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14日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で続伸、中国貿易統計に安心感

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イースター休場明け14日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比135.07ポイント(0.56%)高の24435.40ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が36.35ポイント(0.37%)高の9847.47ポイントとそろって続伸した。ハンセン指数は約1カ月ぶりの高値水準を回復している。売買代金は1114億5900万香港ドルにやや拡大した(9日は938億8700万香港ドル)。


中国指標の上振れを好感する流れ。取引時間中に公表された3月の貿易統計では、人民元ベースの輸出が3.5%減と予想(12.8%減)よりも落ち込まず、輸入は2.4%増と予想(7.0%減)に反して拡大したことが明らかにされている。新型コロナウイルスの過度な警戒感もやや後退。国営メディアは14日、「中国は新型コロナに対する新たなワクチン2種の臨床試験を許可した」と報じた。


ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパー香港大手の長江実業集団(1113/HK)が3.8%高、香港電力大手の電能実業(パワー・アセッツ・ホールディングス:6/HK)が3.1%高、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が2.6%高と上げが目立った。香港拠点の銘柄群に関しては、当局の経済対策強化が引き続き手がかりとなっている。香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は8日、総額1375億香港ドル(約1兆9000億円)規模となる第2弾のコロナ経済対策を打ち出した。


セクター別では、非鉄やセメントの素材関連が高い。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.3%、江西銅業(358/HK)が2.5%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.4%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.6%、華潤水泥HD(1313/HK)が2.5%、中国建材(3323/HK)が1.7%ずつ上昇した。


中国金融セクターもしっかり。中信証券(6030/HK)が3.3%高、海通証券(6837/HK)が2.0%高、中国太平保険HD(966/HK)が1.9%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が1.8%高、交通銀行(3328/HK)が1.3%高で引けた。中信証券に関しては、「中国当局は中信建投証券(601066/SH)との合併を検討している」と関係者が明らかにしたことを材料視している。中信建投証券A株は本土市場で8.9%高と急伸した。


中国不動産セクターも買われる。世茂房地産HD(813/HK)が3.8%高、旭輝HD(884/HK)が2.9%高、合景泰富集団HD(1813/HK)が2.8%高、碧桂園HD(2007/HK)が1.6%高と値を上げた。


他の個別株動向では、バイオ医薬品ベンチャーの康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が6.4%高と急反発。ワクチン開発進展の期待が先行している。康希諾生物は中国軍事科学院・軍事医学研究院などと共同で新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンを開発中。第2期臨床試験を13日午前、世界で初めて武漢で始動させた。


一方、本土市場は3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.59%高の2827.28ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。証券株、消費関連株、不動産株、自動車株、銀行・保険株、素材株、医薬品株、インフラ関連株なども買われた。

亜州リサーチ(株)



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