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20日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で反落、香港銘柄に売り

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週明け20日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比49.98ポイント(0.21%)安の24330.02ポイントと反落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は9.22ポイント(0.09%)高の9824.42ポイントと小幅に続伸した。売買代金は898億4600万香港ドルに縮小している(17日は1379億1100万香港ドル)。

香港経済の先行き不安が改めて強まる流れ。現地メディアが20日報じたところによれば、香港で新築住宅の購入キャンセルが相次いでいる。年初から現在までにすでに103件に達し、うち正式な売買契約締結後のキャンセルは59件を占めた。域内の社会不安もくすぶる。香港政府は18日、民主派の有力メンバー15人を逮捕した。民主派はSNS上で、「香港人は委縮しない」などと声明している。

もっとも、大きく売り込む動きはみられない。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。中国の政策に対する期待感が広がっている。17日に開催された中央政治局会議では、金融緩和と積極財政を継続する方針が確認された。中国人民銀行(中央銀行)は20日朝方、事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」を市場の予想通り引き下げている。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港関連が安い。不動産デベロッパー大手の新鴻基地産発展(16/HK)が2.9%、地下鉄運営の香港鉄路(MTR:66/HK)が2.4%、都市ガス大手の香港中華煤気(ホンコン・チャイナガス:3/HK)が2.1%ずつ値を下げた。

中国の不動産セクターもさえない。華潤置地(1109/HK)が2.0%安、万科企業(2202/HK)が1.8%安、碧桂園HD(2007/HK)が1.4%安、合景泰富地産(1813/HK)が1.1%安で引けた。

半面、医薬品セクターは高い。緑葉製薬集団(2186/HK)が6.3%、微創医療科学(853/HK)が4.8%、上海復星医薬集団(2196/HK)が4.6%、中国生物製薬(1177/HK)が3.0%ずつ上昇した。当局の産業支援策が期待される。上述した政治局会議では、疫病対策、生活支援、ワクチン開発に用途を限定し、13年ぶりに特別国債を発行する方針が示された。市場関係者によれば、総額2兆人民元に達する可能性もある。

中国空運セクターもしっかり。中国南方航空(1055/HK)が2.9%高、中国東方航空(670/HK)が2.4%高、中国国際航空(753/HK)が2.1%高と値を上げた。世界的な業界再編の思惑が高まっている。外電報道によると、経営難に直面しているヴァージン・オーストラリアに対し、中国3大航空会社が買収を共同で提案するもようという。

一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.50%高の2852.55ポイントで取引を終えた。医薬品株が高い。テレワーク関連株、ゼネコンや建材のインフラ関連株、消費関連株、保険株なども買われた。半面、発電株は安い。不動産株、銀行株の一角も売られた。

亜州リサーチ(株)



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