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景気の先行指標は銅価格~もっと知りたい商品先物取引

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みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。今回は景気の先行きを知るための参考になる指標についてお伝えします。

■景気と密接に関わる商品先物価格
原油、ゴムなど様々な商品先物価格は、私たちの生活に密接に関わっているので、景気に連動して価格が動きやすいです。例えば、景気が不調であれば、工場の稼働が減速し原油需要が減ったり、新車販売台数が減りゴム需要が減少しやすくなったりします。このように、全体の景気を見通しておくことは、商品先物価格の見通しを考える上で重要です。

■銅価格は景気の先行きを示す
景気の減速を診断する先行指標になるといわれているのが、銅価格です。このような特徴から、銅には「ドクターコッパー」(コッパー=銅)という呼び名もあります。銅の用途といえば、私は10円玉が真っ先に思いつきます。ですが実は他にも、銅線や電気モーターとしてスマートフォンやパソコン、自動車など私たちの身近なものの部品としても使われているのです。さらに、建築物や船舶にも銅が使われています。

■銅は「産業の血管」
そのため、景気が上向くと、銅が使われている製品の需要が旺盛になり、建設が盛んに行われるため価格が上昇しやすくなります。逆に、景気が減速すると製品需要も減り、建設が少なくなり、銅価格も下落しやすくなります。銅には「産業の血管」という呼び方もあるように、様々な金属の中でも工業品としての需要が多いため、銅価格は景気の動きに敏感に反応して動く傾向があります。特に中国は銅地金の世界消費の5割を占めるので、中国の景気を表す先行指標としても注目されています。

■銅価格は2月頭まで急落したが足元で持ち直す
銅先物価格(NY銅先物チャート)は、2020年1月16日に2.87282ドル(1ポンドあたり)で高値を付けた後、2月3日には2.48791ドルまで急落し、2月17日には2.62617ドルまで持ち直しつつあります。市場では新型コロナウイルスの拡大に警戒感が強まっていますが、この影響を見極めるムードになっていることがうかがえます。銅先物価格は、商品先物相場を見る上での参考になる指標としておさえておきましょう。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ


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