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下値を拾う動きは徐々に広がりをみせてくる展開も意識

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 25日の日本株市場は、こう着ながらもやや強含みの展開が見込まれる。22日の米国市場では、NYダウが8ドル安だった。中国政府が香港に国家安全法を適用することを協議しているとの報道を受け、米中対立激化への懸念が広がった。ただし、米国政府のウイルス対策特別委員会を率いるファウチ所長がウイルスワクチン開発に楽観的な見解を示すと、引けにかけて下げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の20550円。円相場は1ドル107円60銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行の展開になりそうだ。ただし、週明けの米国市場は祝日で休場になるため、海外勢のフローは限られそうである。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすく、日経平均は20500円を挟んでのこう着感が強まりやすいだろう。ただし、政府は東京など5都道県で続く新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言の解除について、25日に諮問委の判断を踏まえ同日中に政府の対策本部も開催する。東京と埼玉、千葉、神奈川、北海道が対象から外れ全面解除となれば、経済活動再開への期待から下値の堅さが意識されやすいだろう。

 楽観視は出来ないだろうが、新型コロナウイルス感染拡大によって大きく業績が悪化した銘柄等へは、下値を拾う動きは徐々に広がりをみせてくる展開も意識されやすいところである。もっとも、米中対立への警戒から積極的な上値追いは考えづらく、狭いレンジ内での推移が続くことになりそうだ。そんな中で、個人主体の資金は中小型株への物色を一段と強めてくる可能性が高そうである。連日で中小型株の強い値動きが続く中、個別においては過熱感が警戒される水準までの上昇をみせている銘柄も多く、地合い良好を受けて次第に出遅れている銘柄等へ物色対象に広がりが出てくる可能性がありそうだ。

 なお、日経平均はテクニカル面では戻り高値水準でのこう着ではあるが、75日線が支持線として意識されてきている。これを割り込んだとしても、2万円近辺が支持線として意識されるだろう。米中対立警戒から手掛けづらい相場展開になりそうだが、経済活動再開期待から、底堅さは引き続き意識されよう。
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