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18日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で3日ぶり反落、中国の政策期待で下げ渋り

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18日の香港市場は小動き。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比16.47ポイント(0.07%)安の24464.94ポイントと3日ぶりに反落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は6.82ポイント(0.07%)高の9916.45ポイントと3日続伸した。売買代金は1216億800万香港ドルにやや拡大している(17日は1042億4200万香港ドル)。

世界的に新型コロナウイルス感染拡大「第2波」が警戒されるなかで、投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国首都の北京市で感染者が再び増加に転じたほか、米国のテキサス州やフロリダ州では、新型コロナ感染症の入院患者が拡大傾向を示している。また、ドイツでは今週、食肉包装工場で約650人が感染した。ただ、売り一巡後は下げ渋る展開。主要国が歴史的な経済対策をそれぞれ打ち出していることで、景気持ち直しの期待も高まる状況だ。17日に開かれた中国国務院の常務会議では、「金融緩和を一段と推し進め、潤沢な流動性を維持する」との政策方針が確認されている。また、劉鶴副首相は18日、足もとの経済統計がわずかながら上向いている実態を踏まえ、「中国の経済状況は改善しつつある」との認識を示した。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が4.0%安、金融大手グループのHSBC(5/HK)が1.6%安、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が1.4%安と下げが目立った。

セクター別では、医薬品が安い。三生製薬(1530/HK)が5.3%、上海復宏漢霖生物技術(2696/HK)が4.1%、康哲薬業HD(867/HK)が2.7%、広州白雲山医薬集団(874/HK)が1.4%、中国生物製薬(1177/HK)が1.1%ずつ下落した。

一方、中国自動車セクターはしっかり。吉利汽車HD(175/HK)が5.9%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が4.8%高、北京汽車(1958/HK)が3.6%高と値を上げている。民間自動車メーカーの吉利汽車に関しては、上海のハイテク・スタートアップ企業向科創板け市場「科創板」に重複上場する計画を打ち出したことが材料視された。

オンラインゲームの関連銘柄も物色される。中手遊科技集団(302/HK)が8.3%高、心動(XD:2400/HK)とIGG(799/HK)がそろって3.4%高、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が2.8%高で引けた。銀河証券は最新リポートで、「新型コロナ感染拡大が落ち着いた5月以降も、ネットゲーム市場は成長が持続した」と指摘している。

ADR上場する電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)は本日、香港市場に重複上場。公募価格比5.8%高でスタートし、3.5%高で取引を終えた。

一方、本土市場は小幅ながら3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の2939.32ポイントで取引を終えた。ITハイテク関連株が高い。鉄鋼や非鉄の素材株、石炭・石油株、海運株、不動産株、証券株、自動車株なども買われた。半面、銀行株の一角は安い。医薬品株、食品飲料株の一角も売られた。

亜州リサーチ(株)



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