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ホットリンク Research Memo(10):データ活用領域で事業を拡大していく戦略

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■今後の見通し

3. 中期成長戦略
ホットリンク<3680>は中期的な成長戦略として、「世界規模のデータアクセス権」と、独自で培ってきた「データ解析技術」を強みとし、複数の事業ポートフォリオを有機的に組み合わせながら、データ活用領域で事業拡大していく方針を打ち出している。既存事業に加えてデータを活用した新事業の創出も視野に入れている。

同社のサービスは、そのプロセスによって3つの階層に分けることができる。1つ目は各ソーシャルメディアから収集したビッグデータのアクセス権を、セールスフォース・ドットコムやIBMなどのグローバルIT企業等に販売するEffyisの事業となる。取り扱うソーシャル・ビッグデータは全世界の主要なSNSをカバーしており、種類・量ともに業界で圧倒的トップの地位を確立していると言っても過言ではない。このため、今後もその地位は揺るがず、安定成長が見込まれる収益源として同社の業績を下支えしていくものと予想される。

2つ目は、収集したソーシャル・ビッグデータを分析するツールとなる。「クチコミ@係長」が該当するが、ここ数年は成熟ステージに入っており、今後も安定推移を見込んでいる。3つ目は、収集・分析したソーシャル・ビッグデータを利活用するサービスとなり、同社が今後の事業の柱として最も注力していく分野となる。現在は日本と中国市場で展開しているが、将来的には東南アジアなどその他地域への展開も視野に入れ、グローバル企業として飛躍していくことを目標としている。広告市場におけるインターネット広告の比率は年々上昇しており、なかでもソーシャルメディア広告については今後も高い成長が見込まれている分野であるだけに、同社が成長するチャンスも大きく、今後の展開が注目される。


人と情報を結びつけて、HOTTO(ほっと)できる社会の実現に貢献し、企業価値を高めていく
4. SDGsの取り組み
SDGsの取り組みとして、同社ではHOTTO(ほっと)できる社会の実現に貢献するため、多様性の受容への活動を開始している。具体的には、多様な家族形成が認められる社会の実現を目指す「Famiee」プロジェクトを始動し、一般社団法人Famieeを2019年8月に設立、同社代表の内山氏が代表理事に就任したほか、新経済連盟のLGBT等性的マイノリティが生きやすい環境を創るための「SOGIエンパワーメントチーム」のプロジェクトリーダーにも内山氏が就任し、啓蒙活動を行っている。また、社内での取り組みとしては2019年よりPRIDE指標※に参加し、LGBTに対する従業員への理解促進を図り、全メンバーの個性を多様性として生かし、最大限の力が発揮できる職場環境を積極的に整備している。なお、PRIDE指標では就業規則や社内規定、企業倫理憲章において、性的思考、性自認に関する差別禁止、事実婚・同性パートナーにも結婚祝い金の支給や慶弔休暇の取得を適用するなどを明文化しており、その達成度を指標化した「PRIDE指標2019」で同社は最高位となる「ゴールド」を受賞している。

※PRIDE指標とは、任意団体「work with Pride」が、2016年に日本初の職場におけるLGBT等の性的マイノリティへの取り組みを評価するために策定した指標。2019年は190社超の企業・団体が参加している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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