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15日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で4日続落、消費セクターに売り

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15日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比32.27ポイント(0.14%)安の23797.47ポイントと4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も12.53ポイント(0.13%)安の9674.57ポイントと続落した。売買代金は1043億3800万香港ドルとなっている(14日は1186億5400万香港ドル)。

米中対立の警戒感がくすぶる流れ。トランプ米大統領は14日のTVインタビューで、「新型コロナウイルスを巡る中国の対応に失望した」とコメントし、改めて不満を漏らした。「現時点では、習近平国家主席との対話も望んでいない」と発言している。

取引時間中に発表された中国指標の内容も嫌気された。今年4月の経済統計では、鉱工業生産額が前年同月比で3.9%増加(4カ月ぶりにプラス成長)する半面、小売売上高は7.5%減と予想(6.0%減)以上に落ち込んでいる。各地で工場再開が進む一方、消費マインドは依然として回復していない実態が明らかにされた。今年の政策運営や経済成長率などの目標を示す中国の最重要会議、全国人民代表委員会(全人代、国会に相当)の開幕(22日)が迫るなか、政策期待の高まりなどで買われる場面がみられたものの、指数は終盤に入り再びマイナスに転じている。

ハンセン指数の構成銘柄では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.5%安、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)とインターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)がそろって2.2%安と下げが目立った。

セクター別では、食品飲料や小売の消費関連が安い。上記した万洲国際と中国旺旺のほか、中国雨潤食品集団(1068/HK)が3.6%、日清食品(ニッシン・フーズ:1475/HK)が1.2%、聯華超市(980/HK)が5.8%、国美零售HD(ゴメ・リテール・ホールディング:493/HK)が3.4%、北京京客隆商業集団(814/HK)が1.7%ずつ下落した。

乗用車やトラック、エンジン製造など中国自動車セクターもさえない。北京汽車(1958/HK)が3.2%安、吉利汽車HD(175/HK)が1.4%安、長城汽車(2333/HK)が1.1%安、中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が3.6%安、イ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が3.0%安と値を下げた。

半面、スマートフォン部材や家電など製造業の一角は高い。瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が6.5%、富智康集団(2038/HK)が3.5%、舜宇光学科技(2382/HK)が3.2%、海信科龍電器(ハイセンス・ケロン・エレクトリカル:921/HK)が7.5%、TCL電子HD(1070/HK)が3.3%、創維数碼HD(スカイワース・デジタル:751/HK)が2.2%ずつ逆行高した。瑞声科技が昼に公表した1~3月期決算は、新型コロナ禍が影響し9割減益。市場では想定内と受け止められた。下期以降の回復も期待されている。

一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%安の2868.46ポイントで取引を終えた。自動車株が安い。消費関連株、空運株、医薬品株、金融株の一角も売られた。半面、ハイテク株は高い。不動産株、エネルギー株、公益株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)



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