過去の異常値だとして冷静に反応できれば相場も快方に向かう兆しとなる』と示唆しています。

また、もうひとつ下げ止まる材料として、『NY株の動き』を挙げています。先週金曜日のダウ平均については、『7日続落となり下げ幅は一時また1000ドルを超えたが、終値は357ドル安まで下げ幅を縮小して終えた』とのことで、『FRBのパウエル議長が「経済を支えるために適切に行動する」と声明を出し、利下げ期待が相場の支えになった』と考察しています。

そうしたことから、ナスダックは『小幅に反発した』として、『ダウ平均のチャートを見ると、ずっと大きな陰線が続いていたが、先週金曜日は下げたには下げたがローソク足は下ひげを引いた陽線だ。ダウ平均2万5000ドルを前にこちらも底入れのシグナルが点っている』と分析しています。

今週の注目材料については、『月初にあたり米国の重要経済指標の発表が続く』と言及し、『2日にISM製造業景気指数、4日にADP雇用レポートとISM非製造業景気指数、6日に雇用統計だ』と伝えています。ISM製造業については、『前回大きく改善し50を回復したが、今回は小幅に低下するも50は維持するとの予想だ。エンパイア、フィリー、シカゴと景況感は改善が続いておりISMもしっかりだろう』との見解ですが、『これもコロナ感染がこれほどの広がり見せる前のアンケートだからあまり材料視されないだろう』とみています。

最後に、米大統領選の民主党候補指名争いの第4戦について言及し、『サウスカロライナ州予備選で中道派バイデン候補が大差で勝った。序盤戦で惨敗が続いたバイデン氏は、今後の戦いに望みをつないだ』と述べています。今週は『いよいよ3月3日に指名争いのヤマ場、スーパーチューズデー』であるとのことで、『その前哨戦として注目されたサウスカロライナで巻き返せたのは大きい』と指摘。『これでまた混沌としてきたが、スーパーチューズデーの結果に市場がどう反応するかも見逃せないポイントだ』としています。

今週の予想レンジは、『2万700円~2万1600円』と予想しています。

参考にしてみてくださいね。

山崎みほの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを山崎みほの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコマーケットレポーター 山崎みほ



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