fbpx

NYの視点:今週の注目:FOMC議事録、パウエルFRB議長、ムニューシン米財務長官証言、米6月雇用統計

マネーボイス 必読の記事



シカゴの投機家、投資家の先週のポジションで円やユーロの買い持ちは前々週から増加した。

今週もウイルス感染の行方に引き続き注目が集まり、もみ合いが予想される。テキサス、フロリダ、アリゾナ州で感染者数が急増。テキサス州はバーの営業を再び停止、レストランでの入店制限に踏み切り、段階的な活動再開をいったん中断する。フロリダ州も再開を中断。特に若者の感染者が急増しているためバーでのアルコール摂取量を制限する。ウイルス感染の拡大で、警戒されていたように活動の再開も思ったように進まず、景気回復に不安が広がる。

ただ、ウイルス件数の増加は検査が進んでいる証拠ともなるほか3月時に比べると、ウイルスの特質や様々な治療法が提案されているほか、死亡率は依然低く、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が言及するように第2波の兆候はなく、経済を再び閉鎖する可能性も現状で少ないと見られる。市場の自信が回復するとまた、リスク選好の動きが優勢となる可能性がある。

今週は6月雇用統計や全米製造業動向を示す6月ISM製造業景況指数など重要指標に注目が集まる。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が6月開催のFOMC議事録を公表する。さらに、パウエル議長とムニューシン長官は30日に下院金融サービス委員会でパンデミック救済策に関する証言を予定しており、パンデミックによる被害を受けた小規模企業や失業者を支援するために、追加財政支援の重要性が強調されると見る。

FRBは6月のFOMCでゼロ金利や無制限の量的緩和(QE)の据え置きを決定。さらに、回復を支援するために少なくとも2022年までゼロ金利を継続する方針を示し、回復を支援するために必要とあれば追加支援も辞さない構えを再表明した。さらに、パウエルFRB議長は利上げを考えることすら考えなかったとし、危機前の経済の強さへの回復には時間がかかり長期にわたり緩和策を維持する方針を再確認した。ハト派の内容はドル売り圧力となる。

米6月雇用統計は5月から失業率が一段と低下し、雇用者も一段と増加すると予想されている。一方で、新規失業保険申請件数の減少ペースはかなり遅く、予想を下回ると労働市場の回復の遅さに懸念が広がり更なるドル売りに繋がる可能性がある。

■今週の主な注目イベント

●米国
29日:5月中古住宅販売仮契約、6月ダラス連銀製造業活動、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁が討論会参加、ウィリアムズ米NY連銀総裁とゲオルギエヴァ専務理事IMF理事を討論
30日:4月S&Pコアロジック住宅価格指数、6月シカゴPMI、6月消費者信頼感指数、パウエル議長とムニューシン長官は30日に下院金融サービス委員会で証言
7月、ウィリアムズ米NY連銀総裁講演
1日:6月ADP雇用統計、6月ISM製造業景況指数、FRBが6月開催FOMC議事録公表、エバンス・シカゴ連銀総裁がフォーラム主催
2日:5月貿易収支、6月雇用統計
3日:独立記念日の祝日

●欧州連合(EU)
29日:バルニエEU首席交渉官が英国側の責任者を務めるデービッド・フロスト氏が通商協議
独CPI
ユーロ圏景気信頼感
30日:ユーロ圏CPI
1日:ユーロ圏PMI
2日:ユーロ圏失業率

●中国
30日:PMI
1日:財PMI

●地政学的リスク
ベネズエラ
北朝鮮:
イラン
ガザ紛争
シリア
イエメン
香港

いま読まれてます

記事提供:
元記事を読む

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー