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ホットリンク Research Memo(7):財務の健全性は維持するも収益性は大きく低下。今後の課題に

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■業績動向

3. 財務状況と経営指標
ホットリンク<3680>の2019年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比430百万円減少の5,385百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では事業拡大に向けた人材投資や新規顧客開拓のための費用増等により、現金及び現金同等物が275百万円減少した一方で、営業債権及びその他債権が157百万円、未収法人所得税が71百万円増加した。また、非流動資産ではのれんの減損759百万円及びソフトウェア資産の除却183百万円が減少要因となる一方で、2019年より新たにIFRS第16号の適用を開始したことに伴い、使用権資産(リース取引による資産)770百万円を計上した。

負債合計は前期末比1,155百万円増加の2,332百万円となった。未払法人所得税が123百万円減少した一方で、有利子負債が251百万円増加したほか、リース負債を772百万円計上したことが増加要因となっている。また、資本合計は同1,585百万円減少の3,053百万円となった。親会社の所有者に帰属する当期純損失1,634百万円を計上したことによる。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す親会社所有者帰属持分比率は前期末の79.4%から52.5%に低下したものの、50%を超える水準を維持しているほか、有利子負債比率も21.8%と上昇したとはいえ、ネットキャッシュ(現金及び現金同等物−有利子負債)はプラスを維持しており、財務の健全性は維持しているものと判断される。一方、収益性に関してはのれんの減損損失計上もあって、前期比で大きく低下している。減損損失や償却費の影響を除いたEBITDAマージンでも7.4%のマイナスとなっている。市場環境の変化による悪化と事業拡大に伴う戦略投資が要因であり、今後の回復に向けた取り組みが注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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