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ファーストリテの下落影響を値がさハイテク株が下支え

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 10日の日本株市場は、やや売り優勢の相場展開になりそうだ。9日の米国市場は、NYダウが361ドル安となる一方で、ナスダックは上昇。先週分の新規失業保険申請件数が予想以上に減少したことを好感し、上昇して寄り付き、ナスダック総合指数は一時過去最高値を更新した。しかし、フロリダ州での1日のウイルス感染者数が過去最多にのぼったとの報道などで景気回復見通しが一段と悪化したことが重石となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の22385円。円相場は1ドル107円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうだ。また、昨日引け後に下方修正を発表したファーストリテ<9983>がADRで弱い値動きとなったことから、日経平均の上値を抑える格好になるだろう。もっとも、米ハイテク株の一角が強含みの展開となっており、これが指数インパクトの大きい値がさハイテク株にも波及するかが注目される。値がさハイテク株の底堅さが意識されることから、下値を売り込みづらくさせよう。

 また、本日はETFの分配金支払いに伴う売り需要が発生する。8日には後場半ばから引けにかけて売り需要が指数を押し下げる格好となったため、週末要因もあって後場半ば辺りからは慎重姿勢になりやすいところ。ただし、前回での下落幅は限られていたこともあり、反対に需給通過後を想定した押し目を狙う動きも出てくる可能性がある。

 さらに、昨日は日銀のETF買い入れが行われていた。前引けのTOPIX先物が0.30%の下落にとどまっていた中での買い入れにより、タイミングが見極めづらくなっている。そのため、売り方にとっても仕掛け的な売りを出しづらい需給状況になるだろう。日経平均はもち合いレンジ内での推移が続いており、レンジ下限レベルを仕掛けてくる動きは考えづらく、先物のナイトセッションで付けた安値22260円に接近する局面においては、その後のショートカバーを意識した押し目を狙いたいところであろう。
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