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16日の香港市場概況::ハンセン0.6%安で続落、世界景気悪化を不安視

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16日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比138.89ポイント(0.58%)安の24006.45ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が52.10ポイント(0.54%)安の9672.60ポイントとそろって続落した。売買代金は1058億4300万香港ドルとなっている(15日は1120億6800万香港ドル)。

世界景気の悪化懸念が投資家心理を冷やす流れ。米国では昨夜、景気指標の急激な悪化が相次いだ。新型コロナウイルス感染拡大が顕在化した3月の経済統計では、米小売売上高が前月比で8.7%減少し、過去最大の減少率を記録。製造業生産指数は前月比で6.3%低下し、1946年以来の大幅な落ち込みとなった。

中国指標も気がかり。国家統計局はあす17日、今年1~3月GDP成長率と3月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)を公表する。中国のGDP成長率に関しては、6.0%のマイナス成長に落ち込むとの予測がコンセンサス。新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の落ち込みで、2ケタのマイナス成長を余儀なくされる——との悲観も市場で流れている。

ハンセン指数の構成銘柄では、不動産開発大手の恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ:101/HK)が2.8%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が2.7%安、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)と金融大手グループのHSBC(5/HK)がそろって2.2%安と下げが目立った。

セクター別では、非鉄や鉄鋼の素材関連が安い。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.3%、江西銅業(358/HK)が3.1%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.1%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)と中国東方集団HD(581/HK)がそろって2.2%ずつ下落した。

天然ガス関連セクターも売られる。新奥能源(ENNエナジー:2688/HK)が4.2%安、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が4.0%安、港華燃気(1083/HK)が2.5%安、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が2.0%安と値を下げた。

中国の銀行・保険セクターもさえない。中国建設銀行(939/HK)が1.8%安、中信銀行(CITICバンク:998/HK)が1.6%安、中国太平保険HD(966/HK)が2.2%安、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が2.1%安で引けた。

半面、「在宅経済」銘柄の一角は物色される。オンラインゲーム・ソフト開発の金山軟件(キングソフト:3888/HK)が5.6%高、医療サービスアプリ「平安好医生」運営の平安健康医療科技(1833/HK)が4.6%高、オンラインゲーム中堅の網龍網絡HD(ネットドラゴン:777/HK)が4.5%高、オンライン健康相談サービスや医薬品Eコマースなどの阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が3.8%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.0%高、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.5%高と値を上げた。平安健康医療科技は連日で上場来高値を更新。同社株は2018年5月に新規上場し、公募価格(54.80香港ドル)からの上昇率は80%に達した(終値は98.60香港ドル)。

一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.31%高の2819.94ポイントで取引を終えた。証券株が高い。ハイテク株、発電株、不動産株、自動車株、消費関連株、医薬品株なども買われた。半面、銀行・保険株は安い。非鉄やセメントの素材株、運輸株、エネルギー株の一角も売られた。

亜州リサーチ(株)



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