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14日の香港市場概況:ハンセン1.5%安で3日続落、申洲国際4.6%下落

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14日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比350.56ポイント(1.45%)安の23829.74ポイント3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が148.61ポイント(1.51%)安の9687.10ポイントと反落した。売買代金は1186億5400万香港ドルとなっている(13日は1035億3700万香港ドル)。

経済持ち直しの期待がやや後退する流れ。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は13日、「米経済は前例のない下振れリスクにさらされている」とオンラインセミナーで指摘し、新型コロナウイルスの打撃が長引く恐れがあるとの見解を示した。また、一部の州で新型コロナ感染が増加しているとの報告もあり、感染拡大「第2波」の警戒感も続いている。

感染は中国でも再拡大。感染者が増えた吉林市や武漢市などでは、一部で隔離措置がとられるなど行動規制が再び強化された。経済活動の正常化に時間がかかると危ぐされている。

米中対立の警戒感もくすぶる状況。新型コロナ感染拡大の“責任論”を巡っては、トランプ米大統領が対中批判を繰り返している。

ハンセン指数の構成銘柄では、米向け売上比率の大きい中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が4.6%安、香港不動産デベロッパー大手の信和置業(サイノランド:83/HK)が3.7%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が3.6%安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.2%安と下げが目立った。

セクター別では、石油生産・化工や掘削、天然ガスなどエネルギー関連が安い。中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.3%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.1%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.7%、中海油田服務(2883/HK)が2.3%、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が3.1%ずつ下落した。

セメントや鉄鋼、非鉄など素材セクターもさえない。華潤水泥HD(1313/HK)が3.4%安、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.0%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.1%安、鞍鋼(347/HK)が2.6%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)と江西銅業(358/HK)がそろって1.9%安で取引を終えた。

半面、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)は決算が好感され0.2%高と反発(一時4.1%上昇し、約2年2カ月ぶりの高値)。同社が昨日引け後に公表した1~3月期決算では、「巣ごもり消費」の広がりでゲーム収入が急増する中、減益予想に反して増益(前年同期比6%増)を確保した。このほか、ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が9.7%高。1~3月期決算の利益5倍が材料視された。これから決算発表する同業の華虹半導体(1347/HK)も4.0%上昇している。

一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.96%安の2870.34ポイントで取引を終えた。資源・素材株が安い。消費関連株、金融株、自動車株、インフラ関連株、発電株、運輸株、医薬品株なども売られた。半面、半導体株の一角は急伸している。

亜州リサーチ(株)



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