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12日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で続落、新型コロナ第2波を警戒

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12日の中国本土市場は小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比3.25ポイント(0.11%)安の2891.56ポイントと続落した(上海A株指数は0.10%安の3030.98ポイント)。

新型コロナウイルスの感染拡大第2波が警戒される流れ。中国では11日、2日続けて10人以上の新規感染が確認された。国家衛生健康委員会の報道官は11日の記者会見で、「入国者以外の新規感染が報告され、集団感染が増えている」と指摘している。また、朝方公表された4月の物価統計では、卸売物価指数(PPI)が予想以上のマイナスを記録。企業活動の落ち込みを連想させた。

保険株が下げを主導。中国人寿保険(601628/SH)が1.9%安、中国太平洋保険(601601/SH)が1.7%安で引けた。空運・海運株も安い。中国国際航空(601111/SH)が1.3%、中遠海運HD(601919/SH)が2.3%ずつ下落した。不動産株、資源・素材株、自動車株、インフラ関連株なども売られている。

ただ、政策期待が根強いなかで下値は限定的。李克強首相は11日、新型コロナ禍による国難を乗り越えるため、政策調整を強化すると表明した。また、中国人民銀行(中央銀行)が10日に公表した1~3月の金融政策執行報告では、過剰流動性回避の文言が削除され、金融緩和が示唆されている。指数は一時プラス圏で推移した。

医薬品株が高い。CRO(医薬品開発業務受託機関)で中国トップの薬明康徳(603259/SH)が3.2%上昇した。食品飲料株も物色される。なかでも、白酒(中国の蒸留酒)メーカー大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が0.8%高の1333.00人民元と続伸し、終値ベースの上場来高値を更新した。今年3月の全体相場急落局面で一時1000人民元を割り込んで以降、ほぼ右肩上がりに上昇している。

一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が10.86ポイント(5.10%)安の202.25ポイント、深センB株指数が21.23ポイント(2.53%)安の818.35ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)



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