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次第に下落幅を縮めてくる展開を想定

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 20日の日本株市場は、米国市場の下落影響から売りが先行しようが、その後は底堅さが意識される展開になりそうである。19日の米国市場ではNYダウが390ドル安と反落した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が上院銀行委員会での証言で追加措置の可能性を示唆したほかムニューシン米財務長官が中間層対象の減税の可能性に言及したことが好感され、前日終値を挟んでもみ合う展開のなか、モデルナが開発中のウイルスワクチンへの懐疑的な報道が嫌気され急落した

 シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円安の20385円。円相場は1ドル107円80銭台で推移している。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行することになろうが、2万円接近では底堅さが意識されやすいだろう。モデルナに対するネガティブな報道のほか、治療薬候補アビガンについても、臨床研究で明確な有効性が示されていないことが分かったと伝えられており、上値の重石になりそうである。富士フイルム<4901>などには、短期的な売り仕掛け的な動きも想定しておく必要があるだろう。

 一方で、改めてバイオ株やコロナ防衛関連に対する関心が強まりやすく、材料系の銘柄等へは個人主体の資金が集中しやすいところである。また、足元で利食いが優勢となっているテレワーク関連なども自粛長期化への思惑から物色が再燃する流れも意識されてこよう。

 とはいえ、緊急事態宣言解除から経済活動再開に向けた流れは継続。原油相場の上昇など相場全体としては金融市場の安定化から落ち着きをみせてきており、ショートポジションは積み上がりづらいと考えられる。また、本日は調整が意識される中で、日銀のETF買い入れが意識されてくるだろう。買い入れタイミングが切上がっていることも売り仕掛けづらくさせそうである。そのため、利食い一巡後は底堅さが意識され、次第に下落幅を縮めてくる展開を想定しておきたいところである。
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